通貨というもの(前編)
通貨というもの 前編
私たちがよく見かける500円玉は、Cu,Zn,Niから作られたニッケル黄銅という合金の、7.0gの塊だ。
一時期仮想通貨が話題になって、今ではもう取り上げられなくなったが、なぜ仮想通貨があれほど注目されたかを知るためには、この7gの塊から考える必要があると思う。
「貨幣」というものが生まれる前、人々の取引手段は物々交換であった。
しかし、これは大きな苦労を伴う。
この取引には、両者の利害の一致が不可欠だったからだ。
弓矢が欲しくて魚が余っている漁師と、