見出し画像

スクラムマスターのしんどさに向き合う

こんにちは。天野です。

スクラムマスターとして責任を果たすためにチームや組織に働きかける活動は、控え目に言ってもしんどいです。昨日までとは違うやり方に目を向け、より高い理想に向けて日々勇気をもって取り組まないといけません。組織の中には意見の異なるメンバーもたくさん存在し、何かしようとするたびに立ちはだかれるような感覚になることもあります。

コミュニティに行くと、この手の「しんどい話」は山ほど聞くことができます。愚痴を話してガス抜きをして明日からまた頑張れるならそれもありだと思いますが、組織としてスクラムマスターを運用することを考えると、本人の自助努力だけでしんどさに対処するのは心許ないです。

組織として、しんどい状況に向き合うスクラムマスターをどのようにサポートできると良いか考えています。


自分の場合

自分について考えてみると、もともと議論好きで衝突を恐れないタイプだったので、どんどん意見しては衝突を起こしていました。泥だらけの傷まみれになりながら、少しずつ学びを得て活動を継続してきたような感覚です。

他のやり方を知らなかったので、スクラムマスターとはこういうものだと思っていましたが、その後組織にスクラムマスターが全然増えなかったことを省みると、どうやら万人向けでも持続可能でもなさそうだと気づきました。

自衛手段としてのマインドフルネス

いくら衝突を恐れない性格とはいえ、毎日毎日衝突して意見が平行線になるような状況が続き、どんどんストレスが溜まって怒りの感情が膨らんでしまった時期がありました。

その頃に「ストレスの対処方法を学ばないと自分がどうにかなってしまうぞ」と危機感を持ち、瞑想(マインドフルネス)をするようになりました。自分には、これが絶大な効果がありました。継続することで、自分の感情に振り回されなくなり、他者の心の機微にも気づきやすくなりました。

そのような経験があり、今でもよく人におすすめします。

活動を支えるコーチは必須

ただ、マインドフルネスである程度はストレスに対処できるようになっても、あくまで対症療法ですし、効果の出方にも個人差があります。

組織としては、スクラムマスターがしんどさを一人で抱え込んでしまう状況を作らないことが大切だと思います。そのためには、各スクラムマスターにコーチがついて日々の悩みを話せるようにすることが重要だと考えます。

カジュアルなオンラインの相談先を作ったり、社内コミュニティを作ることも効果があると思います。

しんどさのピークは初期

スクラムマスターの活動は価値観を変えたり新しい活動を浸透させることなので、最初が一番しんどいという特徴があります。考え方を理解していない周囲と、スクラムマスター本人も未熟で対処方法がわからないという状況なので、軋轢が起きない方が珍しいと思います。

ここから先は

968字
この記事のみ ¥ 250

ありがとうございます。書籍代に使ったり、僕の周りの人が少し幸せになる使い道を考えたいと思います。