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【小説】ひなた書房より

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一生懸命生きるあなたは誰かの救いになっているかもしれない。 人を支え支えられてきた不器用な3人の愛の物語。 #創作大賞2022 エントリー作品
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#創作小説

【小説】ひなた書房より④(完結)

【小説】ひなた書房より④(完結)

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第四章

学校が終わると毎日病院に行った。
病室のドアを開ける瞬間はいつだって憂鬱だ。

美幸くんがスヤスヤと気持ちよさそうに眠っている時は心底ほっとしたし、呼びかけても私の顔さえ見れないほどに苦しそうな時は、怖くて逃げたくなった。
それでも美幸くんに会えなくなるかもしれないと思う事の方がもっと怖くて毎日会いに行った。

ひなた書房のウェブサイトには今も毎日、

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