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「少子化」を考える

はじめに
 昨日のニュースは何といっても、日本の少子化がインパクト大でしたね。日本国内全体での出生率がまた下がり、東京都下の出生率はとうとう1を下回り0.99。日本全体では1.20です。因みに日本の人口を維持するために必要な出生率は2.07。道は遥かに遠い、、

 都道府県別に見ていきたいところですが、字数もありますし、まずは0.99というかなりショッキングな数値を叩き出した東京都について詳細を見た上で原因と対策を、そして「少子化」の大元について考えたいと思います。

データの詳細
 東京都は、やはり他府県とは違う特徴を持っています。まず、20代女性の流入が多い。昨年のデータで見ると、都下への20代女性の流入数は転出数を40,000人余り上回っています。ニュース記事などを読むと、この現象が

・地方の若い女性数低下
・東京都は若い女性数は多いが物価が高いなどの諸原因のため出生率は低い

と、日本全体の出生率を下げる要因の一つにつながっているようです。(これは出生率の低下の原因が若い女性の行動にあると言っているわけではありません、念のため)

 更に原因を探れば、物価高の他に
・価値観の多様化(出産を選ばない自由
・女性のキャリア形成とのバランス
・パートナー2人のキャリア形成とのバランス
・晩婚化
・将来への不安
などが挙げられるでしょう。今の日本の状態を見れば無理もないと思います。

 私個人の意見としては、上記の原因の他に
・SNSなどを通じて、出産や子育てへの大変さばかり強調されて不安感が先行してしまっている
・社会全体の根強い性別役割分担感
という点を挙げさせていただきたいと思います。

 私自身は現在50代も半ば、子供達は3人とも成人していますが、時代的に平日はほぼワンオペ、子育ての大変さは勿論分かります。が、その楽しさも心に沢山残っているので、子どもとの生活の楽しさも知ってほしいなーと単純に思ってしまいます。

 そして、性別役割分担感。パートナー同士がお互いを尊重した上でそれぞれ役割を担っていたとしても、それに共感しない「世間」が存在することは否定出来ません。

出生率を上げるには、、
 結論から言うなら、単純に数字を上げようと画一的な対策を取るだけでは出生率は上がらないのではないかと思います。勿論、出産だけでなく、そこから成人するまでだけでも20年近く、その先も考えたら、お金はいくら有っても足りません!とネガティブな気持ちになるのも仕方ないですが、やはり子育てへの物心両面のサポート体制と、キャリア支援の両輪が大切なのではないでしょうか。

・出産準備から始まる補助金や医療費ケア
・夫婦2人フルタイムで働くことを前提としたキャリアサポート
・保育園だけでなく、講習を受けて認定された人材による在宅での保育。幼稚園やお稽古への送迎サポート
・子育てへの不安を和らげるメンタルサポート

また、子育て世帯の周囲の人へのケアも欠かせません。
・育休、時短勤務へのカバー人員の補充
・または、金銭サポート

 何より、子育て世帯に優しい社会になることが大切だと思います。勿論、常識の範囲というものがありますが、小さいお子さんのグズリくらい、優しく見守ってあげる余裕が社会全体に欲しいですよね。うるさくなるから、保育園が近所に出来るの反対!なんて、、悲しくなりますね。

まとめ
 出生率の低下は急速に高齢化している日本だけでなく、世界のほとんどの先進国で起こっていることです。価値観の多様化、個人の自由の尊重など、個人の権利を尊重する流れの当然の帰結ともいえます。また、一説によれば、日本の場合、7.000万人をキープ出来れば社会は成立するとも言いますし、、もしかしたら無闇に出生率を上げるだけが正解ではないのかもしれません。ちょっとテーマからズレてしまいますが、、

 ですが、それとは別に、子供を産む、産みたいと思う人が安心して子供を産み育てる事ができる社会、というのは、子育て世帯だけでなく、そこに生きる人全員に優しい、住み良い社会だと思うのです。お互いに寛容で、相手を尊重し合う社会です。今、ちょっとギスギスしたこの社会が、もう少し余裕のある社会になると良いなと思います。

オマケ
 4oに何度もイラストを描き直してもらいましたが、変な文字をどうしても入れたいらしい、、
 そして多様性の表現はどうしてもうまく入れられませんでした。

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