#5 網戸と日差し

このお話は私たち近畿大学山縣ゼミ生がアパレルブランド「オールユアーズ」をテーマに書き上げた「オールユアーズの物語」である。オールユアーズと様々な価値観を持つ一人ひとりの物語を紡ぎ出す。

今回は「アミードのセットアップ」を着て生活する大学生の日常を描いた物語である。

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私は坂本亮。
大阪の大学生3回生だ。
最近は就活について本格的に取り組み始めている。

この前の企業説明会で聞いた〇✖️産業の情報がさらに聞きたくなったので、OB訪問に行くことにした。
ビズリーチキャンパスというOB訪問用のアプリを使って、〇×産業の徳井さんへの訪問が決まった。
やり取りをしていると、徳井さんとは家が近かったので、後日家の近くのカフェで話し合うことが決まった。

後日
OB訪問当日になって、ある問題が発生した。

暑すぎたのだ!

気温は30℃を超えていた。
スーツで行こうと思っていたのに、スーツを着て移動していったら熱中症で倒れてしまうような天候だった。

どうしよう、、、

服装はなんでも良いとは言われていたけれど、行きたい企業だから変な格好はしたくない。
カジュアルな格好、かつこの暑さを乗り切れる服が良い。
考えをまとめながらクローゼットを漁っていると、それは出てきた。

極薄の黒のセットアップだ。

時間もなかったので、白Tに極薄の黒のセットアップを着た。
鏡で自分の姿を見てみると、自分の求めていた「ちゃんとしているイメージ」が服に現れていた。

外へ出ると暑すぎる空気に絶望を感じたが、
同時に、セットアップの網戸を風が通り抜けてくような通気性に、今日1日なんとか乗り切れる希望を感じた。
歩いていく中でセットアップを着ていた方が日差しが防がれて涼しくなってる。

カフェに到着した。

まだ、徳井さんは到着していないので店の前で待つことにした。
5分後、徳井さんが到着した。

「来て下さりありがとうございます。本日はよろしくお願い致します。」
「そんなかしこまらなくて大丈夫だよ。暑い中またしてごめんね。」
実際に会ってみると、徳井さんは感じの良さそうな人で緊張が少し解けた。
〇✖️産業について様々な質問をし、
他にもエントリーシートやガクチカについて添削をしてもらうなど、とても有意義な時間を過ごすことが出来た。

〇✖️産業について深く知ることができ、自分の中での志望度が高まった。

「本日は本当にありがとうございました!」
「また、なにかあれば相談してね!」
「はい!相談します。また、お話聞かせて下さい。」

徳井さんと別れ帰路に着く。

少し時間が経ったが、暑さは依然変わらない。
汗でシャツが濡れていたが、幸いな事にジャケットのおかげでベタつきにくく、肌に張り付く不快感はなかった。

家に着いた。
今日1日聞いた話を元にエントリーシートを書き直した。
まだまだ拙い文章ではあるが、前よりも深い内容が書けてるような気がした。
出来上がった文章を今日交換したLINEで徳井さんに送った。
まだまだゴールは見えないが、一歩ずつ前進しているような気がして嬉しかった。

1年後、5年後、10年後の自分がどうなっているのかなんて誰も分かりやしない。
だからこそ、より良い未来に進むために、「今」出来ることを全力でやり切っていきたい。

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〈この物語に登場したプロダクト〉


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