いまだから分かる正解の話

「どうですか、1年目」

『どうもこうも…別に。毎日ルーティン業務をこなして、あー早く定時になんないかな〜って考えてる。あと、あいつ気にくわねぇなーとか。…というか、あんた未来の俺だろ?知ってるだろ、変わりばえのない日々を生きていることくらい』

「ええ。もちろん知ってますとも」

『じゃあなんで聞くんだよ』

「いまのままでいいぞ、と伝えに来たんだよ」

『…?どーゆー意味?』

「だーかーらー、そのまんまでいいってこと。お前くらい出過ぎた杭は誰も打たない。だから、そのまま思った通りやってごらんよ」

『…やっぱ出過ぎてる?』

「なに?気にしてんの(笑)?」

『…や、別にそんなことないけどさ』

「周りも上手いことコントロールしてくれるし、それにそんなお前も1年もしないうちに頼られるようになる。安心しろって。それに2年目の途中で円満退職するし!」

『え、そうなの!?』

「理由知りたい?笑」

『そりゃね。鬱にでもなった?笑』

「ならんならん(笑)お前は鬱になるタイプじゃないし、それ円満退職じゃないって』

『そっか(笑)そういや、頼られるようになるって、辞める頃には仕事はまぁまぁ板につくってこと?』

「それなりにな。まぁ安心しろって。同期が少ない分、1年目は周りと比較しては、俺ってダメなのかな…って思う気持ちになることが多々ある。でも、顔の広さは同期でダントツ1番だ。じきに各部署に知り合いができる。それが強みになるから」

『ふーん、そうなんだ。そりゃ心強いね。あ、あと要注意人物は?』

「それはこんなおおっぴらには言えないよ〜。とにもかくにも自分の嗅覚を信じてみろ。だいたい合ってるからさ。それと、最初に言ったけど、いまのままでいいからな。いつかそれを評価されるから、自信もっていけよ。…でも絶対天狗にはなるなよ」

『はいはい、わかったってば』

#社会人1年目の私へ
#エッセイ #コラム

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