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大学バスケとプロの関係において、間違ってはいけない前提

現在日本には男のバスケプロリーグが
トップリーグとして存在していますが、
2016年まではトップリーグとしての
実業団混成リーグと自称プロの独立
リーグが並立する状況でした。学生の
中でも上位の実力者たちは「実業団の
トップに入る」事が目標だったため、
おそらく大学側も「実業団に選手を
送り込む」ことが実績として重要視
されていたんだと思うし、それは今も
変わってないと思う。

日本の男バスケ界を外から見てる人の
中には「高校までは世界相手に競ることの
出来る選手も多いけど、大学世代になると
途端に海外との差が開いてしまう」という
これまでの結果を見て「大学バスケが
日本バスケの癌」みたいなことを言う
論調も確実に存在するんですよね。ただ、
僕は必ずしも日本の大学バスケが悪いとは
思わない。というか、ファン層の求める
ものと大学バスケ界が求める結果が
全く違うから、この状況はある意味
仕方ないんじゃないかと思うんですよ。

さっきも書いた通り、大学のバスケ部の
目的、目標は「自分とこの学生を有力な
実業団に送り出すこと」「国内大学
リーグで優秀な成績を納めること」
「卒業生を有力企業に就職させること」で
あって、「プロに選手を送り込むこと」
でもなければ、ましてや「世界レベルに
通用する選手を育成すること」でも
無いんだよね。バスケファンが求める
目標と、バスケ部の指導者が求める目標が
全く違う。だからこの状況が変わる
見込みも多分無いんですよ。大学の
指導者からしたら、国内プロリーグでの
選手の活躍さえ「知ったこっちゃない」
ことでしょ、おそらく。

で、これはおそらく間違ってなくて、
大学バスケ部に所属する選手の9割以上は
実業団に入ることすら考えず部活引退で
そのまま競技引退するだろうし、実業団に
入るのはごく一部のエリートだけで、
プロに入るのは本当にごく一部の上澄み
(今ならB1)か無鉄砲(地方下部リーグ
からB3辺りに入る選手)ぐらいでしょ。

だから、俺が思うのは、大学バスケ
自体は今までのように選手である
学生の進路と国内大学リーグでの
成績優先で構わないと思うけど、
トッププロの育成の場には適さないので、
本当の上澄みは海外留学か(これから
整備されていくはずの)プロユースなどに
任せるべきだと思う。これからは日本も
世界レベルの技術とフィジカルを持った
選手を育てたいので、その場所として
日本国内の大学は手を引いてくれって思う。
それでいいじゃない。・・・と、外野から
見てたら思うけど、狭い業界の中での長い
付き合いとかあって、これからも
変わんねえんだろうな。

だったらトップレベルのプレイヤーの
育成をちゃんと大学の間で済ませて
おいてくれよとは思うけどね。そもそも
大卒22歳は若手じゃねえんだから、
世界的なプロとして見たら即戦力じゃ
ないといけない年齢。プロは錬磨の
場所であって育成の場所じゃないのよ。
高卒プロなら話は別だけど。

あと、大卒の資格がどうしても
欲しいって考える選手もいる
だろうから、退部=退学しないと
プロになるのが難しい体育会系部活に
所属せず、一般試験で大学入って
通いながらプロ選手活動を続ける
という流れをもっと増やしてもいいと
思うんだけどな。クラブユース所属、
高校も大学も体育会の部活には入らず、
文武両道でプロを目指す。その方が
選手の見聞も広がるはずだから。

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