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たくさんの愛と祝福を受けた 何かが違った6月だった 15日、シグという画家に出会った 初めて…
明け方、暗闇で火花が散るのを見た。 あれは君がカーブを曲がるところ。 目を閉じて耳をすます…
丘の上の産毛がさやさやと泳いでいるのを見て風が吹いていることを知った 私は小さな虫で 紙飛…
みんなそれぞれのスピードで変わっていく ぼくと君は今、加速度0でゆっくり歩く 速度記号 br…
リルケの真の薔薇の棘にさされて、 白血病が急に回復、サナトリウムを脱出したあとの冒険 100…
身体が火照って眠れない夜 両側から顔の下へ手を入れて 一つ、二つ、三つ、四つ、冷たいつるり…
こんばんは(こんばんは) 静かな夜ですね(月がいないんでね) 波も全然たっていないですしね(灯台守も今夜は熟睡しているでしょうね) それはなんですか(これは星の子です) 獲りにきたの?(いえいえ、放しにきたのです) お仕事ですか?(いえほんの道楽です) ずいぶん数が減ってるみたいですものね(自然に消えたものも多いし、いまでは死ぬ人がほぼいないのでね) 死んだ人が星になるのですか?(人魚は違うのですか?) 人魚は泡になります(美しいですね) ふふ(ふふ) 星の子は人の魂ですか?
露出計の壊れたそのカメラでも 完璧なシャッター速度で 狂った被写界深度を合わせ 三原色の諧…
あなたの瞳の中で泳ぐ魚はなんですか 小さな波をたてて臆病そうに泳ぐそれは 故郷の海にそれ…
取りこぼしたものたちを ひとつ、ひとつ、拾って あちらのはカラスに、 こちらのは野良猫に 突…
天使が頭上を遮った数秒間の沈黙のあいだ 僕はまた同じことを考えていた 悪魔が背中に纏わり…
和尚さん やさしく晴れた春の日に お鈴にご飯をてんこ盛りにして ひとりぼっちで食べてたわ …
サイボーグはコーラを飲んで美味しいって思うのだろうか、 瓶の方がおいしいなっていつか気付…
今日は、トーストを焦がしてしまった コーヒーもあまり美味しくなくて 8回もエクセルがかたまり 10時にストッキングが伝線したけど ロッカーに予備は入ってなかった 補充している最中に コピー用紙で手を切り ふと目を離したすきに 上司が部下と駆け落ちをして 3時のケーキには犬歯が入っていた 窓の外は夕陽で燃えていた 遠くで鐘が鳴っている 気がする ホワイトボードが大きな音をたてて落ちる 営業は帰ってこないだろう 今となっては靴擦れはすっかり治ったけれど あなたにこん