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時の移ろい 季節の行事  

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地域の伝統行事や厚洋さんと一緒にやった季節の行事。 そして、移ろっていく美しい自然、愛しい人の愛した我が家の花達の代わりに語りたい
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2022年2月の記事一覧

76歳・50歳・46歳のお雛様

76歳・50歳・46歳のお雛様

 見出しの写真のお雛様は、76歳のお雛様です。1945年の3月10日の大空襲で焼け出され、敗戦を迎えた翌年の雛祭りに購入してもらったお人形だそうです。
「復興雛」と言うそうです。
 真愛が小学校の頃には、親王台にのっていて、前には御神酒が置かれ、後ろには屏風も桃の花もありました。
(母が父とお付き合いをしていた頃なので、父に
 買ってもらった物だとすると、真愛は、母と  
 同じ道を辿っているのか

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素敵な歌壇 春 雨水

素敵な歌壇 春 雨水

 気持ちの良い歌に出会うと、作者といっしょに嬉しくなる。以前にも「秋葉四郎氏の選」の歌が素敵なものが多いことを書いたが、今回も…
【過疎なりし 君と私の ふるさとを
      父とぞ思ひ母とぞ恋ふる】
        ー 愛知県 後藤さん ー
【コロナ禍は 少し緩みて しもつきの
      札幌の街人の出多し】
        ー北海道 大場さん ー
で、同じ歌壇で「道浦母都子氏選」の作品がと

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ラジオの日

ラジオの日

 2月13日は、ラジオの日だそうだ。
 1946年2月13日。
 国連による放送が始まったことを記念したという。ラジオが世界に初めて登場したのは1900年。カナダの電気技術者レジナルド・フェッセンデンが、距離約1マイルでの、音声の送受信に成功する。
 彼の改良のおかげで、1906年12月24日にアメリカのペンシルベニア州でクリスマスの挨拶をラジオ放送したのが最初のようだ。
 その後、世界各地で実験

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立春のイベント

立春のイベント

 門口には、まだ節分の名残が残っている立春の朝だ。
 昨夜撒いた炒り豆が、玄関脇の梅の鉢の中に一粒入っていた。
 この頃に決まって口ずさむのが
🎶春は名のみの風の寒さや
    庭の鶯 歌は覚えど
 時にあらずと声も立てず
 時にあらずと声も立てず🎶
で有る。 
 車を運転するようになってから、40年以上ずっと、毎年、この歌を歌う。
 立春を過ぎても、春になっても「風が寒い!」
とは、見事な言

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節分の夜

節分の夜

 平安の政治は季節の行事を行うことが主であったと聞いた記憶がある。
 それが歴史的に正しい話だったかどうかは覚えていないが、「神頼み」でしか世を変えられなくなっている真愛にとっては、大いに納得できることことだ。

 コロナ禍でガソリンの高騰・輸入料の減少で食材の値上げ。輸入が減ったので作り始めた野菜の売れ残り。
 遠い国の災害を心配しても何もできず、傷つけられている極寒の悲しみを思うだけで何もでき

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鬼を退治しないと春は来ないのか

鬼を退治しないと春は来ないのか

 今日は節分。
 我が家の玄関には、炒り豆とお多福さんのお面と赤鬼のお面が飾ってある。
 夕方には、柊の枝に鰯の頭を刺して門口に飾る。どんなに貧しくても、母が亡くなった翌年も、厚洋さんが亡くなった翌年にも、節分の行事は行った。
 そして、毎年思ってきた。
「日本中の鬼は、
 追い払われて行き場を失うんだな。」と。
 厚洋さんと一緒になり、真愛の思いを話すと、
「そうだな。
 日本中には色々あって、

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