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『ever fallen in love-』

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ピート・シェリー~バズコックスの、おそらくは現在最良の評伝
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ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(36・終)

ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(36・終)

訳者後記

 本書はPete Shelley with Louie Shelley『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』 first published in great Britain in 2021 by Cassell ,an imprint of Octopus Publishing Group Ltd.の全訳である。本文中に示される楽

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ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(35)

ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(35)

終章 

何を手に入れているのか?永遠に続く遺産



心底、好きだったのだ、今でもだ。



さて、次に何を記そう?ピートとの対話によって明らかになった疾風怒濤の日々のあと、「アイ・ルック・アローン」のコードが与えた静寂。彼とバズコックスはどうなったのだろう?その音楽は忘れ去られていったのだろうか?それとも次の時代に向って?

 答えは明らかに後者であった。ピートとバズコックスは再び集結し、

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ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(34)

ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(34)

アイ・ルック・アローン

I Look Alone



NME編集のカセット『Ⅽ81』に収録

録音:1980年、アドヴィジョン・スタジオ、フィッツロヴィア、ロンドン

ミックス:ジェネティック・サウンド、ストレッドレイ

発売:1981年

ソングライター:ピート・シェリー

プロデューサー:マーティン・ラシェント



どこでいつ創作を?



「アー・エヴリシング」と同じソレントで休

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ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Bzzcocks tapes』(33)

ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Bzzcocks tapes』(33)

パート3:ホワット・ドゥ・ユー・ノウ?

Part3: What Do You Know?



シングル発売のみ

「ランニング・フリー」と両A面

録音:1980年、アドヴィジョン・スタジオ、フィッツロヴィア、ロンドンそしてプルート・スタジオPluto Studios[1]、ストックポート

ミックス:ジェネティック・サウンズ、ストレッドレイ(訳注:他の章では「サウンズ」が、単数扱いになって

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ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(32)

ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(32)

パート3:ランニング・フリー
Part3:Running Free

「ホワット・ドゥ・ユー・ノウ?」と両A面
ソングライター:スティーヴ・ディグル
プロデューサー:マーティン・ラシェント

(訳注:以下の記述から徴して、本節は次節「ホワット・ドゥ・ユー・ノウ?」と入れ換える方が自然だと思われる)

この曲も、レコーディングはマーティン・ハネット、プロデュースはマーティン・ラシェントでした。

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ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(31)

ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(31)

パート2:エアウェヴス・ドリーム
Part2:Airwaves Dream

シングル発売のみ
「アー・エヴリシング」と両A面(訳注:正しくは「ストレンジ・シング」)
ソングライター:スティーヴ・ディグル
プロデューサー:マーティン・ハネット
レコード内溝のメッセージ:「ドリスへ。ポストの中に伝言あり」

では、この曲については?

前の年にアメリカ・ツアーをしてるときに市民ラジオCB ra

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ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(30)

ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(30)

パート2:ストレンジ・シング

Part 2 :Strange Thing



シングル発売のみ

「エアウェヴズ・ドリーム」と両A面

録音:1980年:アドヴィジョン・スタジオ、フィッツロヴィア、ロンドン

ミックス:ストロベリー・スタジオ、ストックポート

発売日:1980年10月13日

ソングライター:ピート・シェリー

プロデューサー:マーティン・ハネット

スリーヴ・デザイナー:

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ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(29)

ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(29)

パート1:ホワイ・シーズ・ア・ガール・フロム・ザ・チェーンストア

Part 1:Why She’s a Girl from the Chainstore



「アー・エヴリシング」と両A面

ソングライター:スティーヴ・ディグル

プロデューサー:マーティン・ハネット



『パート1-3』にはA面、B面の区別がありませんね。



当時はスティーヴと僕とで曲を書いていたから、A面B面と

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ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(28)

ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(28)

パート1:アー・エヴリシング

Part 1:Are Everything



シングル発売のみ

「ホワイ・シーズ・ア・ガール・フロム・ザ・チェーンストア」と両A面

録音:1980年、アドヴィジョン・スタジオ、フィッツロヴィア、ロンドン

ミックス:タウンハウス・スタジオTownhouse Studios[1]、シェパーズ・ブッシュ、ロンドン

発売日:1980年8月

ソングライター:ピ

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ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(27)

ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(27)

『ア・ディファレント・カインド・オブ・テンション』

A DIFFERENT KIND OF TENSION[1]



スタジオ・アルバム

録音:1979年、エデン・スタジオ、チズウィック、ロンドン

ミックス:ジェネティック・サウンド、ストレッドリイ

発売日:1979年9月

プロデューサー:マーティン・ラシェント

スリーヴ・デザイナー:マルコム・ギャレット

レコード内溝のメッセージ

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ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcoks tapes』(26)

ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcoks tapes』(26)

レゾン・デートル
Raison d’être

「ユー・セイ・ユー・ドント・ラヴ・ミー」のB面
ソングライター:ピート・シェリー
プロデューサー:マーティン・ラシェント

どこで、いつこの曲は?

1973年。―これもジェッツ・オブ・エア時代の曲だね。ドラマーをネタにした、と思う。―あいつはいつも遅刻してきたんだよ。青い目じゃなかったけどね。茶色い目だった。全然文学的でも何でもないけど。

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ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(25)

ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(25)

ユー・セイ・ユー・ドント・ラヴ・ミー

You Say You Don’t Love Me



シングル

B面:「レゾン・デートル」

録音:1979年、エデン・スタジオ、チズウィック、ロンドン

ミックス:ジェネティック・サウンドGenetic Sound,ストレッドリイ

ソングライター:ピート・シェリー

プロデューサー:マーティン・ラシェント

スリーヴ・デザイナー:マルコム・ギャレ

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ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(24)

ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(24)

サムシングス・ゴーン・ロング・アゲイン

Something’s Gone Wrong Again



「ハーモニー・イン・マイ・ヘッド」のB面

ソングライター:ピート・シェリー



では、この曲については?



ちょっとふざけた曲だよ。これまでの人生でしくじった内容の一覧といったところだね。例えば靴下がみつからない、ヒゲを剃ってて切ってしまった(女性にだって似たようなことあるんじゃ

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ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(23)

ピート・シェリー/ルイ・シェリー『ever fallen in love-the lost Buzzcocks tapes』(23)

ハーモニー・イン・マイ・ヘッド

Harmony in My Head



シングル発売のみ

B面:「サムシングス・ゴーン・ロング・アゲイン」

録音:1979年、エデン・スタジオEden Studios[1]、チズウィック、ロンドン

ミックス:マーキー・スタジオMarquee Studios[2]、ソーホー、ロンドン

発売日:1979年7月13日

ソングライター:スティーヴ・ディグル

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