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花相の読書紀行№.95『アウトクラッシュ』

八神瑛子シリーズ2 守護神は、元女子プロレスラー

【アウトクラッシュ】/深町 秋生
<あらすじ>
容姿端麗ながら暴力も癒着も躊躇わない激烈な捜査で犯人を挙げてきた警視庁上野署の八神瑛子。黒い繋がりさえ利用する、そんな彼女に、中米の麻薬組織に狙われている ある男を守ってくれ、という依頼が入る。その男を狙うのは、残虐な手口で世界中の要人や警官を葬ってきた暗殺者。
危険すぎる刺客を相手に瑛子はたった一人で闘いに挑み 始める……。
爆風を巻き起こす、炎熱の警察小説シリーズ第2弾!

★感想
八神瑛子シリーズの2作目。
冷徹な組対の女刑事“八神”が、反体制側や警察組織を巻き込んで、疾走するハードボイルド小説です。
面白さに加え読みやすさもあって、355頁を一気込みでした。
メキシコの麻薬カルテルのアサシン(暗殺者)が登場し、アクションシーンもかなり派手に構成されています。
1作目より、ドラマチックにノンフィクションを楽しむ内容となっています。

富永の執拗な監視の中、千羽組若頭補佐の甲斐の付かず離れずの協力、そして守護神“里美”嬢の活躍で、絶体絶命の危機を乗り切っちゃうスーパーガールは益々強力になっています。
 
前回の完璧なクールさが、今回は迷いや情が強く出始めている気がします。これは夫の死の真相に近づきつつあるからなのかもしれませんね。
一体何があったのか、見えているようで見えていない歯がゆさが残ります。

さて、三部作の最後はどんなストーリに仕立てられているのか、今から楽しみです。

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