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「費用対効果」で子どもの将来を考えてみたら、STEM教育にたどり着いたという話

こんにちは
アルゴリズミクス世田谷です。

先月、講師陣の生い立ちから、彼らがどのようにしてプログラミングの世界へ没入していったかについてお話ししました。実は日本人ではない三人の講師たちが共通して挙げた理由に、ITの知識を深く学ぶことになったきっかけに一つが「将来的に就職に有利だ」という点を挙げていたことでした。

今回は、なぜプログラミングを専門に学ぶことが、将来的に大きな飛躍になるかについて詳しく考えてみたいと思います。

学位が収入に与える費用対効果という考え方

中国系カナダ人のクリスティー・シェンさんは、著書「FIRE 最強の早期リタイア術――最速でお金から自由になれる究極メソッド」で世界的に話題の人となりました。著書には、彼女が独自に算出したスコアを使って、将来のキャリアを想定し、大学の学部選びをしたということが書れています。

POT(PAY OVER TUITION)スコア
=給与の中央値と最低賃金の差額/学位にかかった総費用

彼女によると、コンピューター・エンジニアリング(2.81)の学位は、美術(0.83)や法律(1.09)、医学(0.78)を学ぶよりもずっと「コスパがいい」、と言っています。(もちろん医学部のPOTスコアが低いのは、医大の費用が高いためです)

なお、POTスコアベースで考えた場合、大学に進学せず資格を取得して仕事につける「配管工」というキャリアが、5.14でずば抜けて高い点も指摘しておきます。

このPOTスコアが、全て当てはまるというわけではありませんが、「とにかく4年生大学さえ卒業できれば良い」という観点で大学の学部や、学校選びをしている日本人は意外に多いのではないでしょうか。また学部より、学校と言う選択をしがちな人もいます。

「大学進学でかかる学費と将来のキャリア」をしっかりと一直線上で「数字」で考えるというアプローチは、一つ参考になるのではないでしょうか。

日本と世界の教育投資に対するコストパフォーマンス

ところで、米国は大学進学費用は世界一です。U.S.Newsの調べによると米国の最新の大学の学費平均は、私学で$38,185(約420万円)、公立で$22,698(約250万円)、さらに州内住民が公立に通う場合でも$10,338(約110万円)だと言います。

https://www.usnews.com/education/best-colleges/paying-for-college/articles/paying-for-college-infographic

一方、文科省の調べによると、日本の私学は約130万円(2018年度)、公立大学約53万円(2020年度)です。なお公立の平均には、医学部や理工学部も含まれます。

https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kouritsu/detail/20201210-mxt_daigakuc01-1284429_1.pdf


その一方で、米国は世界で最も大学含む高等教育を受けた人が、収入に対するリターンを感じられる国でもあります。(収入と学費に対する生涯収入の差の大きさ)。

OECDの2020年のデータによると、収入に対するリターンは、米国の男性で$587,400(約6,450万円)、女性でも$425,100(約4,670万円)となっています。OECDの平均が男性で$287,200(約3,157万円)、女性で$226,800(約2,493万円)となっていますので、ほぼ倍の違いを生んでいることがわかります。

https://www.oecd-ilibrary.org/sites/b35a14e5-en/1/3/2/5/index.html?itemId=/content/publication/b35a14e5-en&_csp_=9689b83a12cab1f95b32a46f4225d1a5&itemIGO=oecd&itemContentType=book#figure-d1e7986

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日本は先進国の中で教育費の負担が少ない方

OECDの調べ(https://gpseducation.oecd.org/)では、

2018年日本は、OECD諸国の平均が$10,454(約115万円)であるのに対し、初等~高等教育機関に学生一人当たり合計$10,185(約112万円)を投資しています。これは、GDPの4%に相当します。なお、OECD諸国の平均は4.9%です。一方2018年、米国は初等から高等教育機関に学生一人当たり合計$14,009(約154万円)を投資しており、これはGDPの6%に相当します。

米国と比べ、日本がGDPに対して教育への資金配分が低いことがわかります。なお世界で最も金額ベースで投資をしているのはルクセンブルグで、$23,376(約257万円)です。ただしGDP比率としては、3.3%と平均より低い割合です。

米国は、6%と高い比率ではありますが、それでも多くの親たちが公教育投資が少ないことに対して多くの問題点を挙げ、選挙の際は「教育」は一つの大きな争点となっています。

このようなデータを見てもわかるように、日本は世界基準からみても、公教育による拠出が少ない方と考えた場合、教育費負担=「親・保護者」という意識が必然的に高くなる傾向があります。

ますます家庭単位での教育に対する投資意識が、子どもの教育に大きく影響することが見えてくると考えられるでしょう。

今日本人の収入が海外に比べて減ってきている、という話しはたびたびニュースで話題になっています。

ジャーナリストの中岡望さんは、記事の中で

貧困家庭の子供は学習達成度が低く、生活意欲に欠けるが、福祉施設に入所し、生活習慣が改善すると成績は確実に上昇するとのことであった。子供の能力の問題ではなく、家庭の問題なのである。

と指摘しています。教育の問題はめぐりめぐって、日本という国の未来に大きな影響を及ぼす事は明らかです。

プログラミングスキルで、将来のキャリアを手に入れる

では限られた資金を教育費に使うという前提で、親にはいくつか選択肢があります。私学への投資、塾への投資、お稽古ごとへの投資。

「教育投資」と言う面で考えた場合、リターンが期待できるものの一つが、プログラミングなのです。

外国人に向けた、米国での学校教育に関する情報を提供するstudyuse.comのサイトの記事によれば

STEM教育は、人々により雇用しやすくし、労働需要を満たす準備を整えるスキルを与える。

と言います。

科学(Science):世界を深く理解し、研究や批判的思考に長けた人材を育成
技術(Technology):ハイテク技術があふれる環境で働くための準備
工学(Engineering):問題解決能力を高め、知識を新しいプロジェクトに応用可能になる
数学(Math):情報を分析し、エラーを排除し、解決策を設計する際に意識的な決定を行うことを可能にする

STEM教育は、これらの分野を一つのシステムとして結びつけます。このようにして、STEM教育は、イノベーションと持続可能なソリューションによって社会を変革することができる専門家を育成します。

さらに、STEM関連の教育は、早ければ早いほどいい、と言っています。
マサチューセッツ州のビジネスラウンドテーブルのディレクターで、同州の幼児教育理事でもあるJD Chesloffさんの記事によると、

幼い子供たちは、生まれながらの科学者やエンジニアだ。STEM分野と同様に、幼児教育への投資は、労働力のパイプラインの問題だ。質の高い幼児教育環境は、子供たちが本来持っている探求心、構築心、疑問心を育む仕組みを提供する。

と言っています。

アルゴリズミクスが提供するプログラミング学習やコーディングを学ぶことは、まさにこの「STEM教育」のすべてをカバーするプログラムです。

興味を持たれた方は、お子さんと一緒に、ぜひその全貌を体験レッスンで味わってみてください。

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