新しい発想は多様な制約条件の中で生まれる 〜〇〇さんが急に退職してしまう!?〜

「社員の〇〇さんが急に退職することになったそうです。」
「今の人員でも余裕がないのに、そこにもう一人減るなんて、このままではやっていけません。」

薬局経営していれば、このような不測の事態は起こり得るものです。

また、
「上からの指示で、施設在宅を1件応需することになった。今の人員でもいっぱいいっぱいなのに・・・。」
「同じ店舗で働く〇〇さんが、別店舗に異動になった。うちの店舗だって、人が足りているわけではないのに・・・。」

このように何らかの原因により、現場の負担が増えてしまうということも、日々の業務の中では起こり得るものです。

ただ、そのような事態をきっかけに現在の業務フローを見直し、結果、何とかやってこられた経験というのはあるのではないでしょうか?
業務を見直した結果、
「こことここの順番を入れ替えれば、もっと効率化できるな。」
「いっそのこと、この業務は無くしてしまおう。」
このような議論をもとに、業務が効率化し、結果的に何とか不測の事態を乗り越えられたという経験をされた方も少なくないと思います。

「夏休みの宿題を7月から手をつけていたのに、最終的に仕上がったのが期日ギリギリだった。」
これと同じように、仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する傾向にあります。
これをパーキンソンの法則と言います。
どんなタスクも、時間があればあるだけ勝手に膨らんでいくのです。

そして、経営資源に比較的余裕のあるときには、新しい発想というのは生まれづらいものです。
新しい発想というのは、いつだって色んな制約条件の中で生まれます。
ヒト、モノ、カネが際限なく与えられているときに、良いアイデアが生まれるのではありません。
多様な制約条件があって、その制限の中でいかに良いものを作るか、良いサービスを構築するか、という挑戦こそが新しい発想に繋がるのです。

人員が不足するような不測の事態に見舞われたとき、それは仕事の生産性を高めるために、既存の仕事を見直すチャンスなのかもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?