セイハロー
「変わらないでね」 遠ざかっていく声
古い絵画が 褪せていくように
息を吐いた。滑る景色を遊ばせる ありふれた、午後
輪郭の線を消して 目を瞑って色を塗った
「どうしたら」なんて、 またひとつ歳をとって
点と点を繋いで 運ぶ命を泳げたら
それでいいや。
あー、くだらないことだけ見ていたい。なんて思った
ねえ、忘れてた様にただ 浮かぶ言葉は「セイハロー」
輪郭の線を消して 目を瞑って色を塗った
「どうしたら」なんて またひとつ歳をとって
点と点を繋いで 運ぶ命を泳げたら
あとは全部、それでいいよ。
あー、くだらないことだけ 見ていたいなんて思った
ねえ、明日からまたひとつ続くように。今日に手を振った
「ねえ、知ってる?」
「ふたご座流星群は毎年だいたい決まった時期に見れるんだよ」
「あんまり星とか知らないんだけどさ、なんか見に行きたくて」
「流れていく星はどこにいくんだろうね」
「あとはね、ペルセウス座流星群って響きがかっこいいよね」
「そういや明日から夏休みだっけ」
「でっかい雲でも見ながら過ごそうかなあ」
「汗かきながらコンビニまで行って、ひんやりするのもいいね」
「扇風機にあーってするのはもうやめちゃった」
「宿題は最後の方まで取っておくのがいいんだよ」
「夏休み明けはなんとなく寂しい気持ちになるよね」
「来年はもうここにいないなんて信じらんないね」
「流星群さ、見に行こうね」
「暑いね」
「あのさ、」
「変わらないでね」
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