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ベートーヴェン 三大ピアノソナタ 〜ルービンシュタインとホロビッツ〜

久々にベートーヴェンのピアノソナタを聴きました。
ベートーヴェンの三大ピアノソナタは
「第8番 悲愴」「第14番 月光」「第23番 熱情」ですが、私は「悲愴」が好きです。
悲愴の第二楽章は有名でよく流れますが第一楽章と第三楽章がとっても良いです。

ピアノを習っていましたが中学でテニスを選んでしまいベートーヴェンの難易度の高い曲は弾けるまでに至りませんでした。
クラシック好きの友人にベートーヴェンの同じ曲を弾く何人かの違うピアニストのCDを借りたことがあるのですが、こんなにも違うものかと初めて思いました。
オーケストラも指揮者によって随分違いますが。

私はルービンシュタインの弾く悲愴が大好きです。ルービンシュタインはその時代にショパンを弾く最も優れたピアニストであったそうですが、ベートーヴェンも最高です。95歳でなくなりましたが演奏家としてのキャリアは80年もに及びました。

同時代13歳年下のホロビッツのピアノソナタも聴きましたが、悲愴に関しては少し乱暴な気がしてルービンシュタインの優しい音色が癒されました。

 ホロビッツも85歳没の長い演奏家人生でした。ホロビッツの奥さんは30歳も年下であの有名な指揮者トスカニーニの娘さんです。
 この偉大なる義父は大変な癇癪持ちでオーケストラの指揮の最中に気に食わないと懐中時計を何度も投げつけるような人でしたし、妻は猛妻と言われているような人でホロビッツ自体も問題山積みの人だったようです。
 
ホロビッツは同性愛者だったので元々結婚も反対されていました。けれども偉大な指揮者の義理の息子の道に胸をときめかせ、初めて女性に恋心を感じたわけですが、その女性は男性より男性的な人だったようです。この親子のせいもあってホロビッツは生涯精神的に病んでいたようです。
 
19~20世期に活躍したスコットランドの女性ピアニストのヘレン・ホープカークは毒舌な音楽評論としても有名だったのですが「全ての音楽家はつけ根の広い鼻をしている。弟子を取るなら鼻を見よ」と言ったそうです。
確かにホロビッツも巨大な鼻の持ち主でした。
そのホロビッツは口も悪く「世界のピアニストは三種類しかいない。ユダヤ人とホモと下手糞だ」と言ってニヤリと笑ったそうです。

確かホロビッツは世界中どの演奏会でもスタインウェイの気に入ったピアノ(CD75とローズウッド)しか弾かなかったと聞いたことがあります。
スタインウェイの専属の調律師も常に同行したそうです。
日本が好きで良く来日しましたが、それなりの莫大な報酬があったからだとも言われています。

素晴らしい才能のある数々の音楽家の一生を知ると、いつもながら一筋縄ではいかない生き方をされているのを感じ驚かされます。

5年前に亡くなられたピアニストの中村紘子さんの著書「ピアニストという蛮族がいる」に様々な音楽家のエピソードが書かれていて興味深いです。

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tenさんの猫ちゃんのピアノの画像お借りしました。ありがとうございます 🎹


#思い出の曲

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