お母さん天気予報
『明日から寒くなるらしいよ』
『台風が接近しているらしいよ』
『地元は雪が降ってるよ』
これらはすべてお母さんからのLINEだ。
時々こういったLINEがくる。
これらの類のLINEは
自分の中で密かに『お母さん天気予報』
と呼んでいた。
*****
時々くる程度の頻度だから
いつもは気付いた時に早めに返信をする。
先日、気持ち的に疲れていた時があり、
返信が数日後になってしまった。
お母さんはからは
返信が遅かったことには
何も触れずいつも通りの返信。
『まだまだ寒いから、
暖かくしてくださいな~』
と連絡がきた。
私はメッセージの代わりに
お気に入りのコアラのスタンプを送って済ませた。
*****
数日後、お父さん、お母さんと
LINEでビデオ通話をした。
いつも通り、お互いの日常の話をした。
あーでもない、こーでもない、あはははは
相変わらずだね~、、、なんて
他愛もない話をしていた。
何かの拍子にお父さんが
さらりとこんなことを口にした。
『なんだ、元気そうで良かった。
お母さんががじゅまるの様子が
おかしいって心配していたんだよ。』
今まではなんの気なしに、
受け流してきたけれど。
そっか、心配してくれていたんだ、、、。
ぽっと心が温かくなった。
*****
お母さんが天気予報を
送ってくれる意味にさえも気づけないほど
私はいつも自分のことばかりだな、と反省。
そんな中、今日もお母さん天気予報がきた。
いつもより少し長めに
いつもより絵文字も多めにつけて
返信をした。
一人暮らしをして、
自立している気でいたけれど。
お母さん天気予報に支えられていた。
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