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【万能初歩杯】2020年に出会った韓国音楽部門別大賞〔候補編〕

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災難な年、2020年を僕は(現役の形ではないですが)軍隊に服務しながら過ごしました。今年出会えた音楽の多くは部隊に出退勤する間に接しました。普通の現役兵士は出退勤などできませんので、すごく恵まれた服務でしたね。それでも一時期ピークな仕事量と共に、パンデミックによる休暇制限措置が相次ぎ、ほぼ一年丸々とメンタルが崩壊しそうな状態でしたが、それでも多からず、少なからずの音楽と共に凌いでいきました。そして、その音楽もやはり極端な状態の環境で咲かせたものでしょう。

世界を行き来できない状況の中でもむしろK-Popは韓国音楽初のビルボードチャート1位を達成して、その歴史に新たな記録を残しました。伝統フュージョン音楽は韓国を超え、日本を含んだ海外にまで知られていきました。そして、テレビ番組の人気と伴い、トロットは再び国民ジャンルへと帰還し、また90年代歌謡への復古の流れも人気を得ました。

しかし、そんないいニュースの裏では、公演界が崩れていき、音楽界内外で暴力と搾取などのニュースが聞こえてきます。芸術人たちの生計が常に危うい状況に置かれ、制度の根本的な問題が現れました。切なく世を去ったミュージシャンもいて、解決の見込みがないジェンダー問題に常に声を出し続ける動きもありました。

このような2020年の情動の中、勝手ながら、今年度出会えた韓国音楽のごく一部を共有しようと思います。浮かべたくない一年ですが、僕らに会ってくれた音楽との記憶まで忘れたくはない故、自分の狭い経験と趣味だけが反映された不完全なリストですが、今の韓国音楽を知る断面的なガイドになれたらうれしいです。

*対象期間:2019.12.~2020.11.
*各部門の順序は発表日基準
*ジャンル部門のコメントは省略します。
*選定編はコチラ
https://note.com/allroundnovice/n/n6d8715b8252b


-General Field-

2020 Album Of The Year

추다혜차지스(CHUDAHYE CHAGIS), 《오늘밤 당산나무 아래서(Underneath the Dangsan Tree Tonight)》

ファンクと「グッ」という伝統巫歌を合わせた独特なコンセプトの本作は、全国各地の巫歌をロック、ファンク、ソウル、ヒップホップ、レゲエ、ダップなどの現代音楽の様々なジャンルと結んで、新しい形式の音楽として昇華します。巫歌という見慣れない素材の選択から始め、パワフルながらも繊細な振れが特徴的な西道民謡式唱法を使って、ブラックミュージックのグルーブを作り出すというジャンル的な革新にまで至ります。またグルーブと高潮、爆発と変奏、落差などを利用した均衡を保った展開、作品に現れる色んなアイデアを実現させる素晴らしい演奏とボーカルパフォーマンスを通じて、本作をただの実験作で終わらせず、完成された音楽として作り上げます。良質の伝統フュージョンアルバムをたくさん発見することのできた2020年の韓国音楽の流れを堂々と代表できる一作です。


경기시나위오케스트라(Gyeonggi Sinawi Orchestra), 《新, 시나위(Neo Sinawi)》

「シナウィ」は巫俗音楽の根を持つ即興器楽合奏曲様式の音楽です。即興的な爆発性と共にとある秩序に収束し統制される矛盾的な性質の中で、ギョンギ・シナウィ・オーケストラは「創造性」「水平性」のような精神を探り出し、それを基に8人の音楽監督とその団員たちで共に実験的な創作伝統音楽曲を作って見せます。空気までも統制されたような瞬間から、不調和な音階が構いなく発散される瞬間まで、今まであまり知らなかった伝統音楽の力動性と繊細さを確認できます。そして、個々の創作が中心になる大衆音楽の中で、公共・共同の音楽が持つ可能性もまた見られます。


김사월(Kim Sawol), 《헤븐(Heaven)》

ある記者は本作を「痴情フォーク」と名付けました。「天国」というタイトルとは逆に、本作では幻滅と諦めの歌詞が目立ちます。音はもっと果敢で多様になりました。西欧的なフォークポップの香りがしたり、電子ギターが急に現れて落差を形成したり、機械的なサンプルが使われたり…。そして、その世界をもっと冷たく包む単線的なコーラスまで。しかし、どれだけ厭世的で憂鬱な瞬間でも、話者は愛と言う「確率」を思い出します。天国をちょっとでも描けるその刹那の瞬間に現れる感情を多彩に表現していった一曲一曲が冷たく胸を裂いていきます。


문소문(moonsomoon), 《붉은 눈(Red Eyes)》

cacophony, Gunooのコラボチーム「聞所聞(ムンソムン)」の本作は、何よりも幻想的な物語の力が見えます。「噂を聞いた」と始まる物語は、一つの世界を作りながらも、差別と排除、嫌悪が蔓延な現実の比喩としても成立します。フォークを基盤としますが、決してジャンルに閉じ込められない展開、そしてノイズと歪曲を積極的に使った実験。想像の余地をいっぱい残す詩的な歌詞と、噂の対象となる少女に感情を付与するcacophonyの劇的なボーカルパフォーマンスまで、聴者に共感覚的な体験の現場へと導きだします。四方から聞こえてくる噂の中で、僕らは果たして真実を探し出せるのでしょうか?


Various Artists, 《We, Do It Together》

韓国音楽史初の女性ロックコンピレーションアルバムです。いまだに暮らしの現場で他者としての位置を強要され、生存を脅される女性としての声を、生命力の強いロック音楽に乗せた本作の形態は独裁と検閲に向かって抵抗のメッセージを集めて出してきた音楽史の時期たちを連想させます。インディー音楽シーンで活動している色々なアーティストたちが素晴らしい演奏と共に発するサイケデリック、パンク、フォークロック、電子ロックなどの多彩な音は、今までジャンルシーンを支えてきた女性音楽家たちをその中心へと位置させます。実在する不安と遅れる変化の中でも、生存を叫び続ける言葉は、我々に連帯を要求します。「We, Do it together!」と。


2020 Track of the Year

진보(JINBO), 〈DON'T THINK TOO MUCH〉

フットワーク・ビートとシンスが楽しく鳴り、浮遊する雰囲気の上でJINBOのソウルフルなボーカルが入ります。フットワーク特有の空間感覚をやさしくポップにトッピングする様々な楽器とサンプルの質感、浮遊して疾走するビートに明確な道を開けるボーカルのメロディーが、エレトロニックとR&Bの境界の真ん中を走っていきます。ブレークのところで、アンビエントな質感の上でトロットポップらしきメロディーが登場し、ストーリーも反転させる装置まで。プロデューサー、ボーカリスト、エンジニアの全分野で優れた彼は、このようオルタナティブ・R&Bの文法も自分のものへと体化させます。


이날치(LEENALCHI), 〈범 내려온다(Tiger is Coming)〉

ファンキーなベースラインが聞こえた瞬間、体が自動的に踊り出します。ダンスと唱を含んだ、フュージョンされたすべての要素が、興を沸かせる手段として機能し、唱の韻と落差はグルービーに曲を飾っていき、誇張された動作の群舞は東洋と西洋の単純なフレームなどはるか向こうへ飛ばしてしまいます。本曲を使用した韓国観光公社の広報ビデオが人気を得るにつれてバンドは国内はもちろん世界的にも知られていき、大衆音楽界でも周辺部に位置する伝統フュージョン音楽が注目され始めたその流れのもとには、本曲の凄まじい波及力があります。


달의하루(Dareharu), 〈너로피어오라(Flowering)〉

Dareharuは日本サブカル音楽のポップ・ロック文法を導入し、ブラックミュージックジャンルへと変奏することで、同人音楽界に新たな活力を吹き入れました。二番目に発表する本曲は、オリエンタルポップらしい古風的な唱法とマンブル・シンイング・ラップのようなトレンディーなブラックミュージック要素を共に調和させて固有性を確保し、ブリッジに至って弾ける絢爛な演奏は曲にカタルシスだけでなく緊張と混乱も起こします。生きる動力を失い、永遠のブラックアウトに閉じ込められたような人生の暗い瞬間に感じる感情を、仏教世界観と共にサブカルの文法を通じて物語に昇華し、そのような根源的な不安に取り巻かれる僕らに共感と慰め、応援の手を差し伸べてくれます。


이랑(Lang Lee), 〈환란의 세대(The Generation of Tribulation)〉 (f/ 아는언니들(Unnie Choir))

全世界が死の恐怖に包まれた、患難の時です。その中、「先に死んでしまおう」と語り出す本曲が発表された衝撃にうろたえる頃、リズムはだんだん軽快になっていき、Unnie Choirの合唱は歓喜か絶叫かわからない叫びへと変わっていきます。日常が崩壊し、社会に満ちていく憂鬱と自殺。認識の水面の下にあろう、一番個人的でありつつ普遍的な感情を引き出す本曲は、危うい感じが続きながらも、それでもかすかな希望に向かって身もだえしていくのです。もう会えないかもしれない友達と再会できる、その日を望んで。


방탄소년단(BTS), 〈Dynamite〉

ダンスというのは、それだけで力動的で生命力を感じさせ、時には抵抗の道具としても使われます。「Life is dynamite」と、爆発的な力動性及び光を強調した本曲は、コロナ禍において無気力になった人類普遍に向けて発信するメッセージです。本曲がもたらした、韓国音楽初のビルボードシングルチャート1位の座は、The Weeknd、Dua Lipa、Jessie Wareなどに代表される、欧米ポップのディスコ・リバイバルの流れを堂々と受け継いだ証拠になります。そんな固い意味付与をしなくても、この曲なしの2020年は考えられないほど、楽しい記憶のBGMなのです。


2020 Musician of the Year

김오키(Kim Oki)

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破格的でオリジナルな感性の持ち主、サックス奏者で作曲家のKim Oki。韓国大衆音楽賞・最優秀音楽人部門を受賞した昨年度に相次いで、今年も二枚のレギュラーアルバムと、リミックスプルジェクトを含め、ヒップホップ・R&B界からフュージョン音楽界にまで至る様々なセッションとコラボレーションに参加するなど、旺盛な作品活動を続けていきながら、音楽世界を互いに繰り広げていきます。

今年の代表曲:〈내 이야기는 허공으로 날아가 구름에 묻혔다. (Story)〉〈Burnt Umber & Ultramarine


방탄소년단(BTS)

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ツアーが止まった今年も二枚の音盤と共に、重要なヒットシングルを発表し、メンバーのソロ活動も有意味な成果を得ました。完成度の高く魅力的なパフォーマンスと、広い共感帯を形成する成長のストーリーは、引き続き全世界を魅了し、その結果として現れる様々なノミネートと授賞、チャートの記録は、音楽史の重要な分岐点として、いや、全国民の些細な思い出として残るでしょう。

今年の代表曲:〈ON〉〈Life Goes On


이날치(LEENALCHI)

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現代大衆音楽にパンソリを取り入れたLEENALCHIは、国内外の大衆とリスナーたちにファンキーに接近しながら、フュージョン音楽の座を確保していきました。「クラブで講演できる伝統音楽」を目標として、ダンサーブルなパンソリトラックを発表していき、《水宮歌》をアルバム単位でまとめるk津実を成し、政府広報やテレビCMにも用いられる、新星人気バンドです。

今年の代表曲:〈어류도감(A Fish Map)〉〈별주부가 울며 여짜오되(Crying Softshell Turtle)


NCT

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NCTの世界観は止まることを知らず拡張していきます。その世界を支えるのは、今年も四枚以上の良質なレギュラーアルバムを出すなどの精力的な音楽活動があります。ヒップホップとR&Bなどのジャンルを多様なコンセプトに沿って野性的なパフォーマンスと化してK-Popの文法を広めていき、未来の姿を想像する機会を提供します。

今年の代表曲:〈영웅(英雄; Kick It)〉〈무대로(Déjà Vu;舞代路)〉〈90's Love


나훈아(Na Hoon-A)

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永遠の現役歌手、ナ・フナの『大韓民国アゲイン』公演の中継は、ここ最近由来のないほど全国民単位に影響力を発揮しました。欲張った演出はキッチやミームとして消費されながらも、共感帯の広い歌詞で大衆の疲れた心を慰め、テレビを中心に起こっているトロット熱風に画竜点睛を打ちます。

今年の代表曲:〈내게 애인이 생겼어요〉〈테스형!


2020 Rookie of the Year

과나(gwana)

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歌とラップで料理レシピを紹介するYouTubeクリエイターのgwana。彼の創意的なレシピも逸品ですが、それをコンテンツ化する音楽的アイデアもただものではありません。直観的に没入させるライミング、ボーカルを多彩に駆使して各キャラを構成する演技力、何よりラップを中心にバラード、トロットからアンビエント、メタルに至るまで、様々なジャンルを包容力。知れば知るほどすごさに驚かされつつ、視聴者に親しく近づく万能クリエイターです。

今年の代表曲:〈떡볶국(トッポッキスープ)〉〈그거 아세요?(それ知ってますか?)〉〈화채!(ファチェ!)


달의하루(Dareharu)

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同人音楽チームDareharuが発表した曲は、仏教文化を取り入れた独特な感性の世界観とストーリー、楽曲とビデオの優れた完成度を基にYouTubeなどで人気を得て、韓国同人音楽界に新しい活力になりました。ポップな感覚と神話的な言語を通じて、短い曲に含蓄した物語は、生活と人間関係に疲れた僕らに、いつか夢で見たはずの月の世界を描かせてくれます。

今年の代表曲:〈염라(Karma)〉〈너로피어오라(Flowering)


김뜻돌(Meaningful Stone)

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「石一つにも意味がある」という名のアーティスト、キム・トゥットル。デビューアルバム《꿈에서 걸려온 전화(A Call from My Dream)》でも、無意味に流せる瞬間たちを捉え、名の知れたインディー音楽家たちと共に、夢のようなポップソングを通じてその経験を差し渡します。童話のような話から幼少年期の記憶、現実的な助言と死の考察に至るまで、2020年に出会えた幻想的なデビュー作の一つです。

今年の代表曲:〈꿈에서 걸려온 전화(A Call from My Dream)〉〈삐뽀삐뽀(Beep-Boop, Beep-Boop)


Omega Sapien

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キッチな感性とエネルギーのあふれるパフォーマンス。オルタナティブなポップ及びヒップホップを追求するクルー”Balming Tiger”の一員であるラッパーのOmega Sapienは、デビュー作《Garlic》で、いわゆる「ハイパーポップ」と呼ばれるサブカル・エレトロニックジャンルを駆使して、どこへ飛ぶかわからないキャラクターの音楽的方向を決めて、そうやって今年一番派手な色を持つエレトロニック・ヒップホップデビュー作が登場します。

今年の代表曲:〈Kolo Kolo〉〈Serenade for Mrs. Jeon〉〈Ah! Ego


aespa

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「AIの分身」と言うコンセプトの存在で、デビュー前から倫理問題や剽窃などの論争の中心になり、まだ共有されていない世界観を露骨に表す歌詞はまたミームになっていきました。しかし、近来どんどん先鋭になっていくK-Popジャンルで、それらを構成する「世界観」はどんなアイデアを取り入れて進んでいくのか、そのカギを彼女らから見ることができるのでは、と期待してみます。

今年の代表曲:〈Black Mamba


2020 Video of the Year

달의하루(Dareharu), "염라(Karma)"

別れの傷と死への衝動が擬人化して反転を繰り返しながら争います。レトロ・アニメーション・クリエイターの’람다람’(RDR)のビデオは、確固なキャラクター構成と共に、解釈を要求する象徴的なイメージを通じてストーリーを展開していき、Dareharuの世界観を築いていきます。ビデオの登場だけで韓国同人音楽シーンの巨大な事件となった動力には、そのアイコニックなキャラクターと、二次創作を通じて拡張していく世界観、そしてサブカルな感性をポップに具現化する感覚があります。


IU, "에잇(eight)" (f/ SUGA of BTS)

機械にアップロードする記憶は、幸せな思い出だけでできていません。嵐の夜を向かい、彼女の乗った飛行機が不安定に揺らぐその時、希望になってくれたトカゲはドラゴンになって、幼いころの主人公を乗せて飛び出し、現在の主人公とすれ違います。一番現実に基盤したアーティストの告白を、SFなアイデアに昇華し、色とりどりの記憶をアニメーションなどを使った装置を通して感動的なストーリーを形成した、心温まるビデオです。


Swervy, "파랑(Blue)" (f/ Captainrock of Crying Nut)

本曲の作曲家でもあるSUIの映像はLo-Fiな質感でキッチな感覚を具現するのが特徴です。ここでもそのイメージを使って主人公の憂鬱とパニックをディストピア的に描きます。が、一人の世界から出て行って、仲間たちと冒険し、化け物との決闘でフラッシュ・アニメーション効果を登場させることで同世代人のキッチ感性を極大化しつつ、希望的な結末へと導きます。「物質主義が生んだ残骸、それがわたしだけどどうよ」という歌詞のように、これはアーティスト個人のストーリーでもあって、そのサブカルチャーを一緒に経験してきた同世代人のための献辞でもあるのです。


DABDA, "Journey"

丸、三角形、四角形…。単純な図形で作られた世界での旅路はいくら険悪でも、愉快です。氷河が解けて家を失った主人公が同僚と出会い、トラブルをしのぎながら、彼らと共にする場所を探して、作り上げていきます。アニメーションのモーションが与えるコミックな快感と感動が込められた作品で、ルーマニアのアニメーションフェスティバル「アニメ―スト・アニメミュージック・ナイト」の公式招待作として選ばれました。


실리카겔(Silica Gel), "Kyo181"

兵役による空白期の末に出た、バンドSilica Gelの復帰曲〈Kyo181〉。得体のしれない「Kyo」の謎を解こうとするほど、恍惚で危うく輝く迷宮にはまっていくように、映像でも視聴者の期待を相次いで裏切ります。推理劇のように始まった映像は、それが演劇部隊であることをメタに表し、クレジットが上がるとともに現れた舞台裏が再びフィクションに収束します。解かれると思ったなぞは抽象的なアニメーションの登場と共にもう我らの世界を去っていき、主人公を取り巻いてあざ笑う恐怖だけが実在します。


-Genre Field-

Rock/Metal Album Of The Year

혁오(HYUKOH), 《사랑으로(through love)》

DABDA, 《But, All the Shining Things Are》

신해경(Shin Hae Gyeong), 《속꿈, 속꿈(In Dreams, In Dreams)》

유기농맥주(Organic Beer), 《TCR (Trans-Continental Railway)》

Various Artists, 《We, Do It Together》


Rock/Metal Track Of The Year

혁오(HYUKOH), 〈Help〉

새소년(SE SO NEON), 〈이방인(Stranger)〉

ABTB, 〈daydream〉 (f/ 신윤철(Shin Yun Chul))

cotoba, 〈reyn〉

실리카겔(Silica Gel), 〈Kyo181〉


Folk/Country Album Of The Year

오헬렌&최솔(Ohelen&Choisol), 《Oh》

예람(Ye Ram), 《성(Castle)》

김사월(Kim Sawol), 《헤븐(Heaven)》

문소문(moonsomoon), 《붉은 눈(Red Eyes)》

정밀아(Jeongmilla), 《청파소나타(CheongPa Sonata)》


Folk/Country Track Of The Year

그림자 공동체(Shadow Community), 〈동요(Restless Song)〉

시옷과 바람(Siot and Breeze), 〈살아있는 것들(Living Things)〉

오소영(O So Young), 〈살아 있었다(Traces She Left)〉

이랑(Lang Lee), 〈환란의 세대(The Generation of Tribulation)〉(f/ 아는언니들(Unnie Choir))

예람(Ye Ram), 〈꿈에 택시를 타(Take a Taxi in My Dream)〉


Electronic Album Of The Year

아슬(Aseul), 《Slow Dance》

Various Artists, 《VINIOR Vol. 002》

TENGGER, 《Nomad》

장명선(Jang Myung Sun), 《나의 유령 자매에게 : 이리 와, 내가 모든 슬픔을 삼켰어(Dear My Ghost Sibling : Come, I Swallowed All Sorrows)》

KISEWA, 《BULLET BALLET》


Electronic Track Of The Year

아슬(Aseul), 〈Bye Bye Summer〉

Y2K92, 〈Bi-Elijah〉

TENGGER, 〈Achime〉

Wona, 〈When I Was Dead〉

Omega Sapien, 〈Happycore〉


Rap/Hip-Hop Album Of The Year

BLNK, 《FLAME》

Deepflow, 《FOUNDER》

Khundi Panda, 《가로사옥(GAROSAWK)》

Omega Sapien, 《Garlic》

B-Free, 《FREE THE BEAST》


Rap/Hip-Hop Track Of The Year

Code Kunst, 〈JOKE!〉 (f/ C Jamm, Simon Dominic)

Deepflow, 〈대중문화예술기획업(Music Business License)〉

Swervy, 〈파랑(Blue)〉 (f/ 캡틴락 of 크라잉넛)

E SENS, 〈비행(flight)〉

래원(Layone), 〈원효대사(WONHYO)〉


R&B/Soul Album Of The Year

진보(JINBO), 《DON’T THINK TOO MUCH》

Lofibaby, 《미술관(Art Museum)》

Fisherman, 《The Dragon Warrior》

서사무엘(Samuel Seo), 《UNITY II》

A.TRAIN, 《PAINGREEN》


R&B/Soul Track Of The Year

진보(JINBO), 〈Don’t Think Too Much〉

Syn, 〈자가치유.(Selp Cure Tape.)〉

DeVita, 〈EVITA!〉

담예(DAMYE), 〈암낫욜쏜(I'm not your son)〉

sogumm, 오혁(OHHYUK), 〈야유회(yayou hoi)〉


Pop Album Of The Year

선우정아(SWJA), 《Serenade》

Lucid Fall, 《너와 나(Nowana)》

조동익(jo dongik), 《푸른 베개(blue pillow)》

김뜻돌(Meaningful Stone), 《꿈에서 걸려온 전화(A Call from My Dream)》

안다영(Ahn Dayoung), 《ANTIHERO》


Pop Track Of The Year

백예린(Yerin Baek), 〈Square〉

달의하루(Dareharu), 〈너로피어오라(Flowering)〉

SUMIN, 〈사랑만들기(ZAZA♡)〉

YUKIKA, 〈서울여자(SOUL LADY)〉

The BLANK Shop, 〈랜선탈출(LAN escape)〉 (f/ 이진아(Lee Jin Ah))


K-Pop Album Of The Year

Red Velvet, 《’The ReVe Festival’ Finale》

DREAMCATCHER, 《Dystopia: The Tree Of Language》

IZ*ONE, 《BLOOM*IZ》

태민(TAEMIN), 《Never Gonna Dance Again : ACT 1》

NCT, 《NCT RESONANCE Pt. 1》


K-Pop Track Of The Year

Red Velvet, 〈Psycho〉

방탄소년단(BTS), 〈Black Swan〉

cignature, 〈눈누난나(Nun Nu Nan Na)〉

우주소녀(WJSN), 〈Pantomime〉

EVERGLOW, 〈LA DI DA〉


Jazz/Fusion Album Of The Year

Okkyung Lee, 《Yeo-Neun》

추다혜차지스(CHUDAHYE CHAGIS), 《오늘밤 당산나무 아래서(Underneath the Dangsan Tree Tonight)》

경기시나위오케스트라(Gyeonggi Sinawi Orchestra), 《新, 시나위(Neo Sinawi)》

고래야(Coreyah), 《박수무곡(Clap&Applause)》

김오키(Kim Oki), 《Yun Hyong-keun》


Jazz/Fusion Track Of The Year

이날치(LEENALCHI), 〈범 내려온다(Tiger Is Coming)〉

동양고주파(DONGYANG GOZUPA), 〈Creature〉

추다혜차지스(CHUDAHYE CHAGIS), 〈사는새(Soul Birds)〉

경기시나위오케스트라(Gyeonggi Sinawi Orchestra), 〈무위시나위(Muwi Sinawi)〉

악단광칠(Ak Dan Gwang Chil), 〈노자노자(NOZANOZA)〉



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