見出し画像

世界の中の日本で

教員になって12年目。本来なら10年で免許更新をしなくてはならないのだが、訳あって更新延長を申請していたため、昨年と今年で更新講習を受けている。

以下文科省ホームページより引用

免許状更新講習は、30時間以上(必修領域講習6時間以上、選択必修領域講習6時間以上、選択領域講習18時間以上)受講・修了することが必要。

大まかに説明すると、なんらかの講習を5つ受ければ更新されるということだ。補助はないので、実費で行わなければならない。1講習6000円×5講習=30,000円となる。つらい。

本来であれば、大学に出向いて興味のある講義を受けるところなのだか、現在それも気を使うので、わたしはeラーニングで受講することにした。

選択必修に関しては自分で選ぶことができたので、幾分気が楽だった。そのうちの1コマは、竹岡広信先生の英語の講義をとってみた。

彼は駿台予備校の講師であり、著書もたくさんある。また、ドラゴン桜の英語の先生のモデルとなり、漫画の英語の内容指導も行っていたそう。

講義の内容は、とても興味深かった。
使える英語をテーマに、セクションごとに例題を使いクイズ形式で進んでいくものだった。

中でも特に印象に残ったのは、中高で習ってきたものは間違いではないが、今となってはふさわしくないものもあるということだ。

時代に流行りがあるように、言語も日々進化をとげている。
かつての「やばい」と現代の「ヤバい」で解釈が異なるように、英語も、習っていた時代に使われていたものは廃れ、新しいスタイルになっている。

また彼はこうも話していた。松尾芭蕉が詠んだ俳句についてのエピソード。

古池や 蛙飛び込む 水の音

日本人であれば、静寂の中で、ぽちゃんと池に飛び込む一匹のカエルを想像するが、外国人であればどうだろうか。池にカエルが何匹も飛び込むかもしれないし、そのカエルはカラフルかもしれない。育ってきた環境や文化で、その一文の背景は変わってしまう。

目から鱗。日本人であるが故にそのようなイメージを頭の中に思い浮かべ、風情があると思えるのだということに、なぜか嬉しくなった。

先日まで行われていたオリンピックでは、各国が日本文化を衣装に取り入れたり、礼(お辞儀)をしたり、見ていて心が温かくなった。

今では先進国と呼ばれ、目まぐるしく発展をとげている日本ではあるが、美しくて趣のある『日出づる国』の文化は今でも受け継がれている。

世界の中の日本という小さな島国ではあるが、この国の文化や伝統はとても素晴らしいと思うし、ここに生まれたことを誇りに思っている。

英語の講義から、日本の文化についても改めて考えさせられるいい機会となった。

しかしながら、日本でしか通じない日本語を勉強し、習得している外国人には本当に尊敬の念しかない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?