初めて会社員になる君へ#10-2取引先

今回の記事では取引先の中でも納品先(得意先・客先・顧客)について書きます。営業に配属されたら、毎日関わる取引先となります。

そういう取引先は、いわゆるお客さんですから、基本的に丁寧な対応が必要です。前の記事でも書きましたが、売り手であるこちらが圧倒的に優位な場合があったとしてもです。これは会社員云々の前に、人としての礼儀です。例えどんなに小さな客先だとしても大切にしましょう。

よく「お客様は神様」という言葉がありますが、まあ、私達の給料は、お客様の支払った代金から出てきますので、ある意味、神様なのかもしれませんが、神様にも色々あるように、お客様も色々あります。

中には「お客様は神様ではなく、王様だ!」などとナンセンスな事を言う人もいますが、「神様には慈悲があるが、王様には慈悲がない」などという、どうでもよいオチを聞くことになります。

お客様との距離感や付き合い方に正解はありません。社内で評判の悪い営業マンが、特定の顧客に好かれてバンバン受注している光景は珍しくありません。

そうです、お客さんによって求めている接し方が違うのです。懐に飛び込まれるのを好む人もいれば、距離感・緊張感を好む人もいます。友達のような関係性を好む人もいれば、必要最低限のやり取りを好む人もいます。

じゃあどうすればいいか?となりますが、結局「自分らしく」やるしかありません。マナーや礼儀をわきまえていれば、それ以外のスタイルは自分で考えて、失敗して、うまくいって、作り上げるしかありません。

こんな事は書くまでもありませんが、嘘をつかない、分からない事を知ったかぶりをしない、言いにくいこともきちんと伝える、などは当然と思われがちですが、「がんばります!」「がんばります!!」「出来ませんでした!!!」というオチもありです(笑)

会社対会社の関係といっても、結局は担当者同士の関わり合いです。そこには人情もあれば、愛着もあります。「こいつ嘘つきだけど、なんか憎めないんだよね」とか「こいつ仕事遅いし口ばっかりだけど、助けてあげたくなっちゃうんだよね」というシーンもよくあります。

電話するといつも最初は不機嫌そうなのに、数分話していると必ず上機嫌になる人もいますし、大きなクレームで最初に怒鳴りつけられても、誠実に対応していくにつれて、後々贔屓にしてくれる人もいます。

「人間って面白いな。えー今日はそんな反応!?」って感じで少し第三者的視点で捉えられるようになると一人前です。相手が「何を言ったか?」よりも大切なのは、「なぜそう言ったか?」です。表面的な回答だけではなく、相手が何を心配しているのか?そこを察知できれば上出来です。

そして、こういう対応力は上司との関係にも適用できます。

営業志望で入社した君が、日本中・世界を飛び回って、楽しく仕事できることを心から願っています。

次の記事では「給料」について書きます。

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