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キブツ見学 Part3

前回投稿から時間が空いてしまいました。

今日はキブツ体験記の2回目、待ちに待ったランチからの様子です。

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ボランティア棟から食堂までは歩いて5分かからないぐらいです。

食堂入ってすぐにトイレがあったので、まずはトイレチェックから入ります。
想像していたよりキレイです。

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ハンドドライヤーが付いていたのに驚きました。

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食堂に行くとジェシーが待っていてくれて、ご飯の取り方のルールを解説してくれます。

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イメージとしては学食や社食のような、取った分に応じて料金が加算される方式です。

まず入ってすぐ、サラダ・野菜コーナーには小さい器と中くらいのプレートがあり、これは値段が決まっています。

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主菜、主食コーナーは大きな皿で、取った種類や量に応じて計算されるようです。
(ジェシー含めボランティアはヘブライ語が読めないため、個別の値段は分かっていませんでした)

最後にスープがありこれも器単位で計算されます。

以前の投稿では食事は無料で食べ放題と記載しましたが、そうではなかったことが分かりました。

これはキブツの制度の変化によるものだそうです。

住民に対して労働の対価を給料で支払い、代わりに家賃や食費などそれぞれが負担するように変わったとのことです。

ボランティアは家賃はタダですが、食費については月の手当1700シェケル(約5万5千円)からそれぞれ食べた分が差し引かれます。

以前は食費はタダでしたが、手当も月に400~500シェケルと少なく、大半のボランティアにとっては今の制度の方が良いようです。

同室になったマイケルはほとんど部屋で自炊して、週末の飲みも控えて、イスラエルの旅行にお金を貯めているそうです。

労働時間などについては後述しますが、月に3日の休みが貰え、積み立てできます。
1カ月目で休まなければ2カ月目で丸々1週間休みが取れるようになっています。

マイケルは長期旅行をとても楽しみにしてました。

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さて、私のランチですが20シェケルいきませんでした。
がっつり取ったのですが、偶然安いものを取れたようです。

レイチェルはパン1個で私と同じぐらいの値段だったので、ものによって全然値段が違います。

ボランティアと情報交換しながら食費の感覚を掴むと、自炊しなくても飲みや旅行に手当を向けられるようになると思います。

食後は週末に向けて必要なものをスーパーで買い込みます。
スーパーは金曜午後2時に閉店、土曜日は完全休業になるためです。

ボランティアは自炊のための食事、飲み物やお菓子を、セバスチャンはビールを、私はアラック(水を入れると白濁する蒸留酒)を買い出します。

帰りがけにスーパーのマネージャー(ロニーの奥さん)が賞味期限が切れるからとパンの詰め合わせをくれました。

ボランティアに渡すと大喜びでした。
いかに食費を削るかというのが大きなテーマのようです笑

その後また談話スペースで小一時間ほどお喋りをし、インディジョーンズを見ることになりました。

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ジェシーの部屋に大きなテレビがあるのでそこに集まって見ます。
ジェシーと相部屋のライアンがネットフリックスを契約していてストリーミングなので、時々再生が止まりつつの鑑賞会でした。

レイチェルとライアンがスモーカーで、部屋が煙くてちょっとしんどかったです。

久しぶりに見たインディジョーンズは、人が簡単に次々と死んでいくことがショックでした。

部屋に戻って今度はマイケルとお喋りをします。
仕事のことを中心にキブツのことを教えて貰いました。

今日の夕飯はマイケルも自炊を休んで食堂に行きます。
でもタッパでおかずをお持ち帰りをして、主食は部屋で用意して食べる作戦です。
これも食費を減らす工夫ですね。

食堂に行くとジェシー達はほぼ食べ終わったところでした。
私が席に着いてちょっとしたら戻ってしまい、食べ遅れていた中国人ボランティアと1対1になります。

彼は英語がまだ苦手で、簡単な挨拶を終えた後、話が広がり始めるとGoogle翻訳を使い始め、ほぼ英語で話すのをあきらめてしまいました。

ロニーは、彼が他のボランティアから少し浮いてしまっていると懸念していました。

談話スペースに集まるボランティアは、英語ネイティブ以外もみんなかなり英語ができて、喋るのが早いのでついていくのは確かにしんどいです。
ですがこちらに話題を振ってくれるし、下手でも喋ろうとする時は口を挟まず聞いてくれるので、しんどくても場に入り込み、頑張るしかないでしょう。

中国人の彼は英語力に加えそういうことも苦手な性格なので、そうなってしまっているようです。

ほどなく部屋で飲んでいたセバスチャン、イーサン、アレックスが合流します。

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今日はハヌカホリデーのイベントが8時から食堂であるとのことでそのまま居座ります。

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イベントはハヌカの象徴のドーナツが配られ、ロウソクの点灯式で始まり、幼稚園生のダンス、小中学生の寸劇とダンス、主催者が用意していたスライドショーのクイズなどで、30分ほどで終わりました。

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今日は金曜日なのでパブもオープンします。
しかし11時オープンと遅めなので、それまではイーサン、アレックスの部屋でセバスチャンと私の4人で飲みます。

食堂の片づけを終えたジェシーも合流し、11時までしょうもない雑談で盛り上がります。

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お待ちかねのパブがオープンし、アラックを持って乗り込むと、まだ店員だけで先客はいませんでした。

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とりあえず4人でビリヤードをしていると、キブツ住民の若者も何人かやってきて、何カ所かに分かれてのお喋りとなりました。
踊って騒ぐような感じではありませんでした。

とは言え盛り上がってくると、セバスチャン、イーサン、アレックスがクラブに行こうと言い出します。

クラブは車で40分ほどの南部の都市"ベエルシェバ (Be’ersheva")にあります。
2000人規模収容でイスラエル国内最大のクラブ"מועדון הפורום(Forum Night Club)"です。

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不思議なことに行きはいつもボランティアのジャックが送ってくれるそうです。

今日もミニバンでボランティア3人とキブツの若者4人と私を送ってもらいます。

8人で並ぶと、クレジットカード払いは別の列だと言われて並びなおします。
IDチェックがあります。
パスポートは持ち歩いてないのでカメラで撮った画像を見せてOKでした。

ただし30歳以上は別の入り口があると言われます。
入場制限だったら分かるけど、別の入り口って何でしょう?

行ってみると別の入り口と言っても全くもって普通でした。
むしろチェックが緩かったりするのでしょうか?
不思議なシステムです。

分離されてしまったので他のメンバーに会うのはほぼ無理と諦めていましたが、なんともう一人ドイツのセバスチャンが30オーバーということで同じ入り口で再会できました。

彼は他のボランティアの連絡を知ってるのであっさり合流できると思いきや、今度はうるさすぎて電話越しでは全く聞き取れません。

再度合流をあきらめかけた頃に、偶然イーサンとアレックスを見付けました。

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ここではビールカップ1杯で17シェケル(約540円)。
テルアビブで行ったクラブの半額ぐらいなのでかなり安いです。

そのまま閉店の4時まで飲んで踊って楽しみます。

途中でイーサンがかなり美人のイスラエル人を捕まえます。
インスタでフォロワーが1万人いるほどの美人さんです。

彼曰く「捕まえた」じゃなく「捕まった」でしたが笑

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帰りは他の客とのタクシー争奪戦です。
何とか捕まえて値段交渉しようとしますが、かたくなで、メーター利用になりました。

40分の高速走行で8000円でしたが、4人いたので思ってたより安く上がりました。

キブツの入り口はガードマンが居て、夜間は特に住民以外は入れません。
本気か冗談か射殺されるそうです。

ゲートの前でタクシーにクラクションを鳴らしてもらい、ガードマンにボランティアだと訴えて何とか到着です。
勿論タクシーも入れません

部屋に帰って爆睡し、5時間ほどで起きます。
キブツ2日目スタートです。

まずはシャワーを浴びて目を覚まします。

昨日取っておいたランチボックスをレンジで温めて、談話スペースで食べ始めます。
ほどなく食堂の冷蔵庫から昨日の余りを回収してきたジェシー達がやってきます。

ご飯を食べながら2時間ほど喋り、図書館に行くとか寒いとか寝るとかでみんな引っ込んでしまったので、私も部屋に戻ります。

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同室のマイケルに養豚場&研究施設の案内をお願いして見学に行きます。

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養豚場までは歩いて8分。
豚は休みにならないので週末でも数人が働いています。
ボランティアにもたまに休日出勤の相談が入るそうです。

ここで育てられている豚は数千頭。
もはや完全に出荷のための規模で、併設されている研究施設は法律逃れの詭弁でしかありません。
研究自体はちゃんとやってますし、豚は体の構造が人間に似ている、という立派な理由はあります。

一般豚舎、母豚養生場、子豚棟、屠畜場などがあります。
豚は結構神経質な動物なようで、私が近づくと狭いスペースで一斉に反対側に逃げていきます。
隠れて隙間から撮影しようとしても結構敏感に察知します。

ラオスで見かけた豚よりもかなり大きくて驚きました。
しっかり育てると豚は相当なサイズになるようです。

色々と写真を撮ったのですが、最後に職員に見つかってしまい、写真の削除を求められました。
企業との契約もあったりして関係社外秘の場所なので、本来は許可を取らないと養豚場への立ち入りも禁止だそうです。

と言うことで残念ながら外からでも撮れる一部の写真だけ載せます。

なお、ユダヤ教の戒律としては豚を食べてはいけません。
ただし半分以上のユダヤ教は世俗的で細かく戒律を守ってはおらず、結構な割合が豚肉も食べるのではないか、との話です。
統計はないのでユダヤ人の感覚です。

しかし屠殺はユダヤ人ではなく、Be'er Shevaから養豚場に働きに来ているロシア人がやっているそうです。

部屋に戻り、眠くなったので昼寝をします。

起きるともう5時近かったので、出発の準備をします。

荷物をまとめ、特に話したジェシー、セバスチャン、イーサン、アレックス、マイケルにお別れを言います。

6時にロニーが迎えに来てくれます。

最後はロニーの家の庭でコーヒーとケーキをご馳走になり、駅まで送ってもらいます。

ダラダラと長い文章になってしまったので、キブツラハブのまとめはまた別の回に書きます。

とりあえず、キブツ体験とても良かったです!

※この記事は2018年12月23日のものです。

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