06_あまいさと

あまいさと

あまいさとは、音楽家であり映像作家でありデザイナーである。音楽をつくって、映像を撮って、グラフィックをデザインしている。

肩書きは三つを読点だかスラッシュだか中黒だかで並列させることに決めた。一単語でずばり表せれば早いのだが、いかんせん活動が散らかっていてむつかしい。一度ゆっくり考えてみた。これまでやってきたこと、今やっていること、これからやりたいことについて、ひとつひとつ。

その結果の、これはある種の宣言だ。いうなれば覚悟だ。音楽と映像とデザインを、ぼくはやっていく。

実は、こっそり大きかったものを背中から下ろすことになった。漫画と小説は、もう描かないし、書かない。や、嘘、かく。たぶんかく。だが、漫画家として、あるいは小説家としての作品は求めないことにした。——少なくとも今は。

自分を音楽家と呼ぶことには、少し抵抗があった。鍵盤が弾けて、楽譜が読み書きできて、音楽理論に明るい人間しかそう名乗れないのではないか。バンド名義で歌モノという、これまでの音楽活動とは印象がずれる。それでも、ただかっこいいからという理由で、この言葉を選んでみた。正直それくらいの気持ちだ。似合うように、というわけでもないが、今は劇伴やBGMもつくりはじめた。それなら、違和感なく音楽家といえる気がする。

さて、映像制作などまったくといっていいほど経験がないのに、映像作家ときたものだから困る。これはさすがに問題がある。おそらくまだ肩書きに加えるべきではない。しかしもう声に出してしまった。いまだに手は震えるが、もうとにかく、これからがんばりますので——としか言いようがない。

数年前まで、Webデザインとグラフィックデザインの仕事をしていた。ザ・スクロースのWebサイト(thesucrose.com)は、その初期の成果だ。サイトの制作はもうやらないつもりだが、フライヤーやCDジャケットなどは、これからもつくることになるだろう。二年ほどご依頼はお断りさせていただいていたが、ロゴや名刺、SNS用のビジュアル等、またぼちぼちと請けはじめた。

日毎に気分は変わる。興味や意欲の波も激しい。しかし、わざわざ言葉にして並べた以上は軸と信じるより他にない。これからは音楽と映像とデザインのプロとして、責任とプライドをもって制作に取り組んでいきたい。

音楽家で映像作家でデザイナーのあまいさとです。以後、お見知り置きを。

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