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創造性の泉、愛しき沼ーVol.1ー

2020.2.8
【nobody knows me nobody knows love】第一部

羽田の第1ターミナルに出来た飛行機や滑走路を見ながら食事ができるレストラン「LDH kitchen THE TOKYO HANEDA」
そこで催されたミュージシャン・清春と写真家・今井俊彦とのコラボレートライブの感想文です。

清春さんの歌の本質が味わえる【elegy
清春さんの声とギターの音色で奏でられるシンプルで深い深い歌の世界。
そのelegyに写真家・今井俊彦さんの映像がコラボレートする【nobody knows me nobody knows love
どれだけ芸術的な夜になるのか。。。期待しないわけにはいかない夜。

レストラン形式ではニューヨークでのMORRIEさんとのライブ以来で。食事をしながら鑑賞。。。いや、無理無理。緊張して飲み込めない。
というわけでとっとと食事を済ませて準備万端に。
【elegy】スタイルのライブときは集中して全身で歌を受け止めながら聴くのが、泉の中に漂うクラゲの気分で心地よくて。(クラゲは海水だけど)

会場の所々やステージの上に今井さんの写真が飾られていたので席からそれを眺めていました。
今井さんの写真はそれぞれに物語を感じられて本当に好き。今井さんの世界観と清春さんの世界観の相性の良さはこれまでのミュージックビデオや写真作品で感じることができますのでぜひ。
http://toshihikoimai.com/

閉められていた窓のカーテンが開くと、外は夜の帳が降りてうっすらと西の空に茜色の痕跡を残すだけ。空港ビルと遠くに見える工場夜景もすごく綺麗だった。この空間に居れることが幸せでたまらないな〜と始まる前からトキメキが留まることをしりません。

ステージには今井さんの写真のバックフラッグが。下手にはギターと、センターに椅子とモニターと裸電球がスタンバイ。

開演時間を少し超えてSEが鳴り、拍手の中、まずはギターの中村佳嗣さんがステージに。
そして、いつもの足取りで清春さんがセンターに立つと会場の視点がすべてそこに集中した空気に変わります。
紡ぎ出すギターの音色に合わせて歌い出す清春さん。

ほんと、声がいい...

低音も高音も自由自在に操って、唯一無比の歌で表現する。特に50代に入る頃からその歌声にさらに深みが増していっているのが感じられて、声の泉に溺れていく感覚がうっとりと心地よいです。
「2月」から始まる選曲。甘く優しい歌声で歌われると胸が切なさでぎゅっとなってすでに泣きそう...。清春さんの歌声は心のどこかささくれた部分に優しく触れて"救い"をもたらせてくれるように感じます。
バックフラッグは真っ白なスクリーンに変わっていて、そこに今井さんの作る映像が映し出されていました。揺れる草花、電球の灯り、街のひかり、道...
歌に合わせて変わっていく映像は清春さんの歌の世界の奥深くまで私達を引き込んでいくようで。深すぎて思わず手を強く握りしめていて、ハンカチがくしゃくしゃ。
あまりにも集中してたためか「視線の暴力(笑)」と言われてしまいましたが、そういった清春さんのMCにやっと力が抜けます。見てるこちら側が緊張しすぎていたのかも。

今回の曲順は今井さんが決めたので文句は全部今井さんに。とMCで言ってましたけど、名曲多すぎて文句の付け所がありません。
カバー曲ですら清春さんの色になる。
本当にすごいです。今の清春さん。
「シャレード」や「LAW'S」での絶唱や、「輪廻」の歌声、「闇」「アロン」での伸びやかな高音、囁くようなポエトリーリーディング、透き通った歌声も唸るような声も自在に操って、聴く人を清春さんの世界に引きずり込みます。
その世界に触れると感性を揺さぶられて、影響される人が多いのだろうと思います。

清春さんの凄さをさらに上げるとすれば、声量と歌の上手さ。時折マイクを通さずに響いてくる声でその声量の凄さがわかります。もはやマイクは少しエコーを足すための役割なんじゃないかって思うくらいで。そして、伝わってくる感情や揺り動かされる自分の気持ちに清春さんの歌の上手さを実感します。単純に上手いとか下手とかの話ではなく...です。

個人的には清春さんの音楽やライブはもはや芸術作品だと思っていて、通常のライブでも時折清春さんに”降りてくる”時があって、その瞬間に立ち会ったときの衝撃や感動は息が止まるほどで、忘れられない素晴らしい記憶となって残ります。それは、素晴らしい絵画や彫刻に出会ったときのような衝撃と同じ感覚で、創造に携わる人には一度でも経験してみて欲しいと素直に思います。

やっぱりビジュアルもいい...

歌の途中でふと外の景色を見ている顔の角度とか、帽子を押さえたり、すっと伸ばす手の美しさとか、歌う時の姿勢とか...本当に良くて。

ステージセンターのバックライトが太陽のように光り、その下で歌う清春さんが砂漠の太陽の下にいるような錯覚が起きて後光が差しているかのように見えた瞬間も美しかったし、波打ち際の映像に少し被ったときに帽子に波の映像が反映されてその姿も美しかった。ステージを素敵に照らしてくれる照明スタッフさんの力ももちろんあるんですが、照明の光と影を纏って相乗効果を更に生み出すのはいつも流石すぎるなと思います。

ご本人はあまりそういった面は強調されたくないみたいですけど、やっぱり50を越えても美しい人は美しい。歳はあまり関係なく、何かにチャレンジする姿とか、こだわり抜く姿勢とか、そういったものを全部含めて”美しい”です

【elegy】で灯される裸電球は未開の地を歩く清春さんの足元とその背中を追いかける人たちの道標だと私は思っていて、清春さんの歌声を頼りにその姿を手本として自分たちの人生の道を歩むために照らされている。そんな気になるのです。

MCでも「(ライブやイベントも含め)自分の人生のためであり、それがみんなの人生のためになればいいなと思っています」と言っていたように、清春さんの音楽への姿勢や芸術性は私の人生にもとても大きな影響と潤いを与えられているなと思っています。

<第一部>セットリスト
2月
情熱の影~silhouette~
傘がない(井上陽水カバー)
yesterday
シャレード
影絵
輪廻
空白ノ世界

LAW'S
アロン

太陽の下で...

今回のイベントでは、50代になってもなおチャレンジし続ける清春さんと今井さんの姿に自分自身ももっと真似できることはないかって自問自答するきっかけとなりました。

自分にできることはなんだろう。って思ってましたが、文字にして残して伝えることが今私にできること。

そして、これだけ素晴らしい作品を残しているお二人を知らない人にはもっと知ってほしい、拡散力はないけれど一人でもその芸術性に触れようと思ってもらえたら、と願ってこのシリーズを書いていきます。

少しでも気になったらぜひライブに足を運んでください。

https://kiyoharu.tokyo/

ありがとうございます。言葉のチカラで誰かを癒せたらいいな。