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爪先彼女二

文章を書いている.文章を書いている.

ただそれだけのことなのにこれだけの思いが込み上がってくるのはなぜだろう.

すごいことなんかない.当たり前のことしか起こらない。

大学6年生の6月。外は雨が降っている。外の気温はそんなに高くはないけどジメジメする。気持ち悪い。大学の前の坂道で、茶色の多分だけどカタツムリの殻が落ちていた。中身はどこに行ったんだろう。気持ち悪くて誰もいないことを確認した後に蹴り飛ばした。

6年生専用の勉強部屋のクーラーは、誰がいじってるかわからないけれど死ぬほど寒くって、夏なのにモコモコのピンクの上着を私はいつも着ている。着る頻度が多すぎて最近裾がヨレてきてしまっている。ごめんよ相棒。
因みにサメの顔がついたスリッパもお気に入り。


ちらっと頭の悪い男子の机の方に目を向けて、信じられないほどゴミが溜まっている奴の机を見て軽蔑し、綺麗に整頓された私の机を見て納得する。口の中もそうなんだけどやはり「出る」。というと、悪口ばかりを言ってそうな患者の歯列が、歪に湾曲していることが多いように、そう言った奴の机の上はごみだらけのことが多い、という自論である。こいつらは心の中もぐしゃぐしゃなんだろうなと思って安心する。どれだけ顔がイケメンでも、歯並びが悪い男のことは信じきれない。叢生とかありえない。とて、ちょっと最近はテストで忙しかったから、自分の机の上も少し乱れておる。らしくないな。これはいけない、いけない。机の横にあるダイソーで買ったミニ箒とミニチリトリを使って掃除する。そういえばパソコンを掃除する用のスライム?みたいな掃除用具があるみたいで、それが欲しかったんだっけ。それで狭い隙間の埃とか髪の毛とかも取れるみたいな。特に私は家の中でも自分の髪の毛が落ちているのを掃除するのがほんとストレスだ。いつの間に落ちたのかと腹立つ。毎日こんなに掃除してるのに意味がわかんない。そう言ったことにいちいちイライラしていたらしょうがないってのはわかっているつもりなんだけど…。なんせ一人暮らしで彼氏もいない私に心の拠り所なんてものはないため、これはしょうがない。

しょうがないんだ。とは言っても診療室で先生に嫌なこと言われたりとか、理不尽に怒られてもあんまり何にも思わないことが多い。いや嘘、ほんとはむかついてるけど慣れていくもんだなと思う。

半年前、いやもう1年になるのか。そんくらいに別れた学部内の元カレが、文系の学部の年下の女といつの間にか付き合っていて、そんでいつの間にか別れたらしい。これには本当に愛想が尽きてびっくりした。「俺はいっつも一緒にアイツらといるけど、浮気とかしてるアイツらとは違うから。本当にお前のことを愛してる。アイツらと一緒にしないでね。」と言って4ヶ月で私をフった彼は、今血眼になって次の「ココロノヨリドコロ」を探しているのだろうか。本当にクソどうでもいいし正直死ねばいいとさえ思う。
それを別れてから知っている私もどうなんだろうかと思うけど、別に周りが配慮してくれたわけではないんだろうけど、多分私が考えていたよりも、あのバカはみんなに好かれてたわけじゃないんだ、と思うとホッとする。本当にありきたりな言葉で言うけど恋は盲目である。勝手にみんなにも結構好かれてると幻覚していた自分を呪いたい。気持ちわるっ。
私を振った後に、あいつは同学年のみんなにもどんどん距離を取られていっているみたい。結局散々悪口を言っていた「アイツ」らと合コンの話などで盛り上がっているのを聞いたんだけど、それを私の周りとか聞こえるところでやってくるのまじでキモイよな?笑笑。嫌がらせかもしれないし、私に嫉妬させたいのかもしれないし、本当にアホすぎて何も考えてないかもしれないし、また私が考えすぎなのかもしれないけれど。

お前は何も変わらない。


でも誰だって変わらない。変われない。え、私のことを一途に一生思ってくれるやつなんかいない。多分いない。人生ってそんなもんなんだと思う。私はわかってる。みんなとは違って。


1ヶ月前にひょんなことで、初めてしてしまったリストカットを長袖で隠しながら、病院の実習へと向かう。カーディガンの着用が許可されていて良かった。でも暑いから、やっぱり半袖が良い。夏の季節にはバレないところでやらないと困るなぁ。足首とか太腿とかでやったら効果あんまり意味ないのかな。とか思って調べてみようと思ったけど、違う違う。根本であるリストカットをやめなきゃだと思いとどまった。危ない危ない。別になんか大きな落ち込むこととかがあったわけじゃないんだけど、初めてタバコを吸った時とおんなじ気持ちでやってみた。なかなか傷が治んないから後悔している。最悪だ。でも俯瞰でそんなことを考えたりしている自分を見ていると、可愛くもある。

最近「限界看護師」っていう名前の人がやってるインスタのストーリーが言っちゃいけないかもだけどちょっと面白くって、特に昨日のはヤバかった。リストカットして出た血が太腿まで滴り落ちている投稿がされていて、流石に背筋が凍った。「ちょっとやりすぎちゃった笑笑。生きてるって素晴らしいっ笑笑。」と一言。

自分もこの人と同じことをやってるんだと思うまで、自分がここまで追い詰められていることに気づかなかった。私は何に追い詰められているんだろう。平凡な日々を送っているのに。確かに国家試験は控えているけどあと何ヶ月?まだ半年以上もあるじゃあないか。馬鹿馬鹿しくなってきた。何を悩んでいるんだろ。逆にあれかな?なんか適当に恋愛とかしとる方がそのことに悩めるからいいのかもしれない。何かしらに悩んでいて何にも悩んでいない私は、いろんなことに悩んでいるから心を保てていないのかも。部活も授業で忙しくない時は行って、メリハリつけて頑張って、自習室に残れる時は22時くらいまでは勉強した。結構頑張っていたと思うんだ。それだけでいいじゃないか。

今現在の私

・模試結果:47人中16位

・財布の中身:1万5000円

・預金残高:3万円ちょっと。普通に意味わからんやばい。

・謎のビットコイン(叔母にやれといわれた奴):5000円分
・最近こいつには彼氏できないだろうと思っていた後輩が部活内恋愛していたことに2ヶ月間気づいていなかったことに気づく。少しだけイイナと思う。少しだけアセる。


最近はこんな感じ。面白くない。お金ない。

昔行っていた美容院の前に飾られてあった黄色のヴェスパが、最近は見なくなった。古くなって捨てられちゃったのかな。

私はもう。ポイって捨てられないといいな。



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