吹けば飛ぶMy World

男子中学生たちの一行が、わははと笑う声を窓の外に聞くだけで…

親戚の食事会に参加するだけで…

私のそばに重さを持って居たはずの影はどこかへ姿をくらまし、しあわせごっこの幽霊船のような世界に置いてけぼりとなった少年が私であったことを知る

ゴーグルなどかけていない、これが地の現実だったのか? 信じたくはないが、そうであるらしい ため息というよりかはまだ驚きが鮮度を持っていた

この状態の私をみて、ネット文化を剥がれた私というのは、人間性を忘れた人形なのではないかと感じるのだった

あせた英字新聞で敷き詰められたような世界
どこもかしこも色がない でもサラダバーに集う客たちはにこやかに休日のランチを謳歌しているようだ

…………

サブカルチャーのつまったスクリーンに生きた私は、現実大衆の風に吹かれると、色彩を目から失った

これはなんなんだ
つまらん世界だ
はやく部屋に戻ろう

さっきまでの世界はなんだったのだ
(また出会うことになるだろうよ)

そのための逃走が、私に創作力を与える
避難先の体育館で、冷えた体をまとう毛布を補うために、私は音楽で暖を取り、デザインで身を包む
身体から発熱した熱気を外へ逃さないために
冷たい地を歩んでいけるように

次は靴を探そう
大地の冷気が、落ちたガラスが、1番私を蝕むのだから

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