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エンジニアリング思考で業務効率化!カスタマーサクセスのチャレンジ

こんにちは。アルプnote編集部です。

アルプでは、カスタマーサクセス(以下CS)の担う主題目は「コミュニケーションの力で事象を正しく整理し、弊社のシステムを利用したオペレーションを正しくお客様にガイドする水先案内人」と考えています。目指すべきゴールはお客様の頭の中にあることが多いため、それをコミュニケーションの力で解きほぐし、弊社のシステムやリソースとすり合うポイントを見つけ続ける必要があります。

現状ではまだまだ技術の力で解決しなければいけないものが多いです。この場合、できるだけ早期に、高いクオリティでシステムを提供することが求められます。そうなると結果的にエンジニアの工数問題が起きがちです。

BtoBサービスのコア業務を行っていく中では、常にこの課題と向き合っていく必要があります。エンジニアの問い合わせ対応工数を減らすため、弊社ではCSもエンジニアリング思考で取り組んでいます。

今回はCSの岡部がエンジニアリング思考で業務を効率化した事例を紹介します。

岡部 博代(おかべ ひろよ)
新卒で入社した会社では、大手企業向けERPシステムのセールスに従事。
今後のキャリアを悩んでいるタイミングでアルプに出会い、これまでの経験を活かしながら、より顧客と向き合い価値提供を体感することができるCSという仕事に魅力を感じ、2020年4月に入社。

未実装の機能をサポートする

アルプはサブスクリプションビジネスを行う企業向けに、今まで手作業や自社開発だった契約や請求の管理をSaaSとして提供するScalebaseというプロダクトを開発しています。
Scalebaseのオンボーディング・サポート対応の中で、現在の画面上で提供している機能だけでは解決できないことをお客様からご相談いただくことがあります。フロントエンドの開発工数が取れず、機能として提供するには時間がかかるとき、CSがお客様のオペレーションを代行することがあります。代行する手段として、現在はJenkinsを使ったバッチ処理の実行」「クエリ対応」があります。

Jenkinsを使ったバッチ処理の実行

Jenkinsは様々な処理をオートメーションしてくれるサーバです。Scalebaseのサポートでは、CSがJenkins上でパラメータを入力し、データのアップロードや修正を行っています。
Jenkinsはバックエンド実装さえあればよく、フロントエンド開発を必要としません。そのため、お客様の要望にスピーディーに応えつつ、サポート対応の時間を短くする手段として多用しています。Jenkinsでどういうことができるようになってほしいか整理し、開発チームに伝えるのもCSの役目になります。

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Jenkinsの実行画面

クエリ対応

開発チームのおかげで、Jenkinsから実行できるサポートは日々増えていますが、内容によってはJenkinsで実現できないこともあります。その際には、クエリを書いてデータを書き換えたり、データを参照したりすることで対応しています。これを「クエリ対応」と呼んでいます。クエリ対応には大きく分けると「データの修正」「データの抽出」の2つがあります。

データの修正
例えば「誤って契約を更新してしまったので取り消してほしい」「契約の登録内容が誤っていることにより、意図しない金額の請求が出てしまったので修正してほしい」といった要望は、現在のJenkinsのバッチではサポートできないため、データベースに対してクエリを実行しデータを書き換えています。

データの参照
データの修正だけではなく、お客様からのリクエストで多いのは「Scalebaseに入っているデータを一覧で抜き出してほしい」というものです。目的は「誤った登録をしていないか確認したい」など様々です。必要な項目がお客様によって違うので、現在提供している機能だけでは出力できないことがあり、クエリでデータを参照することで対応しています。

CSがクエリ対応を始めたきっかけ

これまで、クエリ対応が必要な業務はお客様から依頼が来た際にCSがJIRAでチケット化し、開発チームに依頼していました。昨年末からお客様が増え、依頼件数も多くなるとCS・開発チームの間で確認を含めかなりのやり取りが発生していました。

そして、ちょうどそんな課題をぼんやり感じていたタイミングでAutifyさんのCSチームとの交流会があり、CSでもエンジニアリングによって業務が効率化できるという話を伺いました。この交流会が、改めて開発チームとの関わり方について考えるきっかけとなりました。

せめてクエリ対応のうち、データ抽出くらいはCSチームで対応できたらお互いに楽になるのでは?と思い、Redashを触ってみるようになりました。CSもエンジニアリングに携わっていきたいというのをCSチームから社内に発信すると、CS向けにクエリの勉強会を開催してくれることになりました。以下が実際に勉強会で説明してもらった資料になります。

クエリを書けるようになるまで

今までSQLには触れたことはなく、いざ触りだしてもつまずくことばかりでした。最初は目的のデータ抽出もままならなかったのですが、Slackの※timesで呟いていたところ、周囲のエンジニアから改めて考え方を説明していただいたり、突然質問しても丁寧に教えていただいたりと手厚いサポートをもらって少しずつ進んでいきました。
※times: Slackでメンバーごとに作っている分報チャンネル

SQL勉強会の資料も改めて見直し、何度もRedashを触ることで、理解度が徐々に上がり、ごく簡単な参照なら自分でできるようになってきました。その後、データの参照だけでなくテンプレートのあるデータの修正クエリはCSが書いて、開発チームの方にレビューしてもらうことで経験を積みました。今はお作法がわかってきたのもあり、対応したことがないクエリについても開発チームに適宜振ってもらっています。CSが作成したクエリを開発チームがレビューしてくれることもあり安心して挑戦することができます。

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CSがクエリ対応をして感じたこと

クエリ対応を行う中でデータベースに触れる機会が増え、Scalebaseの構造について解像度が高くなりました。自分でデータベースを参照してみるのは間違いなくサービスへの理解が深まると思います。
また、開発チームに何か依頼や質問をするときにどういう情報が必要かのイメージがつきやすくなり、かなりコミュニケーションが取りやすくなったと感じています。

まとめ

今後もCSとしては、今何に困っているのか、お客様からどういう依頼が来ることが多いのかなど定期的に社内で発信して「何があればScalebaseのサポートクオリティを向上していけるか」を考えるきっかけを作っていきたいと考えています。

また最近は、お客様の増加に伴いクエリ対応が多くなってきたので、開発チームと意見交換しながらJenkinsのバッチや、画面上に機能として提供してもらうための相談をしています。CSチーム内でも、クエリを汎用化して他のメンバーがアレンジしやすいようにするなど、将来の自分たちの仕事を減らすために日々の対応を効率化していきたいと考えています。

終わりに

アルプではBizチームをはじめ、幅広い職種で一緒に働くメンバーを探しています!

オンラインでのカジュアル面談を行っておりますので、少しでも弊社にご興味お持ちいただけましたら下記よりご連絡お待ちしております。事業や業務内容、働く環境などお話できればと思います!


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