目が醒めた後も
まだ薫るみたいに
妙な余韻が残る夢を見る
1
乳白色の封筒の中に
乳白色の便箋が
綺麗に折られて眠っている
よく知っている文字
半分涙声のような言葉たち
元気にしてるか
幸せでいるか
近くにいても遠くて
もう二度と
そこにはいけないけど
祈ってる
それだけを
便箋と同じ色の
乳白色の螺旋階段を昇る
声にならない声は
便箋の上の文字とおなじに
空気さえも乳白色に染みて
踊り場から見上げた扉が開く
わたしでない誰かがその背中に覗く
哀しみも痛みも
懐かしさも愛しさも
螺旋階段を巡って
わたしという渦を巡って
ただ宙へ還っていく
また宙へ孵っていく
#という夢を見た #夢日記 #コピーライター #絵本作家 #愛より愛込め