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ふとしたときに何故か思い出す平山という人‥

https://www.perfectdays-movie.jp

パーフェクトデイズという映画を見て、もう1週間も経とうというのに
ふとしたときに何故か平山という人を思い出すのです

不思議なものです
実在する人物でもないのに

きっと彼のバックグラウンドにはこんな出来事があったのだろうと想像してみたり

さりげない日々のなかの柔らかな表情を思い出して微笑ましい気持ちになったり‥

ピースでむせるところを思いおこして笑いたくなったり‥

ルーリードのパーフェクトデイが出たころ平山は何歳だったのだろうと調べてみたり‥
あのカメラはいつの時代のだろうかと調べてみたり‥(調べすぎだ)

調べて思い出したのだけど、私も10代でルーリードのアルバム聴いていました
(どうやってルーリードに辿り着いたのか記憶は定かでないですが‥)
そしてどんな気持ちで聴いていたのか思い出せないのですが、平山は初めてルーリードを聴いた気持ちをいつまでも持ち続けて生きてこられた人なのだと思うと羨ましいような切ない気持ちになったりします

映画を見ながら、学生時代に好きだったものを思い出したりしました

古本屋の100円コーナー、私もよく探したな‥
(女将さんに「今日は何読んでるの?」「インテリね」なんて言われて、まんざらでもなさそうなイケボの平山にくすぐったいような気持ちになったり‥そこからの後日のピースが情け無いような純粋さでまた良しだったり)

平山の夢のシーンでは、好きだったスタン・ブラッケージの映像作品を思い出したり。
寡黙な平山も、多かれ少なかれ現実によって心に影がさしたり、光が差したり影響を受けているんだなぁと‥そしてまた新しい朝を迎えているんだなぁと思ったりしたのでした。(色々勝手に思うもんだな)

田中泯さん演じるホームレスの方の踊りを見て、暗黒舞踏が好きだったことを思いだしました。時折あらわれるホームレスの方は職業的には無職なのでしょうが「アーティスト」であることは間違いなく、生業をたてていなくても「芸術」を体現している。
目も向けない人もいるなかで、そこに心が動かされてる平山も職業的にはアートとは無縁のように見えるけれど、生活のなかにある種の「美」を見出している‥2人の関係性はそんなことを表しているように思えました。

そんな感じでなにかにつけて平山を思い出してしみじみしたりするのです

パーフェクトデイズ、不思議な映画です

高校生で背伸びして見ていたヴィムベンダーズ監督の作品

時間を経て、こんなに味わい深く堪能することができてこれもまた幸せだなと思ったりします

平山の暮らしをみて思ったのは刺激を求めていないほうが小さな変化に繊細で敏感でいられるのかな‥ということや、
人に人と扱われないことがあっても自分の名前を呼んでくれる拠り所があれば自分を健全に保っていけるのかな‥とか
全てを捨てて逃げ出しても私はこんな風に満足しながら暮らしていけるのかなとか‥
平山は植物が好きなのでその成長として写真を撮っているのかと最初思っていたけれど、最後のメッセージで木漏れ日を撮ろうとしていたんだなと気づいたり‥

前回のnoteで綴りましたが、私自身、いま生活のなかでネットとの付き合い方(X、YouTube、Yahooニュース、Tver、Instagramなど)を制限して時間の使い方を見直している時だったので、平山の生活の時間の流れ方がより心に響くところがあったのかもしれないなと思います。

映画って本当にいいものですね
お読みいただきありがとうございました
さよなら さよなら さよなら





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