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川崎ブレイブサンダース選評 第3節

21-22シーズン
第3節 ファイティングイーグルス名古屋vs川崎ブレイブサンダース
 2022年10月15日(土)、16日(日) @名古屋市枇杷スポーツセンター
Game1 73-52
Game2 65-93

今シーズンの川崎ブレイブサンダースはエレベーターの様だ。
兎に角、試合開始直後の後手を踏むとなかなか挽回でいない展開となる。今節も開幕節で負傷した#23マット・ジャニングは引き続きロスター外なので、#11増田啓介、#13前田悟、#21納見悠仁ら日本人選手の奮起は必須。前節Game2をコンディション不良でロスター外となった#35ジョーダン・ヒースの復調具合も気になるところである。

■Game1
 前節Game1同様にハードなディフェンスをしかられ、特に#0藤井祐眞と#22ニック・ファジーカスに対しては徹底したハードチェックからオフェンスの起点をつぶされてしまう展開。これによりシュートセレクションも悪化して得点を挙げる事が出来ない。さらに悪い流れが影響しイージーなシュートも決まらないと悪循環に陥り、立ち上げりの2-5から22点のランを作られ1Qは7-30と23点のビハインドを背負ってしまう。
 2Q以降もシュートタッチに苦しみ、ディフェンスが機能し始めても追い上げる機運が生まれてず、このクオーターは21-21のイーブンまで盛り返すも51-28と23点差のまま前半を終えてしまう。
 後半に入っても川崎にシュート確率は上がらずディフェンスで堪えるもなかなか点差を詰められない。3Q終了時点で63-46と17点差とするも、最終クオーターでは残り1分を切るまで2得点と精彩を欠き悔しい敗戦となる。
 結局この日は、2P 17/39 43.6% 3P 3/26 11.5%とチーム全体でシュート確率を上げる事が出来ないままとなった。

■Game2
 Game1の雪辱を期す川崎は、スターターをGame1から3名変更して、#7篠山竜青、#11増田啓介、#35ジョーダン・ヒースを起用。
 篠山竜青がスターター起用に応えハードはディフェンスからチームにリズムをもたらし、前日不調だったシュートも#0藤井祐眞筆頭に見違える出来となり、1Qに7点差をつけると2Qに入ってもディフェンス・オフェンス共に川崎らしさを取り戻し、25-45と20点差をつけて前半を終了。
 後半に入るとFE名古屋の追い上げに合うも点差を縮められることなく着実に加点し最終スコア65-93と28点差の快勝、見事前日の雪辱を果たす。
 結局、Game2では2P 27/41 65.9% 3P 10/19 52.6%と高確率でシュートをヒットさせることに成功。

 と、Game1は調子悪かったけどGame2は復調して連敗しなくてよかったねと言った感じなのだが。。。。
 兎に角、#23マット・ジャニングが不在と言う事もあり、相手が#0藤井祐眞、#22ニック・ファジーカスのオフェンスの起点を潰しにきて、ゲームの入りに受けに回ってしまうと立てないしが出来ない。
 ここは#11増田啓介、#13前田悟、#21納見悠仁の日本人若手3名の奮起が必要である。Game2前記3名も奮闘していたが、Gameの入りで篠山竜青、藤井祐眞がリズムを作った事が大きく、その波に乗った感が大きい。若手3名には是非ゲームチェンジャーとなれるべく更なるステップアップを期待したい。
 さらに、ディフェンスにあたっては藤井祐眞とニック・ファジーカスで簡単にスイッチしすぎるきらいがり、ミスマッチをつかれてチームのディフェンス時のフロアバランスが崩れる要因になっている。Game2でも改善が見られたが、PnRに対するディフェンスは今一度チームとして整理が必要と思われる。
 新加入の#2マイケル・ヤングジュニアは、個人の能力が高い事は証明済でオフェンス・ディフェンス共に非凡な物を持っており川崎に新たな風を吹かせる存在になりうると思う。しかしながら、オフェンス・ディフェンス共にフロアバランスが悪くなりがちで、その事で特に増田啓介、前田悟、納見悠仁の若手が生きてこない要因にもなっているので、チーム戦術・ルールの更なる理解と遂行力が求められると事である。

■スコア
Game1
     1Q  2Q     3Q  4Q Final
FE名古屋 30  21   51  12  10  73
川崎    7  21   28  18   6  52

 Game2
     1Q  2Q     3Q  4Q Final
FE名古屋  13  12   25  20  20  65
川崎     20  25   45  20  28  93

■寸評
#0藤井祐眞 +
フィジカルを強調したハードなディフェンスへの対応、準備が必要。先手を取られたときにどうするかPGとしてもう一歩成長するための宿題か。
Game1 25:30 PTS:9(3/13[1/5],FT(2/3)) R:2(1/1) AS:4 ST:1 BS:0 TO:2 EFF:6
Game2 24:05 PTS:26(9/10[5/5],FT(3/4)) R:4(0/4) AS:3 ST:3 BS:0 TO:3 EFF:33

#2マイケル・ヤングジュニア +/ー
個人のスタッツは安定してきているが、チームとしても連携にまだ難あり。
Game1 31:03 PTS:12(5/10[1/3],FT(1/1)) R:5(0/5) AS:1 ST:0 BS:2 TO:0 EFF:15
Game2 21:52 PTS:8(3/5[0/0],FT(2/4)) R:3(1/2) AS:3 ST:0 BS:1 TO:1 EFF:25

#7篠山竜青 +
Game2のスターター起用に答えたのは流石。開幕から好調を維持。
Game1 18:06 PTS:5(2/6[1/3],FT(0/0)) R:3(0/3) AS:1 ST:1 BS:0 TO:1 EFF:9
Game2 15:55 PTS:4(2/4[0/0],FT(0/0)) R:1(0/1) AS:2 ST:0 BS:1 TO:1 EFF:3

#11増田啓介 +
少しずつ本来のパフォーマンスに近づいてきている。一番の課題はアウトサイドシュートか。
Game1 16:07 PTS:6(2/5[0/1],FT(2/2)) R:3(1/2) AS:0 ST:2 BS:0 TO:1 EFF:9
Game2 20:38 PTS:8(4/5[0/1],FT(0/1)) R:2(0/2) AS:0 ST:1 BS:0 TO:1 EFF:6

#13前田悟 +
チームが困っている時に劣勢を打開するパフォーマンスが期待されるが、今一つ波に乗り切れていない。しかしGame2では存在感を示した。
Game1 19:59 PTS:0(0/5[0/2],FT(0/0)) R:3(2/1) AS:0 ST:0 BS:1 TO:0 EFF:-3
Game2 14:45 PTS:5(2/4[0/2],FT(1/2)) R:1(0/1) AS:0 ST:0 BS:0 TO:0 EFF:3

#18鎌田裕也 +/ー
献身的なディフェンスは安定している。徐々にオフェンス面でも存在感を発揮して欲しい。
Game1 03:08 PTS:0(0/0[0/0],FT(0/0)) R:0(0/0) AS:0 ST:0 BS:0 TO:0 EFF:0
Game2 09:45 PTS:0(0/1[0/1],FT(0/0)) R:1(0/1) AS:0 ST:0 BS:0 TO:0 EFF:-1

#21納見悠仁 +
Game2での活躍は良かったが、持っている能力を早く解放し、まずはシックスマンとしての地位を早急に確立して欲しい。
Game1 09:40 PTS:0(0/5[0/4],FT(0/0)) R:0(0/0) AS:1 ST:0 BS:0 TO:1 EFF:-8
Game2 16:20 PTS:8(3/5[2/3],FT(0/0)) R:0(0/0) AS:4 ST:0 BS:0 TO:4 EFF:9

#22ニック・ファジーカス +
フィジカルを強調したハードなディフェンスへの対応を整理する必要あり。Game2のパフォーマンスは流石。
Game1 29:42 PTS:10(3/7[0/0],FT(4/4)) R:10(3/7) AS:4 ST:0 BS:1 TO:2 EFF:19
Game2 28:34 PTS:22(9/12[2/2],FT(2/2)) R:11(1/10) AS:6 ST:0 BS:0 TO:3 EFF:37

#23マット・ジャニング +/-
ロスター外であり評価対象外。
Game1 ロスター外
Game2 ロスター外

#27熊谷尚也 +/-
安定したパフォーマンスを見せてくれつつが、あと一歩。
Game1 12:43 PTS:2(1/6[0/4],FT(0/2)) R:2(0/2) AS:0 ST:0 BS:0 TO:1 EFF:-4
Game2 08:42 PTS:2(1/4[0/2],FT(0/0)) R:0(0/0) AS:1 ST:0 BS:0 TO:1 EFF:-2

#33長谷川技 +/ー
引き続きディフェンスの安定感は抜群。
Game1 12:05 PTS:0(0/1[0/1],FT(0/0)) R:1(0/1) AS:0 ST:1 BS:0 TO:1 EFF:0
Game2 09:42 PTS:0(0/2[0/0],FT(0/0)) R:1(0/1) AS:1 ST:1 BS:0 TO:1 EFF:-2

#35ジョーダン・ヒース +
Game1では体調が戻り切っていない感じもあったが、Game1で息を上げたかいがあったのかGame2では本来もパフォーマンスに近い活躍。
Game1 21:57 PTS:8(4/7[0/3],FT(0/0)) R8(2/6) AS:0 ST:0 BS:0 TO:0 EFF:13
Game2 30:03 PTS:10(4/8[1/3],FT(1/2)) R:11(3/8) AS:2 ST:1 BS:1 TO:1 EFF:19

2022年10月5日(水)クラブより#23マット・ジャニングが大腿二頭筋肉離れとのリリース。復帰時期は未定。

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