「ファイブステップスレッスン」“Five Steps Lesson”の指導実践
私は、英語を効果的に指導する「ファイブステップスレッスン」を考案し実践しています。
外国語活動・外国語は、第二言語を指導する点に教科の特性があります。そのことを理解した上で指導を行うことで、指導の効果を高めることができます。
ファイブステップスレッスンは、外国語活動・外国語の1単位時間に言語活動を位置づけた授業形態で、5つの活動で構成されます。
それぞれ、
Warm Up(英語の雰囲気作り)
Today’s Goal(本時のめあて・Presentation)
Activity1(練習・Practice)
Activity2(言語活動・Production)
Wrap Up(振り返り)です。
このファイブステップスレッスンは、Activity2において、毎時間、ターゲットセンテンスを用いた言語活動を行う特徴があります。
もう一つの特徴は、Today’s Goalで、指導者が単元や本時で扱う「やり取り」や「発表」をやってみせることで、児童と外国語の授業において目指す姿の共有を図ることです。
これらの活動は、外国語の見方・考え方を働かせる場として毎時間行っています。
子どもたちが「なんと言ったらいいのかな」、「なんて言っているのかな」と思考を働かせ、自分について伝えることや、相手に配慮をしながら言語に親しむことを習慣化していきます。
ファイブステップスレッスンが定着することで、児童は単元や毎時の学習活動の見通しをもって、主体的に学習に参加できるようになっていきます。
また、学習の流れが一定になることから、指導者は、A L Tとのチームティーチングの打ち合わせ時間の減少が期待でき、生み出した時間を更なる教材研究に充てることができるよさがあります。
この学習の流れが定着することで、英語の指示による円滑な授業展開も可能となり、クラスルームイングリッシュも定着していきます。
また、ファイブステップスレッスンによる授業を組織的に行うことで、各学年の学びの接続を円滑に行うことができる良さもあります。
小学校の児童の特性をいかしながら、言語活動の充実を図り、児童期において、第二言語に対する緊張や不安感を軽減させることができれば、中学校での言語活動の更なる充実にもつながると考えます。
英語推進リーダーをさせていただいた時に、小学校外国語をどのように指導したらよいのかと悩まれる学級担任の先生方を支援するために、ファイブステップレッスンに基づく授業の指導案とワークシートを作り始めました。
小学校で指導する外国語活動70時間、外国語140時間全ての授業の指導案とワークシートがあります。英語専科6年目ですので、指導する教材が変わるたびに、試行錯誤しながら、改善を重ねてきたものです。児童の実態に合うように、考えながら教材研究を重ねる。同じように授業をというわけにはいかないかも知れませんが、これまで、都内の多くの先生が活用してくださっています。
ファイブステップスレッスンを受けた児童の自己評価によれば、毎時間の振り返りにおいて、「よくできた」「わかった」と答える児童が常に8割〜9割に達し、記述には意欲的な文言が書かれています。
もし興味がありましたら、皆さんの指導実践にも活かしていただき、子どもたちのできた!楽しい!伝わった!が広まれば嬉しいです。
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