僕が心理的安全性に代わって引き出したいもの

一時期から心理的安全性というものに懐疑的でいろいろ学んだり実践したりしてきたものの、やっぱりどこか腑に落ちない……。
そう思いながら長年過ごしてきたのだけれど、最近は自然と悩まなくなりました。僕にとってチームの心理的安全性とは結果として現れるものであって意図的につくるものではなくなったからです。代わりに僕がマネージャーとしてチームから引き出そうとしているものは自律性です。

チームメンバー一人ひとりが、チームとして高い成果を出し続けるために自発的に自身の活動をふりかえりアップデートし続けている状態が、自律性のある状態だと捉えます。
チームメンバーが自律性を発揮するには、各々が意欲・知識・機会を持っていることが必要です。欠けているものがあれば補えるよう働きかけます。それらすべてを持っていても自律性が十分に発揮されていない場合は、チームメンバーの関係性やチームが置かれている環境に問題があるかもしれません。それらの問題を取り除いたり、修繕したりします。
これらが僕のマネジメント業務としてのアプローチです。

その結果、チームの自律性が確認できたとき、同時にその中には心理的安全性が備わっています。これが僕にとっての心理的安全性との適切な向き合い方です。

逆に心理的安全性を高めることを目的に据えてアプローチをすると、心理的に安全になったが自律性は引き出せていない、ということが起き得ます。心理的安全性とは「対人リスクのある行動を起こせるかどうか」を表すものですので、心理的安全性があるからといって自発的に行動を起こすとは限らないからです。
また、「心理的安全」と「責任やモチベーション」に相関はないと言われていることからも、僕はチームに「心理的に安全であること」ではなく「自律的であること」を期待するようにしています。あくまで心理的安全性は自律的であるために必要な1要素であり、顕在化される1つの指標でしかなく、追求すべき最終目標ではないという考え方です。

以上、思いの丈でした。

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