げんえいへんげゾロアークドラフトのあれやこれや
はじめに
皆さんはじめまして。浜松・磐田近辺で活動をしている「サギちゃん同好会」のアリスと申します。
普段はその辺のジムバトルや自主大会に出没しながら、毎月末日曜日に一度「サギちゃん同好会」という公認自主大会(一応、静岡では一番規模が大きい自主大会だと思います)の運営をしています。
この自主大会では本戦とは別にサイドイベントにて『キューブドラフト』を開催しています。
最初は僕の手持ちで余っていたカードを有効利用できないかと、遊び半分で作成したものを持ってきたものでしたが、参加者から予想以上の好評をいただき、おかげさまで今ではサギちゃん会の名物となっているそうです。
現在、僕の手元には5種類のキューブドラフトがありますが、今回はその中でも完全オリジナルかつ一番の自信作である
『げんえいへんげゾロアークドラフト』
の紹介をしたいと思います。
少々長いですが、暇つぶし程度の読み物としてどうぞ。
そもそも『キューブドラフト』って何?
まず『キューブドラフト』という遊びを知らない人が多いかと思います。
簡単に説明をすると
あらかじめ用意された数百枚あるカードの山(これをボックスと呼ぶ)を4~6人のプレイヤーそれぞれに10枚程度(枚数は任意)配る。
配られたカード(これをパックと呼ぶ)から欲しいカードを1枚ピックして自分の手札とする。
(時計回りなら左の人に)残ったパックを隣の人へ渡す。次いで隣の人(時計回りなら右の人)から新しいパックが来ますので、同じようにピックをする。これを全員のパックが尽きるまで繰り返す。※渡す方向を毎回反転すると、よりランダム性が増すのでおすすめ。
上記1.~3.をボックスのカードが尽きるまで繰り返す。そして、獲得した手札+配布カードからデッキを作成し、好きなように対戦をする。
という流れとなっています。
獲得したカードでしかデッキ構築が出来ないため、カードの知識とデッキ構築力を問われる中~上級者向けの遊びとなっています。
が、パックにされるカード群は『毎回ランダム』なので、初心者でもピックと構築次第では上級者に勝てる要素がある遊びとなっています。
※実際、サギちゃん会でのドラフトには小学生の親子も参加していただいていますが、非常に完成度の高いデッキを組んでおり驚かされます。
ルールと配布カード
まず初期配布のカードとして以下のカードを全員に配布します。
ゾロア(S6a HP70を推奨)・・・4枚
ゾロアーク(S6a 特性げんえいへんげ)・・・4枚
チラーミィ(S1w HP70 と S9 HP60 なかまをよぶ)・・・1枚ずつ
チラチーノ(特性やりくり)・・・2枚
メタモン◇(特性なんでもしんか)・・・1枚
ネストボール・・・1枚
ツインエネルギー・・・1枚
ダブルターボエネルギー・・・2枚
以上17枚が初期配布カードです。参加人数分(このドラフトは6人想定なので6セット)用意してください。
基本エネルギーについては、別口で用意しているものを自由にデッキに入れられるかたちとなっています。
※各色40~50枚あれば十分だと思います。現行レギュには無いフェアリーエネルギーが入手しにくいかも(ドラフト5個も作ったら筆者宅から基本エネルギーが枯渇しました)
ボックスのカードは全部で360枚。
内訳としては
ポケモン・・・145枚
グッズ・・・120枚
サポート・・・60枚
スタジアム・・・15枚
特殊エネルギー・・・20枚
となっています。
このドラフトは4~6人で遊びますので
4人の場合は90枚(15枚×6周)
5人の場合は72枚(12枚×6周)
6人の場合は60枚(10枚×6周)
と、いった感じで割り切れるようにパック枚数を調整してボックスのカードを全て配ってください。
ドラフトが終了したら、初期配布カードとピックしたカード、基本エネルギーを自由に組み合わせてデッキを作成してください。
※この時余ったピックカードはサイドデッキとして横に置いておき、対戦の度にカードを入れ替える、というルールでも面白そうです。ここら辺のルールはその時のノリと状況で自由に決めちゃってください。
ここまでで所要時間はおよそ30~40分程度(不慣れな人でも1時間はかからないぐらい)です。デッキ作成も20~30分あれば十分でしょうから、ピック開始から対戦開始までおよそ1時間は見越していた方が無難かと思います。
デッキが出来たらいざ勝負!
ルールは現行レギュレーションに沿ってやってもらえれば大丈夫です。
※この辺りもやる人によって自由に決めてください。(例えばサイド4枚だったり、強力なカードは1枚制限にしたりなど)
ボックスには何が入っている?
このドラフトのコンセプトである特性『げんえいへんげ』のゾロアークのテキストを読んでもらうと分かる通り
「1進化ポケモン」が多くプールに入っています。
カードプールに入っている1進化ポケモンの例を挙げると・・・
など、様々なカードを入れています。(詳細は後程公開します)
また、1進化ポケモンの下(アップリューならカジッチュ)もある程度は入れています(入れても1枚なので少ないです)が、中にはあえて下を入れていないポケモンもいます。
その場合は特性「げんえいへんげ」を使用してトラッシュから化けて出てきてください。メタモン◇もありです。(コンセプト的には前者を使ってくれるとうれしいです)
ちなみに忘れがちですが、この「げんえいへんげ」ゾロアーク・・・
「1進化のポケモンGX」にもへんげできます←ここ重要
GXポケモンはどれもこれも強力なので、ピックしたらデッキの切り札になるでしょう。ただし、各GXポケモンは1枚ずつ(一部例外有り)しか入っていないので必然的に取り合いになるのと、きぜつするとサイドを2枚とられてしまうので、比較的ゆっくり進むこのゲームでは手痛いダメージになることは覚えておきましょう。
「げんえいへんげ」ゾロアークについて
このドラフトにおいて最重要パーツとなるゾロアークですが、ひとつ注意しなければいけないことがあります。それは、
「げんえいへんげ」したゾロアークについているカードは全て一緒にトラッシュへと送られてしまいます。←めちゃくちゃ重要
へんげ前のゾロアークにエネルギーやポケモンの道具を付けて、いざへんげ!・・・とすると、もれなく痛い目を見ます。筆者は試作第1号を友人と遊んだときにこれをやらかして負けました。ゾロアーク自身もツインエネルギー1枚で70ダメージを出せるため、実はこのゲームにおいては重要なダメージ源になります。また、ゾロアークに乗っているダメカンや状態異常、かかっている効果は引き継がれないため、ゾロアークをどのタイミングでへんげさせるかといった駆け引きも発生するかもしれません。
ドラフトの楽しみ方
ドラフトのルールや遊び方は大体理解していただいたでしょうか。
このドラフトの面白さは「毎回違うパック」から「どのカードをピックしてくるか」という2点にあると思っています。
「毎回違うパック」は、いわば拡張パックを開封するときの気持ちに近いかと思います。どんなカードが手元にくるのかは毎回ランダムなので、開けてみるまで分からないドキドキ感は何度やっても楽しいものです。
「どのカードをピックしてくるか」は、ドラフトを遊べば嫌でも体感するかと思います。手元にきたパックに欲しいカードが4枚あるとしても、選べるのはその中から1枚だけ。強力なカードほど、先にピックしたカード以外は大体他の人にピックされてしまうので、デッキの方向性が決まるまでは苦渋の選択が続くと思います。
また、僕のドラフトのやり方としてピックしたカードは全員に公開するという方針としています。
これによって、誰がどのカードをピックしたかが分かるため「あのカードはまだボックスにあるから、いずれ来ることを見越してピックする」や「このカードがあの人に渡るとマズいから邪魔ピックをする」といった戦略や駆け引きが生まれます。
これら瞬時に判断しつつも、ある程度デッキパーツは集めないとデッキが上手くまとまらないといったジレンマが発生します。ランダム要素が強い内容だからこそ、この工程が非常に難しいですがとても面白いと僕は思っています。
とまあ、色々と書いてみましたが、ドラフトという遊びは遊ぶ人によって様々な感じ方ができる遊びだと思っています。
ドラフト初心者は、カードの知識やピック時の戦略が乏しいので、色々と考える前に「好きなポケモンだからピックした」や「こんなカードがあるんだ」という感じで遊んでもらえればOKです。
ドラフト上級者になれば、上記の駆け引きやジレンマを楽しむ余裕が出てくると思いますので「いかに完成度が高いデッキを組むか」や「凄いコンボが出来るデッキを作る」といった方向で楽しんでもらえればいいかと思います。
結局のところはその人の自由です。強いデッキにするのも良し。好きなポケモンで戦うも良し。
ボックスの中身
画像にて簡単に紹介していきます。
キューブの中身は全部で360枚となればいいので、中身はあくまで参考です。決まったカードというのもありませんので、遊ぶ人によって自由にカードを入れ替えていただいて大丈夫です。
※ただし、2進化ポケモン(特に2進化GX)は入れないほうが無難です。ゲームバランスが崩れる恐れがあります。
おわりに
いかがだったでしょうか。
新型コロナの影響で延期となった20年から22年シーズンも、今年のロンドン大会にて一区切りとなります。
この2年で様々なカードが誕生しましたが、このげんえいへんげゾロアークも大量に生まれたカードの1種類に過ぎません。しかし、独特なテキストに魅力を感じてデッキ(ゾロアークバレットも既に懐かしいですね)を組んだ人も多いでしょう。
このドラフトも、そんな面白そうといった気持ちから作成がスタートしました。競技ポケカに身を投じているからこそ、強さを求めるのも大切だと思います。が、まずは「面白い、楽しかった」という気持ちを大切にポケカをしていきたいなと思います。
そして、このドラフトがその気持ちを多くの人に伝えられたらいいなと思っています。
ここまで見ていただき、ありがとうございました。
この記事について何かあれば、筆者のTwitter:@alice_ichimonまでよろしくお願いします。
参考文献
今回のドラフト作成にあたって、以下の記事を参考にしました。
読み物としても面白いので、こちらもぜひどうぞ。
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