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ALKOTTOの仲間たちと歩く初めての宇治 #3 「茶づなで宇治茶体験」編

こんにちは。京都外国語大学1回生の河原のどかです。今回は、11月初旬にALKOTTOのnote執筆チームで行った宇治散策の「宇治茶体験in茶づな」をお伝えします。

#1 茶そばと平等院鳳凰堂

#2 源氏物語ミュージアム


源氏物語ミュージアムでそれぞれが物語の世界観に浸ったあと、こんどは「お茶と宇治のまち交流館 茶づな」へ向かった。本施設は2021年8月、京阪宇治駅のすぐそばに開園したばかり。宇治の歴史に関連する展示物や宇治茶を使った体験プログラムを通じて宇治の魅力を発信している。
茶づなでは数多くの体験ができるのだが、わたしたちは2班に分かれ「宇治茶でつくるアロマ体験(茶の実オイルを使ったハンドバーム作り体験)」と「本場宇治ならではの玉露の淹れ方体験」に参加した。

まずは、宇治茶の実のオイルとミツバチの巣から採れる天然ワックスである「みつろう」をベースにしたハンドバーム作りが体験できる「宇治茶でつくるアロマ体験(茶の実オイルを使ったハンドバーム作り体験)」について。
この茶の実オイルは豊富な栄養素を含んでおり、浸透力が高く、非常に体に優しい特徴がある。そのため、肌が弱い方でも安心して使用できるのがうれしい。
作り方はまず、この茶の実オイルとみつろうを湯煎。液体状になるまでじっくりと溶かしていく。液体状になったらそこに柚子や伊予柑、北山杉といった10種類の精油の中から好きな香りを選び一滴たらせば完成。作っている間にもアロマの香りが感じられ、体験したメンバーからは「日常の疲れを癒す時間になった」という声が聞かれた。


続いてはわたしが体験した「本場宇治ならではの玉露の淹れ方体験」について紹介したい。体験前に、まずは日本茶インストラクターの方から緑茶の種類、製造法の違いについて教わった。それによると、今回使用する玉露はあえて日光に浴びせない「被覆」という方法で栽培されたものだという。これは旨み成分である「テアニン」が日光を浴びることで苦味成分である「カテキン」に変わることを防ぐ効果がある。収穫後は煎茶と同じく蒸され、揉まれるが、乾燥し出来上がった茶葉は蒸す前に比べると非常に量が減ってしまうという。このように多くの工程を要すこと、さらには希少性亜があることから玉露は一般的な煎茶や番茶と比べて高価なのである。
こうして丁寧に作られた玉露を今回わたしたちは4つの方法で堪能した。まずは水でじっくり抽出しいただく。小さな泡が弾ける様子から茶葉が開いていくのを感じる。一口飲んでみるとお茶の爽やかな緑色とは裏腹に旨味がしっかりと感じられた。緑茶は低温で抽出すると苦み成分のカテキンやカフェインを溶出しづらくなるため、旨味や甘みが引き立つのだという。

次にポットのお湯を少し冷ました温度で抽出する。水出しのお茶よりも少し苦味が出てきた。添えられた茶団子を味わいながら、お湯を調整し、好みの温度で抽出する。渋みは増していくが、さすが玉露というべきか、上品な旨みは残されたままである。

1滴1滴丁寧に注ぐ

最後にあられを加え、玄米茶としていただく。するとこんどはお米の甘さや香ばしさが増し、全く違った風味になった。

というわけで、ここまでで計7杯ほど飲んだが、少しずつ味が変化したため、飽きることなくいただけた。そろそろ終盤と思った時、「では茶葉をお箸で取り出し食べてみましょう」とインストラクターの方からアナウンスがあった。これには驚きの声があちこちで聞こえた。
まずはなにもかけずにいただく。何杯も抽出した後だったため、ふやふやで薄味の葉っぱを想像していたのだが、味も濃く、シャキシャキとした歯ごたえで思わず「美味しい」という声がもれる。やはりこの味や歯ごたえも玉露だからなのだろうか。次にごま塩やポン酢をかけて食べてみる。もはや野菜を食べている感覚である。インストラクターの方はサラダやピザのトッピングに茶葉を使っているという。節約になり、ゴミを減らせる、そして、栄養も摂取できる。茶葉を食べることはまさにいいことづくしである。

ごま塩とポン酢をかけ、サラダ感覚で頂く茶葉

この体験を通して緑茶の魅力を再認識した。わたしは小さい頃から緑茶を飲む習慣があったのだが、京都で下宿を始めてから、急須でお茶を注いで飲む機会が減ってしまった。実家では親に注いでもらうことが多かったが、自分のために温度にこだわりながらゆったりお茶を飲んでみようかなと思った。ふだん緑茶を飲む機会がない方もぜひこの体験に参加し、お茶の世界を堪能していただきたい。

◆お茶と歴史のまち歴史公園 公式サイト


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