デカダン・サンデー
口内炎ができた。原因は明確で、退廃的イメージに酔いしれた休日を送ったせい。
最近は暑さが過ぎるので決してお出かけ日和とは言い切れないが、その日は行楽に出かけたい気分になるような、よく晴れた日曜日だった。
始まりはフライデー
金曜日。駅前の八百屋で気になっていたイチジクが安くなっていた。
ずっと狙っていた私は迷わずそれを購入し、家で半分に切って食べたのだが、ちょっとグロテスクなそのイチジクの断面を見て、バイオハザードを思い出したのだった。
あの有名なカプコンのサバイバルホラーゲーム。
私はホラーというジャンル全般が苦手で、映画などもほとんど観ない。だが、昔バイオハザード2がとても流行っていたとき怖いもの見たさでプレイした経験があった。
折しも、プレイステーションストアではバイオハザード(RE:3)がお得なセールで997円。3桁!
たとえつまらなくても惜しくないということで、ちょっとした懐かしさもあり私たちはそれを購入してみる事にした。
さっそくダウンロードしゲームを開始した。しかし私は開始5分、ゾンビが出る前に雰囲気のみでギブアップ。
そのためプレイは人任せにして安心な立ち位置からゲーム鑑賞することになった。
ちなみに、人がプレイするのを見ていると、"違うよ、ちゃんと頭を撃てよ!" なんて言いたくもなるのだが、じゃあお前がやってみろと言われたら地獄なので絶対に言わない。
この日のゲームは、まだ全てダウンロードが完了していなかったため序盤のみで終了となった。ほんの肩慣らしだ。
休憩サタデー
土曜日はプレイヤーが魚釣りに海へ出掛けてしまった。そのため、しぶしぶ1人でバイオハザードRE:3にチャレンジしてみることにした。
釣り(壁外調査)のお話↓
前日にスタンダードモードで途中まで進むのを見ていたので、アシステッドモード(いわゆるイージーモード)で同じ所まで進むことを目標とした。
しかし、全て予習済みのうえ難易度が下がってもなお序盤で詰んだ。もっとやりたい、けどやりたくない。
退廃サンデー
そうして、行楽日和の日曜日を迎えた。
最近、区のジムに通っている私たちは、午後はジムに行こうと話していた。ジムで運動し、帰りにスーパーに寄って夕食の材料を買う。料理する。早めに寝る。
しかし、ちょっとバイオハザードやるか、とコントローラーを手に取った私たちは、昼過ぎになってもまだなおゾンビを撃ちまくっていた。ホラーゲーム全盛期の私が蘇った。もう、辞めることはできない。
「いっそのこと、今日はそういう日にする?」
どちらからともなく言い出した。ダラダラとゲームをする日。ダイエットで言えばチートデー。たまにはそんな日もあっていい。なし崩し的に頓挫したのではなく、あくまで計画的なデカダンス。
そういう日… そうと決まればより退廃的な雰囲気を出していきたいところだ。
そこで、健康的なお料理ではなくバーガーかピザが必要だという事になった。飲み物は、コカ・コーラ一択。
ジムやスーパーへ行くことは出来ないのに、なぜか退廃的な雰囲気を出すことに高いモチベーションが湧き上がった私たちは、出来るだけジャンクなピザをネット注文し休憩がてらお店まで取りに行くことにした。
ついでに途中のコンビニで、コカ・コーラの"ゼロじゃないほう"を購入。ここにきて健康を意識したチョイスではいけない。弱気になるな、当たり前だ。
私たちは、結局22時頃までゾンビを撃ちまくった。ピザを食べまくり、コーラを飲みまくってやった。
とことんやった。クリアまでは行かなかったが、満足していた。
そういう日だから。
※このお話はファンタジィ日記部分のみフィクションとなっております