2023.1.2 YCCの意味-①
YCC(イールドカーブコントロール)とは、日本銀行が行っている「ほとんどの国が行っていない」金融政策の一つである。この本質を理解するには、
①一般的な金融政策
②長期金利・短期金利とイールドカーブ
③イールドカーブコントロールとは
の順に迫っていく必要がある。
① 一般的な金融政策
まず、金利とは?
金利とは一般に“お金を貸すと受け取れる利子”のこと。どんな借金や債券にも金利はあるが、マクロ経済における「金利」といえば。一般に「国債(国の借金)」の金利を指す。これを参照値として、あらゆる借金の金利が決められ、株や為替、ひいては景気に大きな影響を与える、というわけ。
お金を貸す→お金を融通する→金融、というわけで、借金や金利は金融業の根幹たる概念。金利のことを英語でイールドと(クーポンとも)いうので、「イールドカーブコントロール」とは、「金利のカーブをコントロールする政策」というわけ。
一般的な金融政策とは?
一般的な金融政策には「量的緩和」と「質的緩和」があるが、今回は質的緩和についてのみ述べる。
質的緩和において中央銀行がコントロールするのは、「短期金利」だ(超重要)。
((方法としては、日本銀行の当座預金の金利を操作することで短期金利のコントロールを実現している。日銀の当座預金には日本の市中銀行(一般的な銀行)が一定額を預金するという規定があり、ほぼ直接的に銀行に付与する金利を操作している、というわけ。これにより、短期金利をほぼ直接的に操作できる。))
ここで出てくる短期金利とは、「返済期限が短期(主に1年程度)の国債(借金)の金利」のことだ。長期金利は、一般的な金融政策では操作できない。それを乗り越えたのが、日銀だ。。。。
次回、
②長期金利・短期金利とイールドカーブ
について。
長期金利と短期金利の差について、みっちり解説する。
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