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合作、それは修羅の道なのか!?

―合作。

こう書いて、"修羅"と読む人もいるという。

すれ違う意見、
文句だけ言って大したことをしないメンバー、
俺ばかりやっているとキレるメンバー、
締め切りを一切守らないメンバー、
途中で消えるメンバー……

合作なんてするもんじゃねえという話はいくらでも聞いてきた。

しかし私は2019年の春、そんな修羅の道へと踏み出したのである。

……結論から言おう。
10か月ほどたった2月下旬、合作ゲーは完成した。
その作品こそ、「魔法少女がーるずふぉーめん」である。

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完成して、公開されたとき、


泣いた。


それは苦しかったとか大変だったからとかではなく、
楽しかったから。


・・・・

正直、こんなに楽しく和やかにできるとは思いませんでした。
この合作が完成により終わってしまうのが惜しいくらいです。


しかし人と一緒にやるということは簡単なことではありません。
どのようにして作っていったのか書いていきたいと思います。


その前に合作のメンバーを紹介するぜっ


でぐ氏(@degppoi)
うさねこはむのはむ担当。ハムスターを飼っている。
少しレトロでポップかわいい作風が特徴。
2019年のはじめ、「合作してみたいなー」とチラッチラッしていたところ、
でぐさんが声をかけてくださりノラさんも誘ってくれたことで合作がスタート。
最初のほうにやるべきことや役割、方向性を示してくれたり、押しつけのない程度にリーダーシップとコミュ力を発揮してくれてでぐさんのおかげでスムーズにやっていくことができました。
3つ全部のシナリオを見た後に流れるでぐさん作のエンディングは必見!


ノラ氏(@nora3l)
うさねこはむのねこ担当。ねこ星人はどこにでもいる!
可愛いだけでなく、少し影のある作風が特徴。
個人で作るだけでなく色んな方と組んで何かを作ったりなどもされている方なので信頼してやっていけるなと思いました。
発言にセンスがあり、ノラさんのぽろっと出る一言で「それやろう!」「それにしよう!」と即決するようなことも結構ありました。
ノラさん画の可愛くて身の詰まった背景もこのゲームの見どころです。


アレン(@uaaaalen)
うさねこはむのうさ担当。ツイッターアイコンがうさぎ。
私です。上2人に比べ画力的にもゲーム的にも格が落ちる底辺作者なのでなるべく足を引っ張らないようにしなくては……と思うこと山のごとし。
個人ルート以外ではウディタでゲームを組むのとオープニングのムービー、シナリオをやりました。

どのように作っていったか


・できそうなものを作る

 一番だいじなのこれ。
短編でそれぞれのルートがあるようなゲームがいいねということでスタートしました。
完成しているタイプの合作ゲーで地味に多いのがこういうタイプだと思います。
恋愛ゲーでキャラ別に違う人が作ってるとかそういう感じ。
プレイ時間10分程度だけど10か月かかってるからね……ゲーム作りとは大変なものだ


・週に1回、打ち合わせ

週に1回曜日と時間を決め毎週スカイプで打ち合わせをしていました。
誰かに用事があって曜日をずらしたり早めに終わったこともありましたが、毎週全員集まって会話をしていました。
ほぼ雑談の日も結構ありましたが、それぞれの創作のこだわりだったり普段なかなかできない話も色々できて楽しかったです。
 


・基本、褒め

毎週誰かしらから進捗報告があったり展開について話し合ったりなどがありましたが、
基本的にそういうときは「かわいい!」とか「いい!」ばかり言いあっていました。
それは間違ってるとかそういうのいらないみたいな否定的な言葉ははあまりなかった気がします。
違う雰囲気のことを言うときはこっちはどう?こうしてもいい?とかそういう感じでした。

私としては無理してお世辞を言っているわけでなく作風が好きな人とやれていたので何見てもいいなと思ってました。
あとせっかく人とやっているんだから自分の我を押し通すより人の意見を上手く取り入れられたらとも考えていました。


・自分の認識があっているか聞く

個人的に気を付けていたことです。
毎週会話しているとはいえ、ふわっとしている部分は生じます。
こうだと思っているけどハッキリ具体的に言われたことがないことや、
前にこれにしようと言ったものの後から別の設定の話が出たことなどは
こう思ってるけどいいかとかこれでやっていいかなどなるべくちゃんと話して確認することを心がけていました。
しっかりできていたかというと怪しいですがまあ気をつけていたよという話……
認識違いによるケンカや不満も合作でよく聞く揉めポイントだったので。

まあ色々書きましたがやっていけたのは一緒にやってくれたお二人の優しさのおかげだと思います。
色々許容してもらった部分もあると思います。がるめんの半分は優しさでできています。

合作をやると決まった時、最初に言ったような修羅への道筋がよぎりました。
でも何があっても、絶対完成までいきたいと思っていました。
一応言い出しっぺなのでリーダーシップはないけど何かあったら自分が責任をとらなくては……
誰かが嫌だと言ったことがあれば自分が代わりにやったり、ケンカになりそうだったら仲裁しなくては、
最悪崩壊しても自分が骨を支えるようにならないとなど勝手に思っていましたが、全部取り越し苦労に終わりました。
和やかに完成までいけたのは本当に一緒にやってくれたお二人のおかげだと思っています。

創作は物心ついた頃からやっていましたが、こんな風に、
わいわいおしゃべりしながら友達と何かを作るなんてしたことがありませんでした。
中高生の頃は陰の者であるにもかかわらず、オタク系の部活はあまり自分の居場所でないと思っていました。
大学もサークルや専攻は創作系でしたが自分の作品は作ってもなんとなく蚊帳の外という感じがありました。
学祭やゼミ誌なども自分の意見など入らないまま自分の作業をしていただけのようなものでした。
そんな私が主体性をもって人と話しながら創作をするなんて。
本当に青春のようでした。


……いや、これは青春だ。
何歳になっても青春は送れるんだ。

そう思った合作でした。


ありがとうございました。

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