何を話して何を話さないか

俳優、映画監督、画家、漫画家、小説家など、世の中には下積みが長くなる可能性が高い職業がいくつもある。
自分の好きなことを仕事にすることはとても素晴らしいと思う。
手に職をつけるという点でも素敵なことだ。
ただ、下積み時代にぶち当たる現実的な壁がある。それは、お金。
とにかくお金に余裕がない。
本業でお金を稼ぐということは想像以上に難しい。結局、アルバイトが収入源になってしまう。
イレギュラーなスケジュールや、長期的な空きが必要になる仕事が入る可能性がある中、税金のことを考えると扶養から外れない方が良さそうだという結論に至った。
となると、1ヶ月に稼げるのはせいぜい8万円程度。
諸々の引き落としで3万円ほど消える。そして交通費で1万円。
勉強代で1万円。自由に使えるのは3万円。
自由に使えると言っても、その中に日用品や外食代が入ってくる。
ああ。なんてカツカツなんだろう。
でもそれが案外心地よく感じることもある。うん。きっとある。

以上のことが本音だが、これを人にペラペラと話すことはやめておいた方が良いかもしれないことに今日気づいた。
なぜなら相手の人に気を遣わせる。そして、やや惨めな気持ちになる。
時には、若干見下される。
「自分はこれくらい収入があるから、困ってなくて〜」
「人のために使えることが幸せで〜」
「君を助けてあげたいから、全然頼ってほしくて〜」
このように。ただ、本当にただの親切心で言ってくれている場合だってある。でも私はどうやらこのような親切を受けることには向いていないようだ。
相手に甘えてお金を出してもらうことが増えるのはきっと良くない。
若干甘えてしまう自分もいる。でもきっと、これを続けると信用性に欠ける人というレッテルを自ら貼ることになるだろう。
お金というのは人が汗水垂らした努力の結晶。それを無償で受け取るのは違う。
お金は信頼につながる。
私よ。人のお金に甘えるな。自分でどうにかしろ。

甘えているくせに、少しでもお金のマウントを取られると惨めな気持ちになってへこむのはどう考えてもおかしい。私の周りの皆さんごめんなさい。
私は今、お金の話になると少しの言葉の棘に敏感に反応してしまうんです。
ただの親切心での発言も、少し斜めに受け取ってしまうんです。
申し訳ない。余裕があったら絶対引っかからないことに、どうしても引っかかってしまうんです。

自分の代金は自分で払え、私。
払えない約束はするな。お財布の計画を立てろ。

人に信頼される人間力のある自分を目指しているのに、このままではだめだ。
甘えるな。

そして、くれぐれもお金に余裕がないことを包み隠さず他人に話すようなことはするべきではないぞ。
大親友にはしても良い。それ以外にやたらと自分のお財布事情をペラペラ話すな。

がんばれ私。

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