第二十八回 Gt 虎 |MOVIE TORAVIA「戦争映画論」
さてさて、今回は予告していた“戦争映画”について語っていきましょうか。
戦争映画はかなり観てるんですけど、好きになったきっかけは戦争のオンラインゲームからなんですよ。
大体は海外のゲームなんですけど。
いつ頃だったっけなぁ…もう10年以上前なんですけど、それにどっぷりとハマったことがあって。
毎日のようにずーっと戦争ゲームばっかやってたんですね。
やってると、男の子だから銃火器とかがどんどん好きになっちゃって。
ゲームで使ってる銃、もちろんオモチャですけど、そういうものが欲しくなってくるんですね。
もっと小っちゃい頃は単純に「銃、カッケー」っていうのはありましたけど、大人になってそんな気持ちは正直無かったんですよ。
だけど、ゲームにハマることによって、あの頃の気持ちが蘇ってきて。
ちょうど“サバゲー”のブームが自分の中にきてたんですね。その頃。
それも重なって、銃を買ったりしてました。
で、その流れでだんだんと戦争映画を観るようになるんですけど。
そういう理由で観だしたから、戦争映画を観る時、何に一番注目するかというと、「うわっ、あの銃を使ってるよ!」とか。
目に入るのは使ってる銃とか、兵士の格好なんですよ。
サバゲーをやりだすと、軍服みたいなものをユニフォームとして着るんですけど、その軍服も時代ごとにいろいろあるんですね。
それで、自分が今欲しいなって思ってた軍服はこの時代に兵士が着てたものなんだ、とか。
最初はそういうアイテムから戦争映画を観だしたんです。
それで、どんどん観ていったら「あれ? これ、意外と内容も面白くないか!?」と思いだして。
内容は、お国柄がすっごく出るんですね。
戦争映画って、アメリカのものがすごく多いんです。当たり前ですけど。
俺が一番独特だなと感じたのは、アメリカの戦争映画って、“軍”をめちゃくちゃいい感じで描くんですよ。
ものすごくカッコいいものとして描いて「みんな、軍はカッコいいから入ろうよ」みたいなプロモーションを狙ってるんですかね。
だから、戦争映画なのにそこに出てくる兵士たちがみんな“カッコいい”んですよ!
例えその兵士が戦死したとしても、それをめちゃくちゃカッコよく描くんですよね。
普通の兵士をまるでヒーローかのように扱って。
でね、映画が終わると、エンドロールにかならず“〇〇に捧ぐ”っていうのが出るんですよ。
その映画のモチーフになった時代の戦争で死んだ人がいたりするので、その人の名前を出すんですけど、英雄扱いなんですよ。
元はいち兵士なのに、と言ったらあれですけど。
映画の中での描かれかたが、めちゃくちゃヒーローだから、観てて楽しめるんですよね。
ヒーロー映画を観る感覚で楽しめて、「カッコいいな!」「僕もこの銃欲しいな」って思わせる訳です。
これって、すごくないですか?
アメリカは、ご存知のように“銃社会”じゃないですか。
だから、銃を描くときも絶対に銃を否定しない描き方をするんです。
戦争映画はまさにそれで。
戦争自体は否定してる感はあっても、銃は否定していない。
だから、僕が観ても「あの銃カッコいい、銃欲しいな」と思う訳ですよ。
あと、戦争映画だから戦う“相手国”が出てきますよね。
相手国はだいたいイラクとか、先進国ではない国が多いんですけど。
それで映画の中でいろんな銃火器がでてくるんですが、
銃やミサイル、航空機…兵器は俺たちが持っているものが最新型で、向こう(相手国)はこっちが散々使い古したのを買って、それで頑張って戦ってるんだという構図で武器を描いてくるんですよ。
重火器でそうやって「アメリカは最先端なんだぞ」というのを見せつけるところも、軍事の格差を世界にアピールしているところの一つなんだろうなと思うんですよね。
また、重火器をなんであんなにリアルに描けるのかというところなんですけど。
たぶん国も軍も戦争映画を応援、サポートしてるんですよ。
だから、想像ですけど、映画で使う重火器とかヘリコプター、飛行機まで全部貸し出してくれるんだと思うんですよね。
どういう映画かを説明して、軍が映画撮影のために協力をしている。
そこの“差”ってすごいと思うんですよ。
だから、あんな風にその時代背景に合わせた重火器が映り込んでるんだと思うんですよね。
そういう戦争映画を観ていて、一番あれ?と思ったことがあって。
アメリカは(オサマ)ビン・ラディン捕獲、殺害のことってよく映画の“ネタ”として(『ゼロ・ダーク・サーティ』、『俺の獲物はビンラディン』など)扱うんですけど。
それって、どちらかといったら政治的なことじゃないですか。
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限りなく2次元に近い2.5Dロックバンド、アリス九號.のオフィシャルnoteです。 毎週メンバーがリレー形式でオフィシャルnoteだけの…
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