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言語学の世界へ

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大学で英語学を専攻していた私が色んな「言葉」について考えたnote達です。
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#森鴎外

森鴎外の『当流比較言語学』が大好きな件について。コロナ禍の日本を見て書いたかのよう。

 『当流比較言語学』は、ドイツ語にはあるけど日本語にはない言葉を紹介しながら、日本人にない感情を指摘するという本です。  紹介されるドイツ語は3つで、構成はとてもシンプル。文字数も極めて少ないので、数分で読むことができます。  ただし、明治時代に書かれた文章である上に、紹介される言葉以外にもドイツ語が頻繁に出てくるので、ところどころ意味をとれないところがあります。しかし、分からない言葉を飛ばして読んでも、一番重要な部分は理解することができます。  私は『当流比較言語学』を、