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厄祓いの旅 本厄編

1991年生まれ、32歳、本厄。
本当は去年の前厄の時から厄祓いしたかったんだけれども、残念ながらコロナ禍の冬は毎年緊急事態宣言だったので東京を出る事が叶わず。やっと念願叶って本厄の今年はいざ京都へ。だがしかし、なんと西日本を襲った大雪と駄々被りしたのである。昔から夫(とその家族)に「雪女」と呼称されていたけれど、数年ぶりに本領発揮してしまった。

事前に40分程の遅れが見込まれる事は知らされていたし、滋賀辺りを通過する時は完全にホワイトアウトしていたけれど、どうにか20分程度の遅れで京都着。しかし、交通網が麻痺しまくっている為に京都駅から宿までのキャリーサービスは臨時休業。仕方なしにタクシーの長蛇の列に並んでまずはホテルへ。チェックイン前に荷物を預かっていただき、いざランチ。

狩猟免許を持つスタッフさん自ら捕ってきた鹿のカツに、上にかかっているのはラズベリーソース。カレーとの相性が抜群だし、周りのアチャールもどれも美味しい。京都の煎茶で炊いたというバスマティライスも地味に嬉しいやつ。大満足の一皿だったなあ。そして食後に頂いたホットチャイが最高に美味しかったので、併設のスパイスショップで購入。久しぶりにピンクペッパーも手に入れた。


タクシーの運転手さん曰く「5〜10年に1度の雪ですねえ」との事。そんなものをわざわざ厄祓いの時に呼び寄せる私、持ってるんだか持ってないんだか。そうは思ったものの、雪化粧された京都の景色は十分に一見の価値有りだった。地元の方にとってはシャッターチャンスらしい。これは確かにそうだよね。

徳川家康の母、於大の方の菩提寺である知恩院。一昨年から大河ドラマにハマったので、今年の『どうする家康』も毎週楽しみに視聴中。松嶋菜々子さん演じる於大の方が松潤家康に向かって「嫁も子供もすぐ新しいのを持てまする!」とあっさりバッサリいくのが痛快。でも有村架純ちゃんのような奥方はそうそう居ないのでは…。

ずっと行ってみたかったんだよ〜〜〜。前回去年の5月に予約無しで来た時は満席で入れなくて、絶対次回リベンジしようと心に決めてた。今回は勿論予約して訪れたけど、こちらも雪の影響でホールのスタッフさんが出勤出来ずにワンオペ、仕入れもままならないとの事。それでもシェフ1人でキッチンとサービスを回しながら、行き届いた接客をしてくださったので頭が上がらなかった。

素材の味にこだわり過ぎて無味無臭の料理に当たった、と最近の愚痴を溢していた母がスープを一口飲んだ途端「美味しいってこういう事よ」と。山椒のパテも山椒の香り高さは当然ながら前面に出しゃばりすぎず最高の塩梅。バゲットと一緒に出てきたオリーブオイルもめちゃめちゃ美味しくて(勿論バゲットも美味しい)、母と「オイルで飲めるね」とのたまうトンチキ親子。美味しい塩とかオリーブオイルってそれだけでつまみになるよね。あれ、違う…?

そして何よりこのお店お安い…!これだけの料理(特にメインが超ボリューミー)と私はワインを5杯程、母はノンアルコールカクテルを2〜3杯頂いたのに、2人で11,000円程。母と2人で「もっと取らなきゃダメだよ…!」と震えた。悲しき哉同業者の性。

2日目は朝から今回の旅の大本命、下鴨神社さんへ。参道は一昨日からの雪に彩られ、なんとも幻想的。こんな景色見られたの、やっぱりラッキーだったかも。マスクを外して深呼吸してみたら兎に角空気が澄んでいたので、2人してこれでもかと吸い込む。社務所で申し込みを済ませ、本殿手前の控室で待つ事20分程。私達以外にお祓いをする人は居なかったので貸切でいよいよ開始。

ああいう神事ってなんやかんや七五三以来だったかも。(結婚式もチャペルで人前式だったし)巫女さんの言う通りに礼をして、名前や住所や生年月日をがっつり読み上げられ(貸切で良かった)、お祓い後に授与品を頂き無事終了。途中「流行病〜」的な言葉があったので、今のお祓いは時事も取り入れられているのかと驚いた。

高級感漂うティーサロンで美味しいお茶を頂いたり、例の如く京野菜やお酒を爆買いしたり、今回も楽しい京都旅でした。来年も後厄だしまた下鴨さんにお願いしようかな。その時は今回JRが死んでて断念した宇治をリベンジ出来ますように。