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森の子育て 畑とおばあちゃんとかざぐるま

今朝は、ちいさな山を越えたさきの里へ行きました。畑があって大きな自然公園がいくつもある、むこうがわ。

引っ越してきたばかりの頃はまだ森に不慣れでとまどっていた息子も、どんどんざくざく枯れ葉をふみしめ、わたしを率先して歩いていくようになりました。

とことことこ

家の裏手から山にはいり、さいしょの急なのぼり坂を一緒に越えたら、あとはもう、左の小道にはいって原っぱを横切りやすむまもなくどんどん進む息子。

途中、いろんな大きさの木の枝をひろってはためし、ひろってはためししてお気に入りのひと枝を見つけます。

ちょうどいいながさ
でもこっちのほうが重くていいな

今朝は原っぱまで行ったらそこであそんで、お昼前には家に帰ってごはんをつくってたべる、と母は計画していたのですが、息子の足は止まらずあっというまにむこうがわのお里に到着。

着いたら着いたで、晴れ晴れとしていて、だれもがお散歩をしていて、楽しくなってきた。

ふもとの畑では前にもお会いしたおばあちゃんが立ち働いていて、声をかけてくれました。今日も歩いてきたの、えらいねえ。

そのうちにいつもそのおばあちゃんから野菜を買っているふうの女性があらわれて、「おばあちゃん、ほうれんそうある?」「採ればあるよお」「じゃあ悪いけどおねがい!」。おばあちゃんが用意しているあいだ、その女性がいろいろなことをおしえてくれました。

風のつよい日はあっちまで行ってああいくのがいい散歩道だよ、さらにあっちまで足を伸ばせばもっと気持ちいいよ、歩きでがあるけどわたしはフルコースって呼んでるよ。あ、おばあちゃん適当でいいよ!自分であらうから。

そのあいだ息子はカラスよけのペットボトル製風車であそんでいて、おばあちゃんのほうれんそうはわさわさと両手いっぱいに摘まれて、子どもはいいよねえ、人の子だともっとかわいい。などとおふたりが話していて。

そんな朝。

風がふくと風車がまわる、不思議

そのあと、公園まで足をのばしてまたあそんで、ぺこぺこのお腹をかかえて一生懸命あるいて帰りました。息子はわたしのリュックにお弁当がはいっていると思ったのになかったから怒って泣いていました。こんなに遠出するつもりなかったんだからね。

お昼は塩やきそば(白菜、にんじん、塩、ナンプラー少々、おとなはパクチー)。

夜は畑のおばあちゃんから買った小松菜の菜の花を、みそとオリーブオイルでくたくたに蒸し煮していただきました。苦くておいしい。春はおいしいなあ。

今朝のおばあちゃんがつくったお野菜だよ、あそこにこうして生えていたのを摘んでくれたね、と息子と話せるようになるのももうすぐ。そんな未来の日々にたのしみを添えてくれる出会いが、いまたくさん起きていてうれしい。

引っ越す前も、息子は地域にお友だちがたくさんいました。犬の散歩をしていたあの方も、商店街のやおやの奥さんも、食品屋さんのご家族も、近所の猫飼いさんも、工事現場の見張りの方も…。場所がかわっても、たくさんのよき人にめぐまれているわたしたち。今日もたのしかったねえ、とほくほくしながらおやすみの絵本を読みました。

花も木もひとも動物もみんなありがとう

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