知財部シンカ論@あるふぁ

日本のしがないメーカーで働く知財部員。弁理士のはしくれ。知財部が進化しなければ日本の知…

知財部シンカ論@あるふぁ

日本のしがないメーカーで働く知財部員。弁理士のはしくれ。知財部が進化しなければ日本の知財に未来はない、を信念に日々、知財活動を考える。

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読01「特許破りの女王・大鳳未来/南原詠」レビュー

第20回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞受賞作が待望の文庫化! 型破りな女性弁理士の剛腕が炸裂! 特許をめぐるまったく新しいリーガルミステリー! 特許権を盾に企業から巨額の賠償金をふんだくっていた凄腕の弁理士・大鳳未来。 現在は「特許権侵害を警告された企業を守る」ことを専門にし東奔西走している。 今回のクライアントは、映像技術の特許権侵害を警告され、活動休止を迫られる人気VTuber・天ノ川トリィ。 調べるうちにさまざまな企業の思惑が絡んでいることに気づいた未来は、

      • 特許出願のリスクについて考える。

        今日のひとこと:バランスって大事。 1.特許出願のリスクとは?特許出願をした場合、原則発明(技術)内容は公開されることになる。これは特許制度が技術の公開の代償として、その技術に法的な保護を与えるものであるからである、というのは、まさに教科書的な話。 ここで問題になるのは、発明(技術)内容が誰でも見られることになるわけで、公開時点から他社はこの技術のパクり(模倣)が可能になる。すなわち、技術流出を積極的に行うことになってしまう点だ。 「特許を取っているのだから、パクれるはずが

        • あるふぁ自己紹介など

          1.あるふぁとは何者か?あるふぁは、日本のとあるメーカーに勤める知財部員です。今年で知財部歴12年目を迎える中堅どころの社会人です。 理系の大学院(修士課程)を卒業し、そのまま研究を続けられたらいいなと淡い期待をもって、会社に入った世間知らずは、入社して早々、ギャップに苦しみます。研究っぽいことをしたいのに、与えられるテーマは「製品の立ち上げ」の泥臭いものばかり・・・。 すぐに会社を辞めて博士課程に進もうか・・・ そんなことが頭によぎる毎日を過ごしつつも、忙しさにまみれ、同

        読01「特許破りの女王・大鳳未来/南原詠」レビュー