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幸せな家のえらびかた(2) -木のある風景をさがして。

以前の記事で、「家さがし大好き」な私が見つけ、住んできたちょっと変わった家々をご紹介しました。


これを書いてい気づいたのは、いかに私が木のある風景をさがしてきたかということでした。

庭がなくても、周辺に木々があるのか、窓からそれが見えるのか、寝室のカーテンをあけたときの景色は、食事中の視界は…?

いまの住まいの窓から

外観がどうとか、条件がどうとか、築年数の浅さとか追い焚き機能のありなしとか、ぜんぶ置いといて私には木のあるなしが大切だったんです。

『赤毛のアン』のアンも、シリーズのまんなかごろでこんなことを言っていました。

でも、木はあるの?どんなに素敵な家でも、木がないと生きていけないでしょう?

(引用元をたしかめられていませんが、「生きていけない」と言っていたのはたしか)

木々のざわめく音、太陽のひかりをうけてキラキラと輝く葉っぱ、古い木の、やさしげな幹。鳥たちが巣をつくる枝枝。そして木々のつくる木陰、こもれび。

こういう緑のエッセンスがないと、わたしは息がつまるような気持ちになってしまう。

いちど、夫の(当時はまだ結婚していなかった)仕事の都合で、お店として借りていた建物の2階に暮らしていたことがあります。そこは商売にはいいけれど住む場所ではなくて、大きな街道沿いにあって、夜通し車のとおる音が聞こえていました。窓からみえる景色は、車と道路、大型スーパー。

すこし行った先の、いま思うとほんとうに小さな緑地に毎朝歩いていって、彼と深呼吸したのを思い出します。なんとか生きていた、そんな日々でした。

その後、緑ゆたかな家に引っ越したときのわたしたちの生き生きとした感じ。そこから彼の仕事も私たちの人生も好転したような気がします。

木のある家

を探す方法はとてもシンプルです。
私がやってきたのは、家探しサイトに最低限の条件を入れて、ひたすらにぜんぶの家を見るだけ。

100件でも200件でも、すべて詳細をひらいて見てみます。

緑ゆたか!とうたっている物件は少ないので、窓がチラリとでもうつっていたら、その先の緑を感じとる。それだけです。

前回住んでいた部屋は、松の木が窓いっぱいに枝を伸ばす素晴らしい物件だったのですが、賃貸サイトの掲載写真に載っていたのは、松の葉の片鱗、くらい。でもピピっときた直感に従って見に行ったら、一階も二階も、窓一面、みどりみどり・・・。

その上、まったく記載されていなかった広い庭付きでした。

必要だったのは、おや、と思った直感を大切にすること、そして、どんなこだわりも叶う、と信じる心・・・。

家さがしはなかなかに精神的です。

家をさがそう、と思ったら、あきらめないで、焦らないで、出会える日をたのしみに待つ。いまの家に不満があっても、いいところを見つけて、そのポジティブさを次の家に持っていく準備をする。

そのようにして「好きから好き」へ向かう姿勢をもっていれば、必ず、手に入れる前から幸せになる。それは家でも、パートナーシップでも、なんでもそうだと思っています。

だからわたしの気づいた「幸せな家の見つけかた」は、「幸せな生きかた」でもあったのです。

いい景色だにゃ


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