節度ある行動を取らなかった男の末路

私の友人のお話し。

彼は 小さなお店を経営していて、電話で商品の注文を受けて、十数名いるドライバーが、その日の内で商品を届ける。地域限定の販売業をやっています。

様々な人が利用してて、理不尽なクレームをつける人も多くいるそうです。

その中の１人の男性が、 普段 注文する時点で、傲慢でいちゃもんをつけてくる。
配達するドライバーに対しても対応が物凄く悪く、ドライバーからも嫌がられていたお客だったそうです。

その男性が、引っ越をし、移った先が治安の悪い地域。
私の友人はドライバーの安全を守る為にも、その地域への配達はもともと行っていなかったのですが、その男性は 配達が受けられないと分かると、電話越しに何度も罵声を浴びせ、脅しをかけてきたんですって。

お客あっての商売ですが、友人はこのような客に対して、電話番号をブロックし、二度と利用できないような処置をとります。

もともと この友人自体が血気盛んな人。いくらお客であっても、人として 節度ある行動がとれない相手に対しては厳しくジャッジします。
そうすることで従業員の安全を守る。
小さなお店なので、彼にとって従業員は家族同然。安全に仕事が出来る環境を作ることが彼の役目です。

もちろん仕事は仕事で誠意をもって対応しています。

汚い言葉を浴びせる人や、ドライバーを危険なめにあわせようとする人、偽った情報を提示する人、偽札を使う人などなど。節度ある行動がとれない人に対して、二度と利用できなくなる対応をするのです。

利用できなくなった その男性は、その事を 母親に伝えたのでしょう。

ある日、その母からお店に電話が入って、
「息子が商品を買えるようにしてほしい。たまたま、あの日は 息子はちょっとイライラしてただけなの。普段は とてもいい子なのよ。どうかしら?  あなた達の所で息子を雇ってちょうだい。よく働くいい子よ。」って。

もちろん 答えは 「No!」

決まりは決まり。
それ以前に、普段から対応悪かった人を、従業員として雇いたくないですよね。

それからしばらくして、その彼が捕まりました。

理由は 殺人。

聞けば、スーパーのレジで 前に並んでいた2人の女性が気に入らなかったらしく、文句を言ってきたと。
また 止せばいいのに、この女性達も 普通でないこの男性に食って掛かかったらしい。

それにキレたこの男が「次にあったら殺す」と言って出ていったのですが、運が悪いことに、彼女達は 彼が移り住んだ治安の悪い地域のご近所さんだったみたいで、スーパーを出て車で帰宅途中の彼女達を見かけた彼は、後を追って、銃殺。

なんとも悲しい結末。
あってはならない有言実行。
買い物に行って、たまたま後ろに来た 普通でない人間に絡まれ、殺害される。
亡くなられた女性の方のご冥福をお祈りいたします。


そんなことがあり、彼は裁判の結果、刑務所から出ることはないらしい。

この判決に、私の友人も従業員達も皆安堵したそうです。
無許可で銃を常に持ち歩いている人とは働きたくないし、関わりたくもないですもんね。

気にくわない相手がいれば殺す。

なんて 恐ろしい判断。
生きていれば、気にくわない人なんて 何度も出会うのに。

母親が「いい子、雇って欲しい」と 言っていたこの男は 38歳。そして今では殺人犯。

親にとって、子供はいつまでも子供。

子供が40前になっても、母親が息子を弁解する。
きっと この母親は子離れが出来てなかったのでしょうね。
この男もいっぱいやらかしてきた人生で、母親に面倒見てもらってたんでしょうね。

一児の母である今、「母親のあり方」をとても考えさせられます。

人間社会の中で節度ある行動を取らず、感情のままに生きてきた男の末路。
銃社会アメリカの話。

何はともあれ、私の友人とその従業員達が無事でよかった。

最後まで読んで頂きありがとうございます。