BLUE GIANTネタバレ無/有

現在上映しているBLUE GIANTを観てきました。原作未読勢です。
※正確には観終わった翌日に10巻全部読んだ、最後の方に既刊10巻を読んだ後に改めて感じたことも書くつもりです。

ネタバレ無しの結論
音楽に多少なりとも理解がある。
音楽で多少なりとも心を揺さぶられた経験がある。
音楽に多少なりとも携わっている。
上記の3つ、一つでも当てはまる人は劇場へ足を運んだ方が良いと思う。
音響という意味でも、この演奏シーンを劇場で楽しめないのは流石に勿体無いよ。
あと、原作未読の方が楽しめるかもしれない。
というのも10巻分の内容を詰め込んでいるらしいので、原作読者からすると「展開早すぎ」となるらしい。劇場版オリジナルの展開もあったりするので、ここはちょっと難しいね。
まぁそんなものは些細なことです、感じてくれ。

以下、ネタバレありです。

展開
ストーリーの流れ自体は決して予測出来ないものでは無かったです。
でも凄く丁寧にそれぞれが回収されていってるなと思いました。
途中途中に挟まるインタビュー映像が、かなり早足の展開に対して良い具合に波を作ってるなぁと感じました。
例えばだけど、俊二が社会人になる頃にはドラムを辞めているということ自体は中盤のインタビューで分かっていて、それが後半の"2人とやりたい"という吐露によって繋がってくるのが凄い美しい。
だから雪祈が無理やり退院してso blueに来た時「ああ、解散だな」と思って、その後「俊二、今日ドラム辞めちゃうんだな」と気付いてめちゃくちゃ泣いた

劇場オリジナル要素
原作って雪祈がso blueに来て演奏をする展開って無いんですよね。
ここは意見が分かれる所だろうなと思います。「これが見たかった…」となる原作読者も「これだけはやるなよ…」と思う人も居るだろう。
自分が原作読んでたらどう思ったかな…
なので上記の通り、原作未読の方が楽しめるかもな…と思った訳です。
少なくとも俺は「そんなんアリ!?」とは思ったけど、でもその後の演奏を見せられたらもう…ね…文句無いっすわ。

3D
この映画を原作未読で唯一酷評出来る要素があるとしたら演奏中シーンにおける3Dの出来だと思う。
思い返してみると普通に良くないです。ぼっち・ざ・ろっく等々、演奏シーンにおける出来の良い3Dに慣れているアニメオタクが突っ込みたくなるのも分かる。
僕はなーんも思わんかったし、他の人が言及しているのを見て初めて思い出した。
なので、そこが気になって入り込めなかった人は何というか「ドンマイ…」と思います。
気にする人はめっちゃ気にするからね。
鈍感な人間でラッキーでした。

音楽
も〜マジでこればっかりは。本当に凄かった。
単純に曲が良いとかそういう話じゃなくて、あの物語の中で紡がれる音はもう「コレだろ、コレしか無いだろ」って感じ。
曲の完成度に引き上げられるように3人の心理描写、背景、気持ち…そういうものが銀幕からワーッと押し寄せてとにかくブッ飛ばされる。
一環として激しいジャズ…というよりもジャズは激しいものだというメッセージが込められているように感じる本作は、背負った看板に負けないどころかその看板で直接ぶん殴ってくる。
音を通して「静かなジャズしか知らない俺」がおもくそド突かれている気分でした。

話したいシーン
も〜沢山あるよそれは。
大のサックスを初めて聴いた雪祈、ドラムを聴きに来ているおじさん、豆腐屋のおじさんにサインを渡しに行く雪祈、So blue出演を告げるところ……いや、止まらないからやめよう。
残りは居酒屋で…

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原作を読んだんですが、仙台編めちゃくちゃ良かった…
大という男が何故こんなにも気持ちの良い男なのか、彼が鳴らす音はどうしてみんなの心を打つのか、そんなバックボーンとも言えるものがそこからありありと読み取れます。

取り敢えず1話、無料公開してるので読んでみてください。
1話でグッときたら、ずーっとなので。



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