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東京事変へのスキを語りたい ~”シェフ”ドラマー・刃田綴色編~

突然ですけど、としちゃんのドラムって、ビュッフェみたいな楽しさがありませんか? 一度にいろいろ味わえる感じ。
「和洋中全部混ざってるのに、なぜか調和がとれてる…!」みたいな感動もあります。

「何を言ってるんじゃ?」と思われた方もいると思うので、これから説明しますね。

今回は、東京事変のドラム担当、「としちゃん」こと刃田綴色さんへのスキについて語ります!
(今書いてて気づいたけど、「綴色」ってめっちゃオシャレな名前やんな…)

彼のドラムは、他のJ-POPバンドではあまり見られない、バラエティ豊かなプレイングが魅力だなぁと思います。
としちゃんの魅力を3つのポイントで語ります!

※なお、私自身が一応ドラム経験者なのもあって、いつもよりちょっとマニアック度が高いかもしれません。予めご了承ください(笑)

⚔①多様なジャンルをポップスに落とし込む天才⚔

としちゃんのプレイングの多様性を最も表しているのは、
ラテン、ジャズ、ボサノヴァなど、いろんなジャンルのフレーズが盛り込まれているところだと思います。

しかも、それでいてちゃんとポップスらしくなるように整えられているから、耳に自然となじんで聴きやすい…!

外国の料理ってそのまま食べてももちろん美味しいけど、日本に持ち込まれると日本風にうまいことアレンジされますよね(カレーみたいに)。
そんなふうに、としちゃんのフレーズも、エキゾチックさを残しつつ、我々が食べやすく調理してくれているように感じます(企業努力だ!)。

うるうるうるう

この曲は、伴奏~Aメロでジャングルビートと呼ばれるフレーズが使われています。
その名の通り、「ドラムやベースなどの重低音を重視した、原始的な雰囲気の、ジャングル(熱帯雨林)をイメージさせるようなビート」だそうです。キラーチューンにも出てくるフレーズですね。

(ところでジャングルと重低音ってどういう関係があるのでしょうか…。誰か、その謎を探るべくアマゾンの奥地へ向かってほしい

ちなみに、私は2番サビ(2:38)で出てくる「ダララッタ ダララッタ」っていうフレーズと、3:08のシンバルの「チャンチャン ンチャン」が好き。

我慢

「我慢」は歌詞が関西弁で書かれているユニークな曲です。
なかなか緊張感のある曲ですが、2番サビが終わったところで突然ラテン調に変わり(さすがわっち曲…)、それに合わせてドラムもラテン調になります。アフロキューバンというパターンだそうです。

曲調は一気にお祭り感が出るのに、歌詞は相変わらず重苦しく、そのギャップがまたおもしろい。
「ちょっと物騒なタイプのおじさんが、顔は笑ってるのにめっちゃまくし立ててくる」みたいな感じでしょうか。現実では遭遇したくないな。

永遠の不在証明

この曲の伴奏~Aメロでは、ソカという中米発祥のドラムパターンが使われています。
他の楽器隊のメロディは別に全然ソカらないのに馴染んでいるのが不思議で、ソカろうと思うとしちゃんの発想力もすごい。
和食つくってるのに、「中米のスパイス、加えてみるか~」ってふつうならんもん。


―という具合に、実はいろんな曲にいろんなジャンルのエッセンスが入っているのですね。
ビュッフェみたいに、いろんなジャンルの美味しいとこ取りをしている感じです。

⚔②シンバルのオシャレフレーズたち⚔

としちゃんのドラムの魅力2つ目は、シンバルを絶妙に使ったオシャレなフレーズ。
特に、スプラッシュシンバル(写真のイスの左にある小さい2枚)や、チャイナシンバル(スプラッシュの左の大きいシンバル)を使ったものが好きです。
むやみに乱発するのではなく、「ここぞ!」というタイミングや、さりげない形で入れ込んでくるのがまたステキ…。

ドラム”セット”マニア」より拝借


チャイナシンバル

分かりやすいのは「能動的三分間」でしょうか。
サビの「精神崩壊前夜 待ってよサンデードライバー(パーン!)」の「パーン!」です(笑) こちらがチャイナシンバルです。

こんな具合に派手にキメたいところで使っているイメージがあります。

あとは、「群青日和」や「閃光少女」のアウトロで連打してますね。
曲の最後などボルテージが爆発しているタイミングで叩きまくる傾向あり。
聴いていてスカッとします♪

スプラッシュシンバル

としちゃんのスプラッシュは澄んだ音がして気持ちいいです。(ティンシャみたいな癒し効果があるのかもしれない…)

「秘密」では、1:02のところで「シャシャン♪」と2発ならしているやつです。
先述の「うるうるうるう」のくだりで言った「チャンチャン ンチャン」もスプラッシュ。


こんな感じで、いろんな楽曲の随所にシンバルのオシャレフレーズが散りばめられています。ぜひ改めて注目して聴いてみてください。

⚔③オープンハンドならではの技!⚔

魅力の3つ目は、左利きのとしちゃんならではのフレーズです。
多くのドラマーは、両腕を交差させて叩く「クロスハンド」で演奏しますが、
左利きのとしちゃんは、交差しない「オープンハンド」というスタイルをとっています。

オープンハンドの最大の利点は、交差しないぶん左手の自由が利くこと。
その他にも、オープンハンドにしかできない(クロスの人にはやりにくい)フレーズを叩けるというメリットも。

詳しい解説はできないので省きますが、「電波通信」のラスサビなんかはオープンハンド向きの鬼フレーズだと思います。

ちなみに、としちゃん字を書くときは右手らしいです。(Wikipedia情報)

⚔意外とシンプルなパターンもある⚔

さて、ここまで読んだ方は「としちゃんってやっぱ難しいことやってんのなぁ」と思っていることでしょう。

けど実は意外とシンプルなことをしているときもあります。

「御祭騒ぎ」です。

イントロ~Aメロのパターンは、CDだとちょっと複雑に聞こえるんですけど、
実際に解説を聞いてみると、意外とシンプルで、叩けそうな感じがしてきます。(叩けるとは言ってない)

ただ、としちゃん特有のあのタイム感とかはなかなか再現できないんですけ
どね~。

いやしかし、ご本人の演奏を無料で観れるとは、本当に良い時代になったものだと感じます。
としちゃんのYouTubeチャンネルでは、他の曲の「叩いてみた」も上がっていますので、愛好家のみなさま、ドラマーのみなさまは必見です。

まとめ

以上、スキ!ポイントを3つ挙げてみました。

  • いろんなジャンルとポップスのハーモニー

  • シンバルのオシャレフレーズ

  • オープンハンドならではの技

としちゃんのドラムは本当にバラエティ豊かで、ついつい真似してみたくなるものばかり。研究しがいのあるプレイングです。

ふだんはおどけた感じもありますが、ドラムを叩く姿はカッコよくて、そのギャップもまたステキですね。

みなさんの感じるとしちゃんの魅力も、ぜひコメントで教えてくださいね!!


今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
次もまた読んでもらえると嬉しいです。

~Merci!~


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⚔おまけ:ドラムだけじゃないのよ⚔

なんとお料理も得意なとしちゃん。
「花金ナイト」では見事な腕前を披露していました。
もはやマジもんのシェフ。完全にお料理番組と化しているではないですか(笑)


また、としちゃんと言えば、「御神楽」です。幼少の頃から石見神楽という地元の神楽に親しんでいたようですね。

その様子は、「喧嘩上等」のMVやご自身の動画のなかで観ることができちゃいます。
ウルトラCでのお父様との共演も印象的でした。

彼のYoutubeチャンネルでは、ドラマー・刃田綴色ではない姿もいろいろ見られるのでおススメです。釣りしたり、ラーメンつくったり、牛丼食べたりしてます(笑) 猫の”雲井さん”の動画もかわいいです。

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