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爷爷奶奶の初来日雑記(日中国際結婚)

我が家の子どもたち(2歳と1歳)は二人ともコロナ禍に生まれたため、中国に住む義両親(爷爷と奶奶)とはテレビ通話こそすれど、今まで一度も対面したことがありませんでした。それがまだ猛威が去ったとは言えぬもののひと段落ついたということで、今年の9月にようやく孫たちに会いにくることができました。
2週間、3LDKのワンフロアマンションでの同居生活です。

元から想像していた通り、国の差(文化の差)・言語の差・年齢の差・教養の差*とさまざまな違いのある義両親との同居生活はなかなかに大変でした。
そのあたりを今後義両親来日を控える国際結婚の方や、中国文化に興味のある方向けに書いてみたいと思います。
前提条件としては、義両親と夫の会話は上海語でわたしは何を話しているかわからないものの、日常会話レベルの中国語(標準語)は話せるので簡単な意思疎通は取ることができます。


事前に心配していたこと

  • 爷爷奶奶は海外慣れしておらず、さらに受け身で計画力がないので、こちらに2週間のプランニング丸投げなのはほぼ確実だった。爷爷奶奶が満足してくれるか

  • 元々の性格に加えて、すでに中国を離れて10年以上経つ夫は爷爷奶奶とあまり価値観が合わないので2週間喧嘩せずにやっていけるか

  • 中国語がわからない長女(2歳)が爷爷奶奶とうまくやっていけるか

サマリー(心理的な変遷)

  • 初日、あ意外と上手くやっていけると思った

  • 1週間経つごろ、ストレスがマックス

  • 文化の違いよりも、年齢の差による配慮の方を多くした

ありがたかったこと

  • 爷爷も奶奶もすごく気を遣ってくれた。部屋はとっても綺麗に使ってくれるし、食事のタイミングなど全てこちらに合わせてくれたし、何度も食事を作ってくれた

  • 夫や私への尊重がベースにあって、感謝の言葉をたくさんもらった

  • 孫たちをとても可愛がってくれた。孫たちにプレゼントをしたい!と張り切っていて、服などをたくさん買ってくれた

  • その他食事代など滞在中の全ての費用を日本側が出す予定だったが、かなりの部分を爷爷奶奶が払ってくれた

ストレスだったこと

  • 本当に誘拐レベルで子どもたちを連れ去る!隙あらば抱っこしてどこかへ連れて行ってしまう。これが一番のストレス。日本の祖父母が孫に対する態度と全く違う。育児の主体は夫婦でそれをサポートする、とか時々可愛がるとかではない。彼らは四六時中一緒にいたい。抱っこしていたい。
    こちらの突っ込みとしては、子どもが自立するために最低限の補助をするのが大事なのだから、せっかくつかまり立ちの練習をしている次女に手を添えないでほしい、転びそうになったら抱っこしないでほしい。(言った)世話を焼きすぎ!それは子どもたちのためにならない。
    特に次女を連れ去りすぎて私が世話をしたり愛でたりすることができず、本当に寂しかったし、何というか、怒りに近い心情…?わたしの子どもを返してよ!という気持ち。
    旅行に行った時にも、ストレス軽減のために2部屋とったら、孫たちをよこせと連絡が来て、連れて行ってしまった。しばらくしてママっ子の長女が「ママはー?」と聞いてきて長女だけ帰ってきた

  • 家から最寄駅まで歩いて行けるとはいえそこそこ距離があるのに、抱っこ紐を使わずに抱っこで行こうとする

  • 電車に乗っている20分間、奶奶がベビーカーに乗る長女の顔をガン見し続ける。なんでやねん

  • 抱っこしている時に背中叩きすぎ(言った)

  • 来日直後は、せっかく日本に来ているのに外国(日本)を楽しもうという気持ちが全くないのがストレスだった。(考えてみれば、わたしはなんでストレスを感じていたのだろう?自分の常識と異なるから?)何かというと、中国から手作り朝食とナッツを持参して毎日食べてた。なんでやねん

  • 「どこに行きたい」「何をしたい」という要望がなく、基本的に常にこちらの指示まち。ものすごく受け身。要望というと、夜に「散歩に行ってくるね」とそのくらい。上記のように受け身なのに、こちらが提示した物事へのリアクションが薄くて、気に入ったのか気に入っていないのかがわかりづらかった

  • 夫が一番ストレスに感じていたことは、爷爷と奶奶の夫婦喧嘩笑 私は上海語がわからないので全くストレスではなかったが、夫にとってはとてもストレスだったらしい。年中喧嘩しているそうなので、二人にとってのライフワークなのだと思う

  • マナーが異なることはほーんのちょっとだけストレスでほぼ問題なし。靴を揃えないとか肘をついてごはんを食べるとかその辺りはちょっと気になったけど、これは文化の差だなと距離を置いて見ていたので何も感じなかった

やってよかったこと

  • 親族ビザではなく観光ビザで来てもらったこと(数ヶ月滞在は耐えられぬ)

  • 自宅に泊まってもらって、費用を浮かす
    (もともとホテルをとっていたが、必要ないかもしれないと思いキャンセル料がかかる前にキャンセルした。ずっと一緒にいることがストレスに感じる人はとっておいた方がいいかも)

  • 2泊3日の国内旅行に行く

  • 各自自由行動!の日を作り、爷爷奶奶にアテンドしない日を作る

  • 子どもたちのごはんは母(私)が用意する。勝手にあげないことを約束・ごはんの計画を立てておく。爷爷奶奶受けが良さそうなものを考えて、日々PDCAを回す

  • 会計は夫または私がクレジットカードで立て替えて、帰宅後現金で払ってもらう

  • プレゼントに孫カップを渡す
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滞在中にやったこと

  • 抱っこ紐やベビーカーなしでの移動は、基本的に家の中と散歩だけに限る。駅までの移動やショッピングモールでの移動はわたしor夫(奶奶はかなり不満げだった)

  • 10時に家を出て15時までには家に帰る。そのあとは各自休憩という基本行動パターン。予定を詰め込みすぎない

  • 時々奶奶にごはんを作ってもらう(爷爷奶奶は慣れ親しんだ中国の味を食べれるしわたしもごはんを作らなくていい)

  • 爷爷奶奶に子どもたちを見ていてもらって、夫と2人で夜の散歩デートに行く

  • 爷爷奶奶に子どもたちを見ていてもらって、ひとり時間を手に入れる(win-win)

今後中国から義両親・親戚が来る人へのアドバイス

  • おむつ姿や下着姿の写真は撮らないようあらかじめ伝えておく。この辺りの意識の差はまだ日本の方が進んでいる気がする

  • あらかじめごはんの好みや食べれないものを聞いておく(ないと聞いていたが、年齢もあり甘いものはあまり食べなかったり、加工肉は食べないなどの情報が後から出てきた)

  • 魚は肉よりも好き嫌い印象。評判がよかった日本料理は唐揚げ、とんかつ、焼き鳥、豚汁。とんかつは2回食べに行っていた。あとサイゼリアの評価も高かった笑 我らがサイゼ、さすが

  • アラ還はごはんの量少なめなので、爷爷奶奶で定食1セットにするか、ごはん少なめでオーダーする。たくさん歩くルートは膝などに来て後半の予定に影響するので、あまり歩かないルートを推奨

  • 日本滞在中に使える財布をプレゼントするのもよかったかも

その他

  • 夫が常に味方でいてくれて、わたしがいかに良いママなのかを力説してくれたのが大きな心の支えになった

  • わたしが(複雑な会話や雑談まではできないが)日常会話レベルの中国語を話せたので、夫なしでも困ることは少なかった

  • 長女が爷爷奶奶に慣れてくれるか心配だったが杞憂だった。いつも通り楽しそうに日本語で突進していた

まとめ

と、ストレスも多々ありましたが、無事初孫と会わせてあげることができて本当によかったです。とはいえ、爷爷奶奶の帰国後に私は盛大に体調を崩したので、きっと気が張り詰めていたんだろうなあ。
需要は多くないと思いますが、何かの参考になれば幸いです。
他にも思い出したことがあれば追記していきたいと思います。

脚注
*爷爷奶奶の世代はちょうど文化大革命後の世代なんですよね。勉強を含む知的なものに価値が置かれなかったところがようやく転換し始めたということで、全く勉強をしてこなかった・ようやくし始めた世代です。爷爷奶奶の兄弟の一人が大学入試再会後の第一期。教養の差についてはいつか別途noteに記載してみたいと思っています。

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