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植物冒険日記!「ハナミズキ編」

植物冒険日記第3弾、
今回はハナミズキです。

花じゃない!?

ハナミズキは4月下旬から5月上旬にかけて
花が咲きます。
品種によっては白いものや、薄いピンクのものが存在します。

しかし実際花として呼ばれる部分は
この白や薄ピンクのものの真ん中にある
小さいふさふさの部分だけなのです。
外側の部分は総苞(そうぼう)と呼ばれる
蕾包み込むために変形した葉であって
花ではないようです。

こんなにきれいな見た目なのに
花じゃないんですね・・・。

犬の木?

アメリカでは「dogwood」と呼ばれています。
直訳したら犬の木ですが、
なんでこんな呼ばれ方なのでしょう?

こういう呼ばれ方をするようになったのには
諸説あるようですが、
一説によると17世紀ごろ
樹皮の煮汁が犬の皮膚病を治すために
使われていたからなのだとか。

ちょっと直接的過ぎませんか・・・。

ヤマボウシにソックリ!

ハナミズキは姿形が在来種のヤマボウシに
とてもよく似ています。

開花の時期は少し違って
ヤマボウシの場合は6月から7月の
夏場に咲くようです。

花の形状で見分ける場合は
総苞の部分の先端が丸くなっていればハナミズキ、
尖っていればヤマボウシ。

ハナミズキの総苞は先が丸く
先端の真ん中が窪むのが特徴
花の部分はトゲトゲしい
ヤマボウシの総苞は先端が尖っている
花の部分はハナミズキに比べて丸い

10月下旬から11月上旬になると
どちらも実をつけますが
赤くて丸いツヤッとした実ができればハナミズキ。
トゲトゲっとした実ができればヤマボウシ
と見分けるようです。

ヤマボウシの実は食べられるようですが
ハナミズキの実はどうなんでしょうか。

強い毒性があるわけではないので
多少食べても大丈夫だそうですが
ヤマボウシのものと比べるとすこぶるまずく、
食用には適していないようです。
美味しそうな実ができるのに・・・。

アメリカとの友好の証!

日本では割と広範囲で見られる木、ハナミズキ。
よく見かけるのでまるで在来種に見えますが
実は原産は北アメリカやメキシコの外来種なのです。

ではこの子はどうやって日本にやってきたのでしょう?

1912年、日本はアメリカに友好の証として
サクラのソメイヨシノを送りました。
その返礼として
1915年に日本に送られた木が
ハナミズキだったのです。

しかし、第二次世界大戦により
日本に送られたハナミズキは
ほとんどが伐採されてしまいました。
当時送られたもので原木の状態で現存しているのは
東京世田谷区のとある高校にあるもののみのようです。

大戦後の2012年、
アメリカへの桜の寄贈100周年を記念して
再度日本にハナミズキを送ろう!
という計画が持ち上がったそうです。

そのこともあり、
ハナミズキの花言葉は
「返礼」「私の想いを受け止めてください」
「永続性」だそうです。

永続性については
ハナミズキが5〜7年かけて
ゆっくり成長するところから
この花言葉が付いたようです。

ハナミズキはアメリカとの友好の証の木なんですね!


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