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ディスレクシアの長男と #1

11歳になった息子は 小学2年生の夏に日本でディスレクシア(読み書き障害)と診断を受けました。

何とか1年生は乗り切ったものの音読み訓読み、漢字学習が増えた2年生。毎日親子2人で取り組む宿題に2時間以上かかり、どうしても漢字80字が進まない日々。ある日、担任の先生から電話がありました。

「学校の授業で 読み書きが少ししんどそうです。おうちでの学習の様子はどうですか?」

今だからさらりと書ける私の心、当時は困惑と不安でいっぱいでした。お友達と様子が違う、うまくいかない…もしかして学習障害??不安な気持ちは忘れられません。

でもこの担任の先生との電話がきっかけになり 家での葛藤を素直に周りへ伝え始める事ができたことをnoteに書いておきたいと思いました。

英語と日本語のサンドイッチで育った息子は それまで児童相談所やお友達に相談してもバイリンガルだから 仕方がないですよ。ゆっくり大きくなるから大丈夫よ。などのアドバイスでオブラートされ、私も そうだな ゆっくりで良いんだな と流していました。

それでも 日々の葛藤が続く中、流石に2年生の宿題につきっきりで2時間は何だか変??と言う気持ちが高まっていたのです。4歳だった次男は延長保育を使い、0歳児の娘をおんぶして向き合った毎日。遊びに行きたい2年生の幼い息子に 宿題が終わらないと遊びになんていけないでしょ! と叱る毎日。

このままでは息子の自尊心まで壊してしまいそう…なんとかしなきゃ。

そんな私の気持ちを担任の先生が汲み取ってくださり 改めて児童相談、教育相談、そしてWISCのテストを受けることになったのです。

この過程で私と息子の行く末を支えてくれる大きな力となったのが、福祉課担当の1人だったHさん。 3人目を妊娠して大きくなるお腹を抱えながら福祉課に通う私をいつも気にかけて下さったHさんの存在は、弱い立場の市民を守るそんな大きなスーパーヒロインのような思い入れがあります。 

目立って多動症が見受けられるわけでもなく、宿題ができないのも本人の気持ち次第かも?という疑いを持って相談に来た私に、

そんなに深く考えなくていいから、とりあえず テスト受けてみたらどうかな。何もなければ 別の解決策を探せばいい。 今大変なことは事実なんだから先生(小児科医)に相談してみよう。

と勧めてくれました。 WISCとは5歳0カ月~16歳11カ月の子どもを対象にした、世界でも広く利用されている代表的な児童用知能検査です。申し込んでから約3ヶ月待ってようやく受けることができました。

一時間半に及ぶプライベートのテスト、その結果をもとに小児科医の先生とカウンセリングを行い、約1ヶ月後に「ディスレクシア 読み書き障害」の診断が出ました。


ここで書いておきたいのは、小学校の場合、診断が出てもすぐに適切な対応はできないこと。

息子の場合、

5月ー担任の先生と相談, 6月頭にWISC申し込み、8月終わりにWISCを受け、9月に診断結果が出ました。

その結果を踏まえて11月に教育委員会と来年度の特別支援学級について面談があり、

実際に特別支援学級に入れたのは 小学3年生の新学期でした。

幸いな事に2年生時の担任の先生が 宿題の加減や黒板を写真に撮ってコピーしてくださるなどサポートを受ける事ができ家での負担は軽減されました。 先生とのコミュニケーションが鍵だったと思います。私が調べたこと、取り組んでいる事も伝え、出来るだけ息子のストレスが減るように協力していきました。

こうして約1年かかって 特別支援学級入室という選択を実現し 息子の新たな学校生活が始まったのです。


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