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アリススタイルの意味


-いつも心の中に夢をしまっておく場所を空けておけ-
マーティン・ルーサー・キング・ジュニア

 「アリススタイル」の名前の由来は?というご質問をよくいただきます。

「なんでアリスなの?」、「意味がよく分からない」、そういう方も多くいらっしゃると思います。

なので、今日はアリススタイルという名前の誕生話をご紹介します。

モノをシェアする、買うことよりも使うことに価値を、がまんしない節約を、私がアリススタイルで実現したいことは、これまでの常識とはちょっと違います。

例えば、「節約」という言葉の意味は「むだ遣いをやめて切りつめること」です。この「切りつめる」という言葉、何となく前向きなイメージがありません。
昔、貧乏学生だった頃、もやしだけ食べて食費を切り詰めました。本当はお肉が食べたい、でもお金がないからもやしで我慢(まあ、もやしは美味しいので、そのおかげか今でももやしが大好きですが)、やりたいことができないとどうしてもストレスが溜まります。もっと楽しい節約ができないだろうか、当時、そんなことを考えていました。
今年は東京オリンピック、パラリンピック開催年。実は私は昔の東京オリンピック体験者です。1964年、今から57年前、日本ではオリンピックというコンテンツをきっかけにカラーテレビが普及しました。それまで各家庭にあったテレビは白黒、私の家はカラーテレビに買い替えることができなくて白黒テレビのままなので、友達の家にカラーテレビを見せてもらいに行ったことを思い出します。そう、当時はシェアということが普通に行われていたのです。でもいつの間にかこの文化が失われ、買うことができなければ我慢する、それが当たり前になりました。

この当たり前を変えたい、体験を平等にしたい、シェアの文化をよみがえらせたい、そんな思いがアリススタイルを生み出しました。
このサービスを考えていた時、「買わない生活」というものが、今、私たちが生活している世界とは、あまりにも違っていて、どうお伝えすればいいか悩みました。
その時、ふと頭に浮かんできたのが、「不思議な国のアリス」でした。
皆さんは「不思議な国のアリス」という物語をご存じでしょうか。少女アリスが白いウサギを追いかけて不思議の国に迷い込むお話です。その国でアリスは、しゃべる動物や動くトランプなどさまざまなキャラクターたちと出会います。アリスの暮らしていた世界と全く常識が異なる世界での冒険、私の夢は、この白いウサギとなって皆さんを、モノの価値が変わる新しい世界、新しい常識の世界へご案内することです。そう気づいたとき、まず「アリス」という言葉が決まりました。
もうおわかりでしょうか。アリススタイルの「アリス」は、「不思議の国のアリス」なのです。そして、これまでの常識と違うライフスタイルをご提案するという意味を込めて「スタイル」という言葉を加え、「アリススタイル」が誕生しました。

ところで、「不思議な国のアリス」の中で私が一番好きなキャラクターはドードーです。モーリシャス島で生息し、空を飛べず地上をよたよた歩いていたため、 17 世紀末に島に上陸した人間に捕獲されて絶滅した鳥です。「不思議な国のアリス」でのドードーはそんな鈍い鳥ではなく、動物たちの競争を仕切っています。からだが濡れてしまった動物たちが賞品をもらおうと競争します。30分後、突然ドードーがレースを終わらせ、「みんな勝ったから、みんなにご褒美を」と告げるのです。
「アリススタイル」は体験の平等の実現をミッションとしています。勝ち組、負け組といったような格差に関係なく、同じ体験ができる社会です。アリス、という名前に決めようと思ったとき、もう一度「不思議な国のアリス」を読み返し、ドードーがみんなにご褒美を、と語る場面に出会いました。この鳥は、やはり、「アリス」という名前が最適だと、確信させてくれたのです。

私の夢は、電気、ガス、水道、アリススタイル、このサービスが皆さんのライフラインとなることです。そんな壮大な夢をいつも心のどこかにしまっておく、冒頭に書いたキング牧師の言葉は私に勇気を与えてくれます。


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