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【ショートショート連載群】ちっちゃな天気の神様との恋物語 4

「ホントに晴れた」
 美優はからっと晴れた青空に呆然と見上げた。
「失礼だなー。ちゃんと晴れるって言っただろう。ほら、おめかししてデートに行くよ。門のところで待っているからね」
そう言って天気の神様は窓際からすっと消えた。
「ちょっと! おめかしなんて……!」
 いつも姉の一姫がしてくれていた。服もコーディネートして。剣道に付き合わされるのは困っていたが。
「あのお姉ちゃんがねー。なんて、考えている場合じゃなかった。服~」
 クローゼットを開く。ほとんど姉の一姫が選んだものだった。あれからほとんど買っていない。ふっと視線が行った服があった。
 はじめて選んだ服。
「入らないかな?」
 あれから自分も成長している。サイズが合わないのも仕方ない。だが、きてみるとすっと入った。映し鏡でみると選んだ頃より似合っている。
「よし。服は決まった。お化粧どうしようー」
 化粧道具は机にたんまりあるが、全部姉がいた頃のものだ。見てみると期限が終わっていた。
「じゃ、リップだけにしよう」
 そっと唇をなぞって色をつける。それだけで自分がえらく大人になった気がした。
「よし。これで悩殺しようっと」
 考えることは姉と似て単純だ。企みながら、美優は門へと向かった。


あとがき
これはこれで短く終わりたい。が、デートの5はいる。その後の話もいる。10で収めたい。がんばれ自分!

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